第二十四話 再訪
まず向かったのは、
アトリエアンデルセンだった。
もう一度、確かめたい。
日差しはすでに傾き、空はゆっくりとオレンジ色に染まりはじめている。
吹き抜ける風が、昼間の熱気をほんの少しだけ和らげてくれた。
静かに扉を開けると、アトリエの中は外よりひんやりとしていた。
展示室には数人の見学者が静かにそれぞれの絵を見つめている。
話し声はなく、聞こえるのは足音と静かな息遣いだけだった。
楓はあの絵の前に立った。
『火打ち箱』。
火打ち箱で犬を呼び出す男の子と、7時を指す時計が描かれている。
(そういえば、あのときは葵くんと一緒だったな……)
ふと思い返した瞬間、
疑問が胸をよぎった。
そういえば葵くんはこの絵を見つけるとすぐに、
「これが46番目の作品」と言っていた。
(でも、どうして?)
普通なら、アンデルセン童話の番号なんて知らないはずだ。
(もしかして、あえてこの絵を見せたかったのかも?)
そう考えながら、もう一度アトリエアンデルセンを示す栞を見返した。
〇 → みにくいアヒルの子/裸の王様/親指姫
✕ → ヘンゼルとグレーテル/北風と太陽/桃太郎
「アトリエ」
「46」
〇の作品はアンデルセン童話とデンマーク(丁)を表している。
アトリエはそのまま「アトリエ」と「アンデルセン」で、アトリエアンデルセンを示している。
そして、「46」。
……………どうも引っかかる。
よんじゅうろく、ヨンロク、よん、し、フォー、ロク、むっつ……ヨロク、シロク……し……ろ?
「白!!」
こじつけかもしれないけれど、
46は「白」と結びつく気がした。
アンデルセン童話に、
白にまつわる話はあっただろうか?
その時、葵からもらったネックレスが揺れた気がした。
→第二十五話につづく
作者からの一言
いや💦
謎解き作るのほんと大変ですね💦
考えてる人めちゃすごいと感心します。
次回も楽しんでいただけると嬉しいです。