第二十五話 46
楓はもう一度、あの謎を見つめ直すことにした。
〇 → みにくいアヒルの子/裸の王様/親指姫
✕ → ヘンゼルとグレーテル/北風と太陽/桃太郎
「アトリエ」
「46」
(〇にあるのはアンデルセン童話……そして✕はそれ以外の童話)
つまり〇の作品は、アンデルセン童話=デンマーク(丁)を示している。
「アトリエ」はそのまま「アトリエアンデルセン」。
こじつけかもしれないけれど、「46」が「白」と読める。
使われていない「丁」と合わせると……
“白鳥”?
ふと頭に浮かんだのは、アンデルセン童話に登場する白鳥の記憶。
(たしか、白鳥が登場する童話は二つあった)
ひとつは『みにくいアヒルの子』。
もうひとつは『野の白鳥』。
楓は展示室を歩き、別の壁際に並ぶ絵へと足を向けた。
そこにあったのは、『みにくいアヒルの子』の一枚だった。
湖畔のそばで涙を流しながら眠る醜いアヒルの子。
その背後には、穏やかな夜空が広がっている。
そして、その空には白鳥座が、まるで見守るように描かれていた。
楓は隣の展示室へ向かう。
『野の白鳥』の絵も、そこに展示されていた。
真っ赤になった手で何かを一心に編んでいる女の子。
その周りを11人の王子たちが優しく見守っている。
背景には同じく夜空が広がっており、そこにも白鳥座が印象的に描かれていた。
「……白鳥座。」
楓はつぶやいた。
(どちらの絵にも、“白鳥座”が描かれている。これは偶然じゃない!!)
白というキーワードから導き出された白鳥。
そして、その白鳥が登場する童話に共通していたのは、空に描かれた星座だった。
(あのとき、葵くんが見せたがっていたのは、『火打ち箱』の絵だった)
火打ち箱で犬を呼び出す男の子と、7時を指す時計。
その絵は“彼”が選んだもの。
でも、それとは別に、自分自身で導き出したもう二枚の絵
『みにくいアヒルの子』と『野の白鳥』。
共通していたのは、「白鳥座」。
(これは……他の謎も答えが違うかもしれない。)
楓はそれぞれの特徴をメモにとり、そろそろ閉館になるため帰ることにした。
→第二十六話につづく
作者からの一言
個人的な理由で投稿が遅くなると思いますのでよろしくお願いします。
でもこの作品だけでも完結にしたいのでこれからも楽しんでいただけると嬉しいです。