6コマ目で、初めての夜間教習です。
 担当教官は…ここは何だか、全てのジャンルにわたって教習できる人が殆どですね。というか、教習所ってそういうものなのでしょうか。昔は専門性というか、分野によって分かれていた気がしたのですが・・・・まあいいや。Y先生です。気さくな、はきはきした先生ですね。二輪の時も、波状路でお世話になりました。


 それにしても、夜は見にくいです。近視の上に、やはり加齢も影響しているのでしょうが、トレーラー後輪の位置なんか殆どフィーリングです。でも実戦を思えば、この状況だって弱音を吐いてはいられません。
 後輪の前を照らすライト。あれ、時々大型車に付いていますが、その必然性がよくわかりました。教習車には、勿論ありません。何故無いのかは知りませんが。

 よって、言い訳になりますが、初発は大回りばかりでした。コーナーや交差点の内側に着けない・・。あるいは、乗り上げるという醜態を晒しました。教官には『夜間は初めて?まあ僕も見えないんだけど(笑)』などと軽くいなされましたが、今まで割りかし順調だったので、明るさの違いだけでこんなに手間取るとは思いませんでしたから、ちょっと落ち込みながら教習を進めました。

 今日は、初のトライが2つありました。
 一つはコース上の方向転換。今までは、広場の破線に沿っての曲線バックでしたから、これは大きなプレッシャーでした。
 もう一つはS字の走行です。何しろ車体が長いですから、普通車との違いにめまいがするほどでした。


 まずは、方向転換。
 基本は、破線に合わせた曲線バックと一緒ですが、縁石やポールが緊張感を高めます。車から降りると広く見えるんですが、車上からは何と狭く感じることか。逐一指導を受けて、何とかできる、というレベルでしかありません。
 ただ、今日わかったこともいろいろあります。まず、

 トレーラーは、一度きっかけを与えると、自分からどんどん折れ込んでいく
 だから、きっかけを与えるタイミングと、その後のコースを予測出来なければならない
 自分自身(ヘッド)が「前輪」そのものなので、ヘッドのハンドルをチョコチョコ切ったところで無駄。むしろ無駄な操舵は害悪にしかならない。
 きっかけを与えすぎると、結果としてヘッドを余計に振らなくてはならない。つまり自ら外輪差を大きくすることになる
 だから、トレーラー後輪が方向転換(車庫)の角を通過するまでは、トレーラーを車庫に入れつつも、ヘッドは道路に対して平行にしておく
 だから、ヘッドとトレーラーにつける角度は、必要最小限度にとどめるべき

・・・・・頭ではわかっていても、なかなかねぇ…。

 教官からの指導は、

 きっかけで、ヘッドとトレーラーに角度を付けすぎない。どんどん折れ込んでいくので、最初に安心できるほど角度を付けると、後で修正が大きくなりすぎるのでやりにくくなる。
 だから、慣れもあるが、無意味にハンドルを切らずに車を信用してトレーラーの進行方向を予測する
 2台の車を同時に扱っていることを認識して、その上でハンドルを切ること。普通車とは全く違う動きをするから、それを理解しつつ楽しむぐらいの感覚があったほうが良い。
 うまくトレーラーを操れたら、面白いし楽しいよ。

 こんなところでしょうか。

 やはり牽引のクライマックスはバック(方向転換)なのですが、S字走行のヘッドの動かし方には、少なからず興奮させるものがありました。
 なんつうかこう、だって、私の身体はもう「コース外」ですよ。そりゃあタイヤがコースにおさまっていればよいというのは理屈ではわかります。そして、前輪は私のお尻の下(のやや後方)なので、前輪をぎりぎり前に通すということは、ドライバーはコース外の、芝生の上ですよ。
 右ターンでもそうなのですから、左ターンに至っては、もうヘッドがコース外に食い込んでますわなこりゃ。普通車ではあり得ない、不思議な不思議な感覚です。でもこれは確かに面白いです。
 注意すべきは、まずS字コースに入る時の内輪差。感覚を覚えるしかないですが(なにしろ自分は前輪の上のちょっと前に乗ってますから)、トレーラー後輪をうまくコースに沿わせるセンスが必要です。
 次は左ターンから右ターンへの切り替え。S字のまんなかで、トレーラーを引っ張るようにして、次の右ターンへの内輪差を稼ぎます。ヘッドのオーバーハング(つまり自分より前の全て)を、タイヤが縁石に当たらないギリギリ外側まで導きます。そのギリギリのラインを保って、S字の出口を目指します。

 やればやるほど、牽引に関しては、主役(動かすべき基本)はトレーラーであり、ヘッドはそのための道具に過ぎないのだなあと思います。
 平素(普通車)は、言ってみればトレーラーに乗っていて、ハンドルでヘッドを動かしている訳ですね。だから今度(牽引する立場の時)は、自分が前輪になって、車(トレーラー)を操ってやると。
 タイミングだとか、感覚的な慣れも必要ですが、心意気としてはそんな感じでしょうか。

 でも、できれば夜間の教習は避けたいな。
 4日目、5コマ目です。
 今日は名古屋市内も雪だらけで、教習なんかできるのかなと思って自動車学校に電話してみました。
『やってますけど、こんな天気ですからキャンセル料なしで中止にできますよ」と妙に消極的なご意見・・。いえいえ、教えて頂けるのなら伺います。

 今日の担当教官は、やはり二輪でもお世話になったJ先生。背広着用だと随分ムードが変わります。幾分ご年配ですが、飄々としたムードで肩が凝りにくい教習、というイメージです。

 トレーラーに乗るのは4日ぶりのためか、最初はトレーラー後輪位置が掴みづらく、一度は縁石に乗り上げてしまいました。そのまま通過したら、『当たったらバックしてやり直してね』とご注意を受けました。
 確か普通車でも乗り越えは御法度だったような気がします。トレーラーだと、遠いし相対的に小さく見えるしで乗り越えがちですが、今後は気をつけます・・・・いやいや接触しないように注意します。

 少し慣れてきたら、前回の課題であった「少し余裕をもたせて曲がりに入る」は、まずまずできるようになりました。雪とミラーに付いた水滴が邪魔をしますが、まあなんとかこれならものになりそうかな?という気がしてきました。
 外周路や交差点右左折、発着もまあよしとして(いや、課題はまだある、というか慣れが必要ですが)、恒例のバックの訓練です。

 直線バックは、多少ずれても細かい修正のやり方が、何となくわかってきたような気がします。でも今回教習で2回、やはり仕事のことを気にしたりした時に、舵の方向を間違えてしまいました。一度大きくずれると修正が本当に厄介ですが、速度を十分に落として気持ちを集中することで、トレーラーとヘッドが曲がった状態からも(やっとこさっとこですが)まっすぐにして目標地点方向に進めるようになりました。まだ随分蛇行しますが、それでもとっちらからずに進みたい方向に進めるようになったのは進歩と言って良いでしょう。

 そして、一番の課題である曲線バックです。
 今回は、少し余裕を持って(客観的に)自分の運転を見ることが出来たような気がします。
 やはりキモはトレーラーになりきること、だと思いました。違う言い方をすれば、「私が前輪」ですね。トレーラーにとってヘッドは前輪そのものだと気づきました。だから、バックの時はヘッドとトレーラーの角度こそが、この車両全体としての舵角だったのです。
 であればこそ、やみくもにヘッドの角度を変えたりせずに、トレーラー後端(後輪)がどちらに向かうのか、あるいはどちらに向かわせたいのか、頭の中で俯瞰的に捉えることが必要であるように重いました。

 今まで曲線バックの最初は良くても、後半に入って、横に置いてあるトラックに並べるようにして停めたいのが、どうもイメージできなかったのです。しかし、ヘッドそれ自体が車両の舵角だと気づいてから、どこにトレーラーを納めるかが、まだおぼろげながらですが、イメージできるようになりました。

 ここらから、今まで暗中模索だったバック訓練が、何だかちょっと楽しくなってきました。

 今回は、第一段階の「見きわめ」でした。J先生は『次、行っても大丈夫かな?大丈夫だよね』と何だかちょいと心許ないコメントでしたが、たぶん行ける・・・と勝手に考えています。
 いや、もう少し今のを・・という消極的な考えも頭をよぎりましたが、特に問題を指摘されはしなかったので、勢いに乗って進むことにします。
 またコースが変わるので、それを覚えます。

 それから、ミラー拭く用のタオルも持参することにしました(いや、言い訳じゃなくて、本当にミラー頼りにしてるし、頼りになるんですよ)。


 次回、第二段階1コマ目は、夜間の教習です。
 これで、第一段階は無事終了。
 次からはコース内のS字走行とより実践的な方向転換(あのポールがいっぱい並んでるやつ)が入ります。
 空模様が心配されていた新春ゴールデントロフィーレースですが、降り積もる雪のために先ほど中止が決定しました。
 荷物をまとめて帰宅です。
 今回で4コマ目。
 これが終わると1/3が修了したことになるが、全く実感ありません。
 本日の担当教官は、これまた二輪でお世話になったO先生。『どこかで見たことあると思ったら、二輪に居たよね』と。この先生、二輪の時からよく喋る方でした。ご無沙汰です、と挨拶して教習開始です。

 この先生、思いついたことを全部口に出すような方なので、あまり傾聴していると慌てますが、反芻するとためになります・・・と後から気づきました。

 今回は、トレーラは内輪差が半端じゃなく大きいので、カーブや曲がり角で普通車ほど接近すると却って危険だとの指摘。例えば左折時に左に「できるだけ」寄るのは、二輪などが内側に入ってこないようにするためで、闇雲に寄ることだけが目的ではないとのこと。まあ、ごもっともです。確かに必要以上に寄ると、トレーラー後輪の接触を気にしすぎて、かえって大回りになりがちです。気をつけなきゃ。目安としては、50センチ未満ぐらいまで寄れば十分のようです。
 同じ事が、コース内側から外周路に出る時にも指摘されました。やはり私は大回りしやすいようです。原因としては、

 トレーラー後輪の位置を今ひとつ理解していない(身につけてない)
 だから、後輪を接触させまいと大回り(舵を切るのが遅い)になる
 そのくせ、ミラーは見やすいもんだから左には寄ってるので悪循環

というところのようです。
 従って対策は、

 曲がる前に寄るといってもほどほどに(40センチ程度は余裕をみる)
 ミラーから後輪の位置を把握。これをタイヤが見えない直進状態から徹底する
 その上で、トレーラー後輪を縁石に沿わせるように操舵する


と考えました。以後重点項目として訓練します。
 前述の通りミラーは見えまくりで、おかげで発着点への寄せはピッタリとできますし、縁石に擦ることもありませんから、ミラー越しの車両感覚は信用しても良さそうですので、これを頼りにしていきます。


 引き続いて、バックのトレーニングです。
 教官ごとに微妙に説明などが異なりますが、基本的には

 トレーラーの進行方向を予測して操舵する
 トレーラーとヘッドを必要以上に折り曲げない
 修正は少しずつ早めに
 修正を「戻す」のも早めに
 速度はなるべくゆっくり(早すぎると相対的に修正が遅くなる)


あたりが、ポイントのようです。

 それから、恐ろしいコメントが・・・・
「トレーラーの動きがどうしても感覚的にわからなくて、免許を取れなかった人がいる」
と言われました!おお怖!!そうならないように頑張らなくては・・・!!

 しかし、次回(5コマ目)が第一段階の「見きわめ」なのに、今週末はレースで鈴鹿入りしなくちゃいけないので、教習に来られないんですよねぇ・・。せめてイメージトレーニングだけは継続しなくては。
 それに役立つのかそうでないのかわかりませんが、ラジコントレーラーを購入しました。でもまだ箱から出していません。鈴鹿に持ち込むか?
 2日目。昨日は2コマ乗りましたので、コマ数としては3つめです。
 本日の担当教官は、二輪の時にもお世話になったY先生。服装までバイク教習のままでした。この後二輪教習があるのかな?

 昨日の今日なので、コースもまだ頭に入っています。コース走行はほぼ危なげなくできますが、それでも右コーナーではトレーラー後輪が車線を跨ぎそうになります。感覚のみで走っているからいけないのかな?

 今日も練習の重点項目はバックです。直線を少しやって、感覚が掴めてくると右後方への転回後退です。
 なるべくヘッドとトレーラーの向きを一定にしようと思うのですが、やはり修正が遅れるためか、一度とっちらかると方向が定まりません。でも昨日よりは精神的強迫が少ないですから、ちょっとずつ慣れてきたのかも知れません。
 教官からも、やはり『習うより慣れろ』で感覚を身体に染み込ませるより仕方がないとのお言葉。要はコース内で問題なくても、実際の路上に出れば状況は千差万別であるから「何番目のポールの所でハンドルを右に一回転・・・」と覚えてもあまり意味がない、と考えているようです。まあそりゃそうだ。
 従って、痛む首をものともせずに、ひたすらバックを繰り返します。
 その甲斐あってか、昨日の3回に2回が、5回に4回は操舵の方向を間違えずにバックできるようになりました。つい余所事(仕事のこととか)が頭をよぎると、そういう時にミスするようです。いかん、集中、集中。

 そんなこんなで、Y先生からは「今の段階なら順調そのもの」とのコメントを頂きました。
 条件付ではありますが、まあ『よろしい』の評価でしょうから嬉しいですが、実際の走行や検定レベルには遠く及ばないのは、自分自身が一番よくわかっています。あと9コマで、本当に検定合格できるだろうか・・・。
 まあ今心配してもしょうがないので、今後もどんどん慣れていくことにします。