さて、今日が初日です。初体験のことばかりですので、少しばかり長文です。お手空きの時にご一読下さい。
教習前に、しげしげと教習車を観察してみました。
うん、確かに、以前実家にあったやつと同じだと思う。でもトラクター構造で、後輪の上にトレーラーの接続が載っかっています。そして平台ですが、トレーラーも既に接続されています。トレーラーの後輪は一軸です。
何だか、これを私が動かすということに現実感がありません。
本当にできるのか?帰った方が、人の迷惑にならないんじゃないか?
・・・そんな思いもよぎりました。前はよく乗ってたな(冷汗)。
しかしまあ、やると決めたことだ。しっかり教習を受ければ私でも大丈夫だ!(・・・と思う)
初教習の教官は、『20世紀少年』の『ケロヨン』みたいなイメージのA先生でした。明快な説明ですが、私のことを訝しんでいるようにもみえました。これは私見ですが、けん引免許は基本的には大型免許を持っている人が、さらに取るというパターンがほとんどのようで、キャンピングカーを引っ張りたいとか、非営業上の理由で取りに来るのは少数派のようですから、ある程度やむを得ないのかもしれません・・。あるいは私の見た目や人格上の問題か?(笑)
最初は教官の運転を見せてもらいました。
助手席とはいっても車幅があるので、教官との間にまだ詰めれば2名ほど乗車できそうです。
それにしても、二輪教習の時は広々見えたコースが、なんと狭く感じることか。実際カーブでは車の左前端はコースギリギリをなぞる感じで、トレーラーは何とか車線を跨がずにすんでいる、というイメージです。
ちなみに、トラクターの後輪がセンターラインを踏んだら、検定失格だそうです。
ますます、こんなものを自分が動かしてよいのか不安になってきましたが、教習費用は全て前納してありますから、何とか堪えて頑張ります。
いよいよ運転席に私が乗り込みます。
乗車から始動
運転席ドアを開ける前に、前方と後方の確認をし、乗車。
半ドアのチェック、
ドアのロック、
シートの前後調節をし、
ルームミラーの調整(視界が合っていても、ルームミラーに触らないと、試験では5点減点だそうです)、
シートベルト装着(シートベルトを着けてからだと、ルームミラーに触れないのを実感(笑))。
クラッチを踏んで、ニュートラルを確認。
ハンドブレーキが引かれているか確認。
ここまでやって、エンジン始動です。
続いて発進準備。
ミラーで後方を確認した後、方向指示器を右。
左後方直視・左ミラー・ルームミラー・右ミラー・右後方直視(5点セット)の後、1速でスタートです。
荷物満載の上り坂でも発進できるように、1速は『スーパーロー』とでも言うべき超低速ギアですが、この教習所では、このスタート時と坂道発進のみは1速で、と指導しているようです。他の発進はすべて2速です。2速でも普通車のローより低いぐらいです。
1速は、タイヤが半分転がすぐらいで即座に2速へシフト。前述の通り2速でもすぐ吹けきりそうなギアですから、これまたすぐに3速に上げ、やっと一息つける感じです。
今の私の腕前ですと、4速へ上げるとすぐに外周路のコーナーがせまってきてしまい、減速旋回するとガクガクしてしまいますので、3速で走りたい気分です。でもこの3速が、普通自動車の2速に相当する使い方をするギアのようです。
そうかといって、コーナー手前で4速から3速へシフトダウンするというのもちょっと違うような気がましました。やってみましたが、やるなと言われた訳ではありませんが、ムードとしては『まずは車に慣れてね』という感じでした。
やらないようにと言われたのは、いわゆる「ハンドルの内掛け操作」です。もともと私はしませんから、これは気にしなくて良いでしょう。ただ聞くと、意外とやる人が多いそうです。
コース走行
外周路直線は問題ない(と思う)のですが、コーナーでトレーラーが車線からはみ出したり、縁石に触れないようにするのは、今の私には神経を遣う作業です。
外周路第一車線右回りだと、トレーラーを車線内に収めるためには、ヘッドの左前はもうギリギリ一杯です。サイドミラーなんか、一部じゃはみ出してるんじゃないか?ってぐらいです。そこを、コーナー前直線で少し右に寄っておいて(アクションとして「振る」ほどじゃありません)、コーナー手前で左外縁にヘッド左前を沿わせて走り、コーナー後半もトレーラーを車線内に置くために外側いっぱいを走る感じです。ある場所なんか、そのコーナーの外側が一般道との堺のフェンスだから、サイドミラーが当たらないか冷や冷やものです。後でそのミラーを見てみたら、ミラー背後には『歴戦の勇者の傷跡』・・・(冷汗)。
それにしても、ミラー見えすぎ!!左にはサイドミラー、前方側面用ミラー、前方確認用の丸ミラー。右にもサイドミラーと前方側面用ミラーがあります。ルームミラーを入れれば6枚。まあそれだけしっかり確認が必要なのでしょう。でもよく見えるのはありがたいことです。私のレンジにも着けようかな。
あと、ブレーキ効きまくり!!荷物満載の下り坂でも止めなきゃいけませんから当然ですが、空荷だとつんのめるぐらいです。エンジンブレーキもエアブレーキ併用でよく効きます。2速で坂を下るのなんか、アイドリングでとことこ歩いているのと何ら変わりない感じです。おまけにブレーキペダルはオルガン式です。微調整がしやすいようにとの配慮でしょうが、平素の車は吊下げ式ですから、やっぱり慣れが必要です。
いずれにせよ、大きな質量の物を動かすのだという認識をさせられるのに十分な装備です。トラックの運転手さんは偉いなあ・・。これからはトラックの運ちゃんと呼ばずに、トラッカー様と呼ぼうかな?
外周路左回りの場合は、注意すべきはトレーラーを縁石に触れさせないこと・・もですが、そのためにはヘッドがセンターラインを跨ぐので、対向車が来ていないかどうかのチェックが必須です。来そうな時は、手前で停止してやり過ごしてから曲がります。対向車の邪魔をしないように走る、ということのようです。なので、その覚悟さえあればセンターラインは跨いでもよい訳ですが、調子に乗っているとトラクター後輪が縁石から離れすぎますから、まだまだ慣れが必要です。
引き続いて、外周路から内に入って交差点での右左折です。右左折時には、上記5点セット、特に曲がる内側は重点的に見なくてはなりません。それと、前述の如く、曲がりたい方向に対向車がいないかも重要です。あくまで他車の邪魔をしないように走ります。
外周路から右折して中に入る時、信号交差点を右折する時。
交差点の中央標示にヘッド左前端を沿わせるように曲がります。曲がりの後半も、トレーラーを内側に入れすぎないように、ヘッドで少しトレーラーを左に引っ張るようにします。具体的には、中央標示を越えた後は、ステアリングを少し直進方向に戻してトレーラーを進めてから、再度舵を切りたす感じです。
外周路からの左折と交差点での左折。
これは、安全確認セットと、対向車のチェックは当然として、左折のポイントは、トレーラー後輪を縁石に沿わせることです。そのためには、後輪の位置を把握しておかねばなりません。左折をするんだけども、ヘッドは直進のまま。左ミラーでトレーラー後輪が縁石の曲がりに近づいた時に、一気に舵を切ります。思い切って切ります。ミラー越しに、トレーラー後輪の位置が即座にわかるぐらいに慣れてくれば、後は安全確認を怠りなくすることでクリアできそうです。
外周路へ出る場合。
右折にせよ左折にせよ、左右共が優先車線ですから、安全確認は厳重に。ですが「とまれ」の標識がなく、安全が十分に確認できるのならば一時停止の義務はないのは、どの車種でも同じですね。ただ、右左折ともに完全に左右両車線をふさぎますので、一層の注意が必要です。ちょっとでも来そうな車がいたら止まっているべきですが、いないとなれば一気に交差点を「まっすぐ」進み、一気に舵を切ります。左折は上記の通り、縁石に沿わせるように。右折は、今度は中央標示は踏んでもいいのでトレーラーが中央線を跨ぐ時間をなるべく少なくするようにする、というのが『免許課の指導』だそうです。
まあ狭いところから広いところに出るのは、安全確認さえしっかりすればよいな、という印象です。
坂道発進。
坂のある脇道へ入るために、トレーラーを誘導するようにヘッドを大きく動かして進入します。ここでもセンターラインを跨げば失格だそうですから・・あ、誘導員のつもりになれば良いんだ!!と気がつきました。
坂道発進自体はハンドブレーキを使います。
オレンジ色のポールに、ヘッド前端(ミラーではない)を合わせて停止(超えたらいけないので、少し手前に)。
ギアを1速に入れます。
ハンドブレーキを引きます。
後方を確認して、ブレーキペダルをそっと離します。
アクセルを踏んでエンジン回転を上げ(フォワードだと800~1000rpmぐらい)、クラッチペダルを上げてきて、クラッチミートして少し回転が下がったところでハンドブレーキをリリースします。
フォワードにはHSA(たぶんHill Starting Assistのことだと思います)が付いているので、そこでさらにクラッチペダルを上げてくるとガックンスタートになります。じっと我慢していると、車がすっと動き出しますので、そこで改めて完全にクラッチミートするとスムーズに発進できます。
ヘッドが坂を登り切るまではシフトせず1速で我慢。ヘッドが頂上を越えたら2速に上げますが、アクセルは踏まずにエンブレで下ります。坂を下ると、このコースでは踏切通過です。
踏切通過。
警報音が聞こえるように窓を開けるのは、どの車種でも同じですね。
左右を確認し(絶対に電車は来ませんが)、
普通に2速で発進します。
注意事項としては、車輌が踏切を越えるまでは、シフトせず2速のまま。発進後に警報音が鳴っても、もう止まろうとしない。踏切を渡り終えるまでは、窓は開けたまま。というところでしょうか。
普通車の時でもそうですが、心配なら最初から窓は開けっ放しでも良いかもしれませんね。寒暖や雨は、合格するため、不安要素を一つ消すために我慢するというのも方法かも。でも普通免許よりも上級免許(かどうか知りませんが)だとすると、そういうところにもちゃんと配慮できないようでは、一般道で他車を守ることができないのでは?という気もしますので、私はなるべく気をつけて開閉するつもりです。
バックの訓練
コースが何とか走れるようになると、いよいよバックの練習です。ここでも最初は教官の隣で、トレーラーやトラクター(ヘッド)(以後、ヘッドと呼びます)の動き、ステアリングの操作なども見せてもらいました。
で、ついに私がトレーラーのバックをする時が来ました。
まずは、直線バック。
遠くに目標を定めて、少しずつ・・まっすぐ・・あれ、あれえ??どうもぐにゃぐにゃ曲がってしまいます。
修正が遅れると、修正の修正が必要になり、それが遅いとさらに修正の修正の修正が・・と、バカボンのパパみたいになってくるので、少しずつ、早めに修正するのが肝心のようです。それから、大きく舵を切って修正しようとすると、だいたい行き過ぎになる(修正が遅れる)ようですので要注意でした。上級者ならどうってことはないのでしょうが・・・。
少し切って、ちょっと向きが変わったかな?というところでもう戻す。戻してゆっくりバックする・・。この繰り返しが、今の私には無難なようです。それでもまだまだ失敗だらけですが・・。
何度か繰り返して、何とか3回に2回は、やっとこさっとこ直線バックができるようになったような気がします。そんな状態なのに、今度は破線に沿ってバックですと?いいでしょう、やりましょうとも!
破線はだいたい30Rぐらいだと思います。こいつに沿って・・・あれ、線からどんどん離れていく・・・お~い!!と呼んでも戻ってきませんので、やり直しです。
右後方へトレーラーを入れるのですが、トレーラー後部を右へ向かせるためには、トレーラー前部を左に向けないといけない訳です。このために、ヘッドは左へ舵を切りトレーラー前部を左に向けることで、後部を右に押し込むのだ、というのが私のイメージでした。
普通車ならば、ただ単に右に舵を切れば良いですが、牽引の場合は、自分が乗っている車(ヘッド)はともかく、トレーラーをいかに操るかがキモのようです。
トレーラーの気持ちになって動かす。あたかもトレーラーに自分が乗っているかのように。
乗っている場所はともかくとして、イメージは常に後ろのトレーラーを意識(主役はヘッドじゃなくてトレーラー)している。そんな事が、今日の私にとっては一番の教訓でした。
コース終了~降車
最後に、発着点にトレーラーを戻します。指示器を出し、安全確認後、外周路から発着点になっている校舎脇のポールに寄せていきます。
例によって大きく誘導するようにヘッドを動かします。トレーラー後輪が縁石前端を越えたら、左にグッと舵を切りますが、何だか校舎につっこみそうです。校舎にミラーを当てたりヘッド前輪が縁石を踏まないように車を寄せますが、ここではミラー大活躍!!これは寄せやすいわ。で、ポールにヘッド前端(ミラーじゃないよ)を合わせて停止。この時、ヘッドとトレーラーがまっすぐになっているように。
ハンドブレーキを引き、
ギアをバックに入れ、エンジンを切ります。
クラッチ(左足)→ブレーキ(右足)の順で足を離します。
シートベルトを外し、キーを抜きます。
ドアロックを解除し、ドア外の前方・後方の安全を確認してからドアを開け、車から降り、ドアを閉めます。
・・・一応ここまでが、試験の採点範囲内だそうですので、車輌が停止した後も注意してね、と言われました。ハイ、注意します。
それにしても、首が痛い。バックの時にずっと首をひねっていましたから。楽しかったですですが、それとともに大きな物を動かすには、責任も伴うものだということを実感した日でした。
長文失礼いたしました。
教習前に、しげしげと教習車を観察してみました。
うん、確かに、以前実家にあったやつと同じだと思う。でもトラクター構造で、後輪の上にトレーラーの接続が載っかっています。そして平台ですが、トレーラーも既に接続されています。トレーラーの後輪は一軸です。
何だか、これを私が動かすということに現実感がありません。
本当にできるのか?帰った方が、人の迷惑にならないんじゃないか?
・・・そんな思いもよぎりました。前はよく乗ってたな(冷汗)。
しかしまあ、やると決めたことだ。しっかり教習を受ければ私でも大丈夫だ!(・・・と思う)
初教習の教官は、『20世紀少年』の『ケロヨン』みたいなイメージのA先生でした。明快な説明ですが、私のことを訝しんでいるようにもみえました。これは私見ですが、けん引免許は基本的には大型免許を持っている人が、さらに取るというパターンがほとんどのようで、キャンピングカーを引っ張りたいとか、非営業上の理由で取りに来るのは少数派のようですから、ある程度やむを得ないのかもしれません・・。あるいは私の見た目や人格上の問題か?(笑)
最初は教官の運転を見せてもらいました。
助手席とはいっても車幅があるので、教官との間にまだ詰めれば2名ほど乗車できそうです。
それにしても、二輪教習の時は広々見えたコースが、なんと狭く感じることか。実際カーブでは車の左前端はコースギリギリをなぞる感じで、トレーラーは何とか車線を跨がずにすんでいる、というイメージです。
ちなみに、トラクターの後輪がセンターラインを踏んだら、検定失格だそうです。
ますます、こんなものを自分が動かしてよいのか不安になってきましたが、教習費用は全て前納してありますから、何とか堪えて頑張ります。
いよいよ運転席に私が乗り込みます。
乗車から始動
運転席ドアを開ける前に、前方と後方の確認をし、乗車。
半ドアのチェック、
ドアのロック、
シートの前後調節をし、
ルームミラーの調整(視界が合っていても、ルームミラーに触らないと、試験では5点減点だそうです)、
シートベルト装着(シートベルトを着けてからだと、ルームミラーに触れないのを実感(笑))。
クラッチを踏んで、ニュートラルを確認。
ハンドブレーキが引かれているか確認。
ここまでやって、エンジン始動です。
続いて発進準備。
ミラーで後方を確認した後、方向指示器を右。
左後方直視・左ミラー・ルームミラー・右ミラー・右後方直視(5点セット)の後、1速でスタートです。
荷物満載の上り坂でも発進できるように、1速は『スーパーロー』とでも言うべき超低速ギアですが、この教習所では、このスタート時と坂道発進のみは1速で、と指導しているようです。他の発進はすべて2速です。2速でも普通車のローより低いぐらいです。
1速は、タイヤが半分転がすぐらいで即座に2速へシフト。前述の通り2速でもすぐ吹けきりそうなギアですから、これまたすぐに3速に上げ、やっと一息つける感じです。
今の私の腕前ですと、4速へ上げるとすぐに外周路のコーナーがせまってきてしまい、減速旋回するとガクガクしてしまいますので、3速で走りたい気分です。でもこの3速が、普通自動車の2速に相当する使い方をするギアのようです。
そうかといって、コーナー手前で4速から3速へシフトダウンするというのもちょっと違うような気がましました。やってみましたが、やるなと言われた訳ではありませんが、ムードとしては『まずは車に慣れてね』という感じでした。
やらないようにと言われたのは、いわゆる「ハンドルの内掛け操作」です。もともと私はしませんから、これは気にしなくて良いでしょう。ただ聞くと、意外とやる人が多いそうです。
コース走行
外周路直線は問題ない(と思う)のですが、コーナーでトレーラーが車線からはみ出したり、縁石に触れないようにするのは、今の私には神経を遣う作業です。
外周路第一車線右回りだと、トレーラーを車線内に収めるためには、ヘッドの左前はもうギリギリ一杯です。サイドミラーなんか、一部じゃはみ出してるんじゃないか?ってぐらいです。そこを、コーナー前直線で少し右に寄っておいて(アクションとして「振る」ほどじゃありません)、コーナー手前で左外縁にヘッド左前を沿わせて走り、コーナー後半もトレーラーを車線内に置くために外側いっぱいを走る感じです。ある場所なんか、そのコーナーの外側が一般道との堺のフェンスだから、サイドミラーが当たらないか冷や冷やものです。後でそのミラーを見てみたら、ミラー背後には『歴戦の勇者の傷跡』・・・(冷汗)。
それにしても、ミラー見えすぎ!!左にはサイドミラー、前方側面用ミラー、前方確認用の丸ミラー。右にもサイドミラーと前方側面用ミラーがあります。ルームミラーを入れれば6枚。まあそれだけしっかり確認が必要なのでしょう。でもよく見えるのはありがたいことです。私のレンジにも着けようかな。
あと、ブレーキ効きまくり!!荷物満載の下り坂でも止めなきゃいけませんから当然ですが、空荷だとつんのめるぐらいです。エンジンブレーキもエアブレーキ併用でよく効きます。2速で坂を下るのなんか、アイドリングでとことこ歩いているのと何ら変わりない感じです。おまけにブレーキペダルはオルガン式です。微調整がしやすいようにとの配慮でしょうが、平素の車は吊下げ式ですから、やっぱり慣れが必要です。
いずれにせよ、大きな質量の物を動かすのだという認識をさせられるのに十分な装備です。トラックの運転手さんは偉いなあ・・。これからはトラックの運ちゃんと呼ばずに、トラッカー様と呼ぼうかな?
外周路左回りの場合は、注意すべきはトレーラーを縁石に触れさせないこと・・もですが、そのためにはヘッドがセンターラインを跨ぐので、対向車が来ていないかどうかのチェックが必須です。来そうな時は、手前で停止してやり過ごしてから曲がります。対向車の邪魔をしないように走る、ということのようです。なので、その覚悟さえあればセンターラインは跨いでもよい訳ですが、調子に乗っているとトラクター後輪が縁石から離れすぎますから、まだまだ慣れが必要です。
引き続いて、外周路から内に入って交差点での右左折です。右左折時には、上記5点セット、特に曲がる内側は重点的に見なくてはなりません。それと、前述の如く、曲がりたい方向に対向車がいないかも重要です。あくまで他車の邪魔をしないように走ります。
外周路から右折して中に入る時、信号交差点を右折する時。
交差点の中央標示にヘッド左前端を沿わせるように曲がります。曲がりの後半も、トレーラーを内側に入れすぎないように、ヘッドで少しトレーラーを左に引っ張るようにします。具体的には、中央標示を越えた後は、ステアリングを少し直進方向に戻してトレーラーを進めてから、再度舵を切りたす感じです。
外周路からの左折と交差点での左折。
これは、安全確認セットと、対向車のチェックは当然として、左折のポイントは、トレーラー後輪を縁石に沿わせることです。そのためには、後輪の位置を把握しておかねばなりません。左折をするんだけども、ヘッドは直進のまま。左ミラーでトレーラー後輪が縁石の曲がりに近づいた時に、一気に舵を切ります。思い切って切ります。ミラー越しに、トレーラー後輪の位置が即座にわかるぐらいに慣れてくれば、後は安全確認を怠りなくすることでクリアできそうです。
外周路へ出る場合。
右折にせよ左折にせよ、左右共が優先車線ですから、安全確認は厳重に。ですが「とまれ」の標識がなく、安全が十分に確認できるのならば一時停止の義務はないのは、どの車種でも同じですね。ただ、右左折ともに完全に左右両車線をふさぎますので、一層の注意が必要です。ちょっとでも来そうな車がいたら止まっているべきですが、いないとなれば一気に交差点を「まっすぐ」進み、一気に舵を切ります。左折は上記の通り、縁石に沿わせるように。右折は、今度は中央標示は踏んでもいいのでトレーラーが中央線を跨ぐ時間をなるべく少なくするようにする、というのが『免許課の指導』だそうです。
まあ狭いところから広いところに出るのは、安全確認さえしっかりすればよいな、という印象です。
坂道発進。
坂のある脇道へ入るために、トレーラーを誘導するようにヘッドを大きく動かして進入します。ここでもセンターラインを跨げば失格だそうですから・・あ、誘導員のつもりになれば良いんだ!!と気がつきました。
坂道発進自体はハンドブレーキを使います。
オレンジ色のポールに、ヘッド前端(ミラーではない)を合わせて停止(超えたらいけないので、少し手前に)。
ギアを1速に入れます。
ハンドブレーキを引きます。
後方を確認して、ブレーキペダルをそっと離します。
アクセルを踏んでエンジン回転を上げ(フォワードだと800~1000rpmぐらい)、クラッチペダルを上げてきて、クラッチミートして少し回転が下がったところでハンドブレーキをリリースします。
フォワードにはHSA(たぶんHill Starting Assistのことだと思います)が付いているので、そこでさらにクラッチペダルを上げてくるとガックンスタートになります。じっと我慢していると、車がすっと動き出しますので、そこで改めて完全にクラッチミートするとスムーズに発進できます。
ヘッドが坂を登り切るまではシフトせず1速で我慢。ヘッドが頂上を越えたら2速に上げますが、アクセルは踏まずにエンブレで下ります。坂を下ると、このコースでは踏切通過です。
踏切通過。
警報音が聞こえるように窓を開けるのは、どの車種でも同じですね。
左右を確認し(絶対に電車は来ませんが)、
普通に2速で発進します。
注意事項としては、車輌が踏切を越えるまでは、シフトせず2速のまま。発進後に警報音が鳴っても、もう止まろうとしない。踏切を渡り終えるまでは、窓は開けたまま。というところでしょうか。
普通車の時でもそうですが、心配なら最初から窓は開けっ放しでも良いかもしれませんね。寒暖や雨は、合格するため、不安要素を一つ消すために我慢するというのも方法かも。でも普通免許よりも上級免許(かどうか知りませんが)だとすると、そういうところにもちゃんと配慮できないようでは、一般道で他車を守ることができないのでは?という気もしますので、私はなるべく気をつけて開閉するつもりです。
バックの訓練
コースが何とか走れるようになると、いよいよバックの練習です。ここでも最初は教官の隣で、トレーラーやトラクター(ヘッド)(以後、ヘッドと呼びます)の動き、ステアリングの操作なども見せてもらいました。
で、ついに私がトレーラーのバックをする時が来ました。
まずは、直線バック。
遠くに目標を定めて、少しずつ・・まっすぐ・・あれ、あれえ??どうもぐにゃぐにゃ曲がってしまいます。
修正が遅れると、修正の修正が必要になり、それが遅いとさらに修正の修正の修正が・・と、バカボンのパパみたいになってくるので、少しずつ、早めに修正するのが肝心のようです。それから、大きく舵を切って修正しようとすると、だいたい行き過ぎになる(修正が遅れる)ようですので要注意でした。上級者ならどうってことはないのでしょうが・・・。
少し切って、ちょっと向きが変わったかな?というところでもう戻す。戻してゆっくりバックする・・。この繰り返しが、今の私には無難なようです。それでもまだまだ失敗だらけですが・・。
何度か繰り返して、何とか3回に2回は、やっとこさっとこ直線バックができるようになったような気がします。そんな状態なのに、今度は破線に沿ってバックですと?いいでしょう、やりましょうとも!
破線はだいたい30Rぐらいだと思います。こいつに沿って・・・あれ、線からどんどん離れていく・・・お~い!!と呼んでも戻ってきませんので、やり直しです。
右後方へトレーラーを入れるのですが、トレーラー後部を右へ向かせるためには、トレーラー前部を左に向けないといけない訳です。このために、ヘッドは左へ舵を切りトレーラー前部を左に向けることで、後部を右に押し込むのだ、というのが私のイメージでした。
普通車ならば、ただ単に右に舵を切れば良いですが、牽引の場合は、自分が乗っている車(ヘッド)はともかく、トレーラーをいかに操るかがキモのようです。
トレーラーの気持ちになって動かす。あたかもトレーラーに自分が乗っているかのように。
乗っている場所はともかくとして、イメージは常に後ろのトレーラーを意識(主役はヘッドじゃなくてトレーラー)している。そんな事が、今日の私にとっては一番の教訓でした。
コース終了~降車
最後に、発着点にトレーラーを戻します。指示器を出し、安全確認後、外周路から発着点になっている校舎脇のポールに寄せていきます。
例によって大きく誘導するようにヘッドを動かします。トレーラー後輪が縁石前端を越えたら、左にグッと舵を切りますが、何だか校舎につっこみそうです。校舎にミラーを当てたりヘッド前輪が縁石を踏まないように車を寄せますが、ここではミラー大活躍!!これは寄せやすいわ。で、ポールにヘッド前端(ミラーじゃないよ)を合わせて停止。この時、ヘッドとトレーラーがまっすぐになっているように。
ハンドブレーキを引き、
ギアをバックに入れ、エンジンを切ります。
クラッチ(左足)→ブレーキ(右足)の順で足を離します。
シートベルトを外し、キーを抜きます。
ドアロックを解除し、ドア外の前方・後方の安全を確認してからドアを開け、車から降り、ドアを閉めます。
・・・一応ここまでが、試験の採点範囲内だそうですので、車輌が停止した後も注意してね、と言われました。ハイ、注意します。
それにしても、首が痛い。バックの時にずっと首をひねっていましたから。楽しかったですですが、それとともに大きな物を動かすには、責任も伴うものだということを実感した日でした。
長文失礼いたしました。