583系と485系の混結編成です。クハネ581は 「明星」 のヘッドマークを掲出していますが、まぁ、普通に考えて営業運転でないのは解るかと思います。おそらく工場の入出場回送といったところでしょうね。撮影地も大阪駅か京都駅か・・。

 

ところで、尾灯が点灯していますが先頭のクハネ581、ちょっと様子がおかしくありませんか? クハネ581もクハネ583も基本は貫通扉付きなんですけど、このクハネ581は非貫通になっています。知っている人は知っているんですが、この車両はクハネ581-7で、改造で非貫通になりました。それについては、このコーナーのNo.175で取り上げていますので、そちらを参照していただくとして、クハネ581/583の他にもクハ183、クハ381、クハ481、クハ489の一部は貫通扉仕様で登場したのがあります。分割・併合運転をする予定があったから貫通扉付きにしたのですが、国鉄時代においてはこの貫通扉は使われることがなく、宝の持ち腐れでした。おまけにすきま風が入って寒いという現場からの苦情もあって、次から製造される車両は非貫通仕様としました (クハ183 1000、クハ381 100、クハ481 300と1000、クハ489 300と700) 。でも、貫通扉付きの車両を非貫通に改造することは、国鉄時代にはありませんでした。

 

クハネ581-7の場合は、改造で非貫通にしたというのは先程もお伝えしましたが、これを叩き台にして、クハネ581/583の非貫通化 (クハ481なんかも含まれた可能性は有り) という計画があったのかもしれません。実現はしなかったけど。

あらためて眺めると、我々はそれを知っているから、 「あっ、元々は貫通扉が付いてたんだよね」 って言えますが、それを差し引いても、元々 (貫通扉が) あったというのを感じさせない見事な仕上がりになっています。民営化後は貫通扉の痕跡はあるけど、もう使わないからということで溶接で埋めちゃった車両もありましたが (特にJR東日本車は) 、やっぱり、貫通扉はあった方が良いと思うのは私だけでしょうか?

 

【画像提供】

ツヤ様

 

【 「THE JNR LEGEND」 アーカイブス】

クハネ581-7についてはこちらも。

http://ameblo.jp/mohane5812002/entry-12488042660.html