死の谷に迷い込んで死に掛けていたリュウ一行を助けたリュウと同じ位の少女。

富士山麓の麓と思われる名称不明のユートピアに住んでいる。

3百年の冬眠から目覚めたタガキ・ヤスオの子で村長をしている兄がいる。恐らくは兄共々中学校程度の識字率があると思われる。

村ではかなりのはみ出し者で、銃を使い、バイクに乗っている。そして今の生活を守る事に汲々としている村の男達を見下している。

そして外の世界に憧れて紆余曲折をへてリュウと同行する権利をかけて風と争うが、ものの見事に負けて風に自分の装備一式を譲る。彼女自身はさっぱりした性格で、素直に風の強さを認めて身を引いている。

しかし彼女自身は自覚していないが、外の世界を知らないが故の甘さはあり、それはバイクを持っていこうとする所に現れている。

 

ユートピアの民は今は亡きタガキ・ヤスオを救世主と崇める保守的で閉鎖的な人々。

恐らくはドーマの圧政から逃れて来た人々の子孫なのだろう。細々と暮らしていた所にリュウ一行とサルが現れ、侃々諤々の大騒ぎの末、リュウを停電に直してもらったことで彼等を受け入れる。

タガキ・ヤスオはすでに故人だが目覚めた時に近くの村でドーマの噂を聞いて今の掟を作ったのだろう。そして冷凍睡眠に入った時に現代文明を甦らせるために一緒に埋めた種々の機械と植物の種を使ってユートピアを創り出した。

しかし一緒に冷凍睡眠に仲間たちは睡眠中にことごとく死に絶えたため、全てを一人でやらざるを得なかった。そして子供達に全てを伝える前に、過労か事故で死んでしまった。