湯川正は赤坂竜二の親友だが、彼とは真逆の性格で当時では、まだ珍しかった個人所有のパソコンを持っている。そして登校拒否児童でもあるが、小さい時にイジメから救ってくれた竜二には心を開いている。

 

最初は竜二の言う事に疑問符を付けていたが、ドーマ計画指導の新聞記事を読んで核戦争を確信し、更に竜二から自分が47歳の時に書いた本の切れ端を見せられて、彼にサバイバルグッズ一式を渡し過去から援護射撃をする事を誓う。

そして彼自身も紆余曲折をへて、ドーマIVのそばで冷凍睡眠に入り、リュウによって3百年の時を越えて世紀末以降のドーマ王国に降臨する。

じつはドーマ計画を引き継いで現在の形にしたのは正の息子たちだった。そして全ての知識を彼等だけで独占し、ドーマ王を名乗って人々を支配した。

彼だけ冷凍睡眠に入ったのは、始めはリュウにドーマ王国に対する反逆を辞めさせようとしたのかもしれない。

しかしドーマ王国の現状と、ナジャ14世の旺盛な知識欲が良からぬ方向に向かっている事を見抜き、ナジャ14世に加担すると見せかけて・・・

 

 

*連載当時の1986年としたら2016年に書いた事になる。

*連載当時の地球の総人口は50億、今の地球の総人口は80億4500万人。本編では核戦争で50億が一年で2千5百万になり、それからはわからないと言っている。