続きです。



家に帰ると夫は息子に

話しをしてくれた。

 

いつもより強めの口調で

でも...冷静に..

 

「定期テストで〇位だった

ことはすごい。

でも、だからってなんでも

していいわけじゃない。」

 

「すごい」と認めて

あげてくれたことが

とてもうれしかった。

いい父だなぁと思った。

心からうらやましく、せつなく

そしてあたたかい。

 

私もあんなふうに

認められたかった。


毒父だったら

『お前の成績なんて何の価値も関係も

ない』とものすごい顔で睨みながら

言って殴ったあと、私の頭の先から

爪先まで全てを否定しただろう。

 

私が欲しかった親の称賛を得て

それでもなお息子は反抗的な態度を

崩さなかった。

 

夫は時間をかけてしっかり

話をしてくれた。

 

ーーーーーー

 

 

私と夫は何か月か前に

テレビで「若者の脳」についての

ドキュメンタリーを

一緒に見ていた。

 

どの番組だったかHPは

見つけられなかったけど

内容は下↓のようなものだった。

 

「若者が不安定で

時にバカなことをしてしまうのは

脳が不安定で”バグっている”せい。

これまではホルモンのせいと

言われていたけれど、研究で

脳が原因であることが分かってきた」

 

 

夫婦で同じ番組を一緒に見て

息子が思春期っぽい行動を

するたびに、

「脳のバグだからしょうがないよ」

とお互い言って納得させてきたのに、

同じ出来事(逃げ出し事件)に直面した時、

 

私だけパニくって脳内の声が

こうなって止まらなくなっていた。

 

↓↓↓

 

ーー脳内ーー

 

私は親に褒められたかったから

いつも息子を褒めてきた。

 

私にとっては、本当に純粋に

ただただ可愛いかったから

毎日可愛い可愛いと言ってきた。

 

周りからチヤホヤされやすい

子供の場合

親はその子に「可愛い」と言わない方が

いいという意見を見聞きしたことも

あった。

でも私はそんなのおかしいと思ってきた。

 

私が手に入れられなかったもの

すべてあげたいと思ってきた。

 

けど、やっぱりきっと間違って

いたんだ。

 

だって、私が渇望したもの:

親の愛情、承認、誉め言葉、

幸せや成功を望まれてるんだ

という実感、


それを得た先の景色なんて

私には想像できないんだ。

 

一度も得たことがないんだから。

渇望で終わっているんだから。

得た先に子供がどうなるかなんて、

全然想像できてなかったんだ。

 

私はきっと息子をダメにして

しまったんだ。

「俺は頭もいいし、

上位数%の人間だ!」

なんて、うぬぼれて

とんでもないことに

なったらどうしよう。

 

やっぱりあんなふうに

育てられた私には

子育てなんて

無理だったんだ。

 

ーーーーー


 

数日経ち、息子も、私も

少しずつ落ち着きを取り戻したけれど、

私はまだまだ不安で

自信喪失して震えてるような感覚が強く、

私は本を読んで納得すれば

気持ちが楽になるかもしれないと思い

思春期の脳についての

本を探してこの本↓を読んだ。

 

 

 

読んで自分でwordにまとめてるうちに

心が落ち着いてきた。

 

↓↓↓

 

 

12歳までは子供脳、15歳からは大人脳。13歳~15歳の3年間は脳の移行期。ハードウェアとソフトウェアのバージョンが合わない、ポンコツ装置。一生で一番、新生児より不安定な脳で制御不能。

 

「取り扱い注意」の難しい時期に、受験、初恋等を乗り越えなくてはならない。

 

親は主語なしのNOを言わない。「気持ちはわかる」と共感した後、別の提案する形を取る。

14歳までは感性記憶力期。大人のウンチクを嫌う。

 

いじめや非行のサインは見逃すわけにいかないが社会的に大きく問題はなく、単に「家庭内性格が悪くなった」だけなら気にするに値しない。思春期特有の性格の悪さは「脳の劇的な変化に伴う、誤作動」によって生じる。

 

脳の不整合によりうまく言葉が紡げない。

言動と心が一致しない時期。言動の一つ一つを糾弾せず「子供が大いなるストレスの中にいる」と理解する。世間が眉をひそめるような行動をしたときこそ、親温かく心の中で同情するのがよい。

 

親が「育て方を間違っちゃったのかな。どうすれば治るのだろう」とおろおろしてもしょうがない。「誤作動する装置で生きてるから誤作動するだけ」なので温かな同情を寄せるしかない。

 

男子→テストステロンが男性脳に「根拠のない自信」を作り出す。勝算があるわけじゃないのに勝てる気がする。何でもできる気になる。この気持ちがあるから男性脳の使命である人生の冒険へ旅立つ準備ができる。

男子脳は「期待」に負けないのでむしろ「期待」したほうがよい。テストステロンは14歳~18歳が一番分泌が多い。

 

母親から息子への褒め言葉

愛しい憧れの存在として褒める。


「愛してる」「ハンサム」

「生まれ変わってもまたあなたを産みたい」

「生まれてきてくれてありがとう」


父から息子

「よくやった。俺の息子はかっこいい」

「お前が生まれて来た日

とてもうれしかった」

 

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毒親本は何冊も何冊も読んでも

それでも苦しくてたまらなかったが

息子の思春期の性格行動のことはこの本に

書いてあることで

いまのところ全て納得した。


自分の育て方がまちがっていたわけでは

なかったこともわかった。



私は活字で(本で)読むと、

気持ちが落ち着くタイプのようだ。

 

これからは暴言を吐かれたら


順調に育って

順調に脳の誤作動中ね~


とつぶやいてやりすごし


まるで私が思春期の子であるみたいに

パニクる母を卒業したいと思うびっくりマークニコニコ飛び出すハート