永らくの懸案としていた出張先での自転車の調達、先週無事に完遂した。
以前は出張先ではホテル住まいの身であったため、帰国の度に事務所に運び入れて保管できるようにと折り畳み自転車の使用を想定していた。ところが現地で自転車屋さんを巡ったものの折り畳み自転車はマイナーの様で良い機種に出会えず、日本から持ち込むことを決断。やがて東京でTern N8を購入し、一度は出張先への搬入を計画して荷造りまでしたものの、その時の出張がリスケとなったまま機会を逸していた。普段27インチの電動アシスト自転車に乗っている身としては20インチのTernはフロントが軽くて不安定に感じるところもあり、道が悪い出張先で乗るのは怖いかなという懸念もあった。また、業務が終われば出張先に置いてくる運命なので連れて行くのが惜しくなってしまったこともある。この点は、出張先で使うために購入したのに本末転倒。なお、Ternの購入に合わせ、自転車の整備用の工具や空気入れを出張先にて準備していた。
さて、3月に郊外のアパートに引っ越してからは、日本に帰国中も荷物はそのままアパートに残して置けるので折り畳み自転車に拘る必要はなくなった。また、アパートの周りは緑が溢れている代わりに、以前のホテルの周りにはあったウィンドウショッピングを楽しめるような商店やショッピングモールは無いため、気分転換の手段や移動手段として自転車の必要性が高まった。
6月後半からの今回の出張が自転車調達の絶好の機会と考えていた。いずれ購入するのであれば便益の創出は早い方が良いし、今回の出張は長めなので出張手当から自転車購入費の捻出もできよう。そういう訳で、日本で自転車のチェーンロックとバッテリ充電式のLEDのテールランプ、ヘルメット、サングラスを持ってきた。LEDヘッドライトは忘れた。
6月30日、以前からアタリを付けていた自転車屋さんのWebサイトを訪問し、調達候補を物色。大きく分けて4タイプがある。
太いタイヤとショックアブソーバー付のフロントフォークを備え、山道も走り回れそうなMTBタイプ。道の悪さを考えるとMTBか。
細いタイヤとドロップハンドルを備え颯爽と飛ばせるRutaタイプ。俗に云うロードバイク。高校にブリジストンのドロップハンドルのロードバイクで通っていた身としては40年ぶりにドロップハンドルに乗るのも面白そう(だけどお腹がつかえそう)。とはいえ、Rutaタイプの主流の製品の価格帯はUSD 3,000から。USD 4,000とかUSD 5,000もザラ、高い物はUSD13,000近いものまであり、強烈に格好良いけれども完全に予算オーバー。これを乗りこなすにはそういったファッションに身を包まないと。この地域ではこの手の自転車乗りが多く、自転車専用車線を設けるよう車線規制が行われる道路もある。皆さんは車のリヤのキャリアにこの高価な自転車を積んで、走らせられる道路があるところまで車で移動されているみたい。高尚な趣味に身を置く環境やら熱中できるマインドやらが羨ましい。
街乗り全般OKでサイクリングにも通勤や買い物に使っても違和感のないUrbanaタイプ。俗に云うクロスバイク。汎用性の高さを考えればUrbanだな。乗車スタイルは日本で愛用している電動自転車のそれと同じ。ママチャリを見かけないこの国ではスタンダードなタイプにあたると思う。
遠距離も怖い物なし、日本のEバイクに似てスタイリッシュな電動アシストタイプのELECTRICA。同僚からはアパート周辺には微妙な坂があるからと電動アシストを進められている。ELECTRICAタイプの価格はUSD 1,000ちょっとから。電動アシスト自転車の良さは良く判っているけど、自転車の購入は運動不足の解消も目的なので今回はパス。バッテリ付きは将来廃棄するのもめんどくさそうだし。
結局、自分なりの一次選考に残ったのは、MTBタイプのGIANT TALON とUrbanaタイプのGIANT Escape 2の2台。台湾メーカーのGIANTへの憧れがあるのと、予算はUSD 1,000以内に抑えたいので。年齢的にはEscae 2のほうがマッチするかな。
7月1日。Ubarで市内に向かい、自転車屋さんを訪問。
USD 3,000台、USD 4,000台のプライスタグをつけたRutaタイプの自転車が並ぶ先に、目当てのEscape 2を発見。
そこにタイミング良く店員さんが声を掛けてきた。これは話が早い。この店は外人さんのお客さんが多そうだけれども店員さんは英語が通じなさそう。TALONは未だ見てないけど混み入った話は難しいのでEscape 2に絞って商談。色は白が良い。サイズは私と同じ慎重の店員さんのおすすめによればSがお勧めとのこと。店頭には白、グレー、紫の3色のEscape 2があり、白を求めると在庫切れのよう。ならば第2希望のグレーのSサイズをと決着したが、レジで在庫を再確認するとSサイズの在庫は無いらしい。結局、Mサイズでも問題ないんじゃねという自己判断でグレーのMを注文した。
価格は定価USD 723.58のところセールで10%オフ。売上税7%が載って支払い額はUSD696.81、予算内に収まった。これにキックスタンドを付け、 事務所への配送をお願いした。追加でUSD 9.61を追加でお支払い。
7月3日午後、自転車屋さんのトラックに載せられてで、事務所前にグレーのEscape 2が登場。配送料USD5.00で遥々ここまで持ってきてくれて深謝。箱に入って届くのかと思っていたけど完成車の状態で、キックスタンドも取り付けられていた。
ところが、帰宅時に乗ってみると、乗り心地、操縦性が今一つ。納品されたばかりなのにタイヤの空気圧が不足している。
この国のサービスのクオリティを考えればそんなところかも。アパートに帰って空気入れで空気を入れましょう。
この記事を書くために自転車屋さんのWebを改めて訪問したところ、Escape 2が定価20%オフになっていた。7月に入ってから商談すべきだったかと思いつつも、改めてEscape 2を見ると、東京の自宅で乗っているミヤタの電動自転車とも愛車のオーラとも同じカラーであることに気付いた。結果オーライであることを強く感じている次第。





