【韓国映画】ジョゼと虎と魚たち  | ROUTE8787 サンサクキロク

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ジョゼと虎と魚たち / 韓国

2021年10月公開 117分

2023年18本目 UNEXT ☆☆☆

卒業間近の大学生・ヨンソク(ナム・ジュヒョク)は、ある日路上で倒れている車椅子の女性(ハン・ジミン)に遭遇し、彼女を家まで送り届ける。ジョゼと名乗る彼女は足が不自由で、祖母と二人で暮らしていた。読書好きで不思議な魅力を持つ彼女にヨンソクは興味を抱き、たびたび家を訪れるようになる。やがて彼女が自分の殻に閉じこもるようになったいきさつを知ったヨンソクは、彼女に対する思いをより強くしていく。

 

アニメ版未視聴バツレッド 日本版は随分前に視聴済み二重丸

で、韓国版は、ナム・ジュヒョク様ハン・ジミン様という事で、観たいな~と思っておりました。

 

巷では、日本版の方が評価が良さそうな感じ。

でも、それ以上に評価が良いのは、

アニメ版みたいだけど・・・・

アニメ版も観てみようかな~

 

で、韓国版ですけど、

韓国映画が得意とするノスタルジックな感じが、ゆったりしていて、良かったですラブラブ

 また、ナム・ジュヒョク様の雰囲気が、

映画と非常にマッチしてるんですよね。

 雪とか寒々しい空気感とか、紅葉とか。

映像も美しいです。

 

 日本版、韓国版どちらも、

その世界観がきちんと確立しているので、

どちらが良いとは言い切れない所があります。

 

軽いけど情にもろい妻夫木様

静かで控えめで、まだ少年のような

ナム・ジュヒョク様

反骨心強めの、けれど実はチャーミングな池脇様

陰鬱強めの、けれど美しいハン・ジミン様

 

どちらの関係も最高で、

もう「そうするしかない」という選択肢に向けて、

突き進んでいく感がたまらない。

 

最後のジュヒョク様の涙も、

妻夫木様の涙も、

どちらも、胸にくるものがありました。

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自分の弱さや、狡さに直面した涙泣

「私はもう大丈夫。あなたがそばにいると思って生きる」というジョゼの言葉を、

受け入れるしかない不甲斐なさを表していたと思います。

 

ラストは、韓国版の方が好きです。

 

どちらかというと、

視聴者に委ねる・・という余白が、

韓国版にはあって、

私は、あそこで、

車から飛び出し、ジョゼの元に駆け寄る~・・・

であって欲しいと

思うんですよね。

 

何故なら!!!!

あの婚約者とでは、

幸せになれると思えないから(笑)

そして、

こういった作品ではどうしても、悲劇になりがちじゃないですか?

ハッピーエンドでもいいじゃないか!

私は、ハッピーエンドがいい!!

・・・と思ってしまうんですよね。

 

ただ、そうするには、

ナム・ジュヒョク演じるヨンソクが、優柔不断で

流れに身をまかせる男過ぎるんですよね。

 そう考えると、この韓国版は、

ひょっとしたら、日本版よりも

厳しい目線で描かれているのかも知れません。

 

ヨンソクと出会い、

新たな世界を見出したジョゼは、

ヨンソクの優柔不断さ、小心者さに、

うんざりしていたのかも知れない。

 妊娠検査薬で、不安を表す彼に、

気を遣いながら生きていたくない・・・

 

・・・と思ったんじゃないかな。

 

つまり、ヨンソクは、捨てたのではなく、

捨てられたのではないでしょうか。

 

そういう方が、しっくりくるんですけどね。

なので、希望的にはあのまま、

走りよるヨンソクを期待するけど、

まぁ、そういう勇気もないやろね・・・・

とも思う。

 

ゴハンの美味しそう度と、

ばーちゃんのキャラ強さ度は、

断然、日本版ですね(笑)

 

韓国版は室内の暗さや、汚さが酷すぎて、

(それくらい、リアルなんです)

ちょっと潔癖そうなナム・ジュヒョク様が、

そう簡単にその家に上がるかな~・・という

根本的な疑問はありますが(笑)

 だって、絶対、とか出そうなんだもん。

画面が暗すぎて、チゲみたいなのも、

闇鍋のレベルです滝汗

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あと、言うなれば。

乳母車から車いすになっていたのは、

ちょっと残念だったかなブー

 

ばーちゃんに「壊れもん」と言われ、

乳母車に隠されるようにして

扱われてきたジョゼ。

そこには、障害者が抱える、

+αの孤独感と疎外感が秘められていたと

思うんですけどね。

 それが、車いすとなると、ちょっと深刻度が違うような気がします。

 

とはいえ、日本版も韓国版も、

それぞれに良かったと思います。

 

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花は死にゆく

美しく

静かに 死んでいく