※前回の続きです
診察室に入ると、険しい表情の先生が待っていました
まず先生から彼へ、私の病状についての説明が始まりました。
「この通り、彼女は右肺がありません」
「この部分の気管支が狭窄しています」
次々と、過去に撮ったレントゲンやCTの画像をPC画面上に出しては事細かに説明を受けました。
彼にはもちろん、前に私からも病状のことは散々伝えてありましたが
やはり先生からの説明と私の説明では
深刻さが違いました。
ひと通り、病状説明を終え
次にリスクの話を受けました。
「お腹が大きくなって、もし苦しくなったら…」
「もし赤ちゃんに酸素がいかなくなったら…」
最悪の場合を たくさんお話しされました。
「それでも、妊娠継続を希望されますか?」
最後に こう聞かれました。
私は それでも
「赤ちゃんのためにできることは何だってしたい」と涙ながらにお話ししました。
「わかりました…」
最後、先生の顔は見れませんでした
呆れていたかもしれません。
しかし診察室を後にして、しばらくしてから
彼はビックリするようなことを私に言いました
「産めると思う」
捉え方によっては無責任な発言と思われるかもしれませんが、私はすごくすごく嬉しかったです。
彼だけは私を信じてくれた、と。