完成品 MS-06R-1A ザクII ユーマ・ライトニング少尉専用機 | Modelers Survey Service

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MG(マスターグレード)を中心に、ガンプラ(機動戦士ガンダムのプラモデル)の製作過程や完成品などを紹介します。模型の作例はジオン軍のMS、中でも一年戦争時のエースパイロットの専用機やMSV関連の機体が大半を占めます。1/100の旧キットとのミキシングもやってます。

MS-06R-1Aは、R-1(初期量産型)の問題点を改良した高機動型のザクIIです。
作例は、「青き雷光」の異名を持つエースパロット、ユーマ・ライトニング少尉の専用機として製作しました。

使用キット:MG MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用ザクII

ユーマ・ライトニング専用ザク1


「ユーマ・ライトニング」は、Ark Performance氏によるコミック「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」の登場人物のひとりで、ジョニー・ライデンと深い因縁のあるMSパイロットです。

作中では、連邦軍の最新技術素材とジオン系技術で改修された青いゲルググを駆り、消えたジョニー・ライデンの行方を執拗に追い続けるとともに、「ミナレット」と呼ばれる遺物を探しています。




ユーマ・ライトニング専用ザク2


MS-06R-1Aは、雑誌連載企画「MSV-R」において新たに設定された、ユーマ・ライトニング少尉がキマイラ隊に所属する以前に乗っていたとされる機体です。

大量生産に至らず、ベテランパイロットの間では「戦艦を沈めるよりもRタイプを入手する方が難しい」と言わしめたMS-06R-1Aでしたが、これは必ずしも撃墜スコアだけで認可されるものでは無かったことも要因のひとつで、ライトニング少尉のように将来を期待されていた若いパイロットにも門戸が開かれていたためだそうです。

兵装は各パイロットに一任されていましたが、Rタイプのパイロットたちが好んで使用したジャイアント・バズよりも、使い慣れたザク・マシンガンやザク・バズーカがライトニング少尉の好みだったと言われています。




ユーマ・ライトニング専用ザク3



機体はパーソナルカラーのブルー、ホワイト、グレーで塗装されていたことから、同じブルー系を基調としたロバート・ギリアム大佐のMS-06R-2と誤認されることも多かったそうです。

ライトニング少尉は、中尉に昇格後、エース部隊であるジオン公国突撃機動軍特別編成大隊 通称「キマイラ隊」へ異動、MS-06R-1Aから「MS-14B 高機動型ゲルググ」に機種転換しています。
こちらの機体も、中尉の技量やオーダーに合わせたチューンナップが施されていました。



ユーマ・ライトニング専用ザク4


製作に使用したキットは、バンダイ ホビーサイトで販売された「MG ユーマ・ライトニング専用ザクII Ver.2.0」です。
こちらは「MG 黒い三連星専用ザク Ver.2.0」の成型色を変更したもので、追加パーツなどはありませんが、新規デザインの水転写デカールが付属しています。

成型色で色分けを再現するため、元キットの「MG 黒い三連星専用ザク Ver.2.0」と比べると、ランナー数がかなり増加しているのがわかります。
使うパーツはたった1パーツのみ、なんてランナーもあって、非常に多くの余剰パーツが出ます。

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余剰パーツの山。

しかし、そんな贅沢なランナー構成を持ってしても設定画のカラーリングを完全再現はできておらず、説明書の完成見本や塗装指示でも、設定画と異なる配色がなされています。


「MSV-R」に掲載された大河原氏の設定画通りに完成させたい場合は、脚部の塗り分けが必要になりますのでご注意を。

設定画は、こちらに収録されていますので、キットをお持ちの方や、黒い三連星ザクから製作予定の方、1/144スケール、HGUCで製作予定の方も、ぜひ一度見比べてみてください。




ユーマ・ライトニング専用ザク7


塗装は、説明書の塗装指示を参考に行いました。
装甲のホワイト部分は、クレオス Mr.カラー「GX1 クールホワイト」に「C13 ニュートラルグレー」と「GX5 スージーブルー」を少々加えて使用。

ライトブルー部分は、「GX1 クールホワイト」に「C34 スカイブルー」を加えたものに、Mr.カラーGX「GX4 キアライエロー」をほんの数滴ほど加えました。
塗装指示では、スカイブルーではなく「C65 インディブルー」とありましたが、あまり使う機会のなさそうなスカイブルーを使い切りたかったので、設定色に近い感じになるように様子を見ながら調色して使いました。

胸などのブラック部分や、グレーの部分などは、調色済みのそれらしいカラーを流用しています。



ユーマ・ライトニング専用ザク6


特徴的なラインマーキングは、付属する専用の水転写デカールを使用してもよかったのですが、手間と作業量を比較してみた結果、塗装で再現することにしました。

まずホワイトを塗り、その後レッドを塗装します。
それから、ラインとして残したい部分をマスキングして、ライトブルーやグレーなどの装甲色を塗装する、という手順で行いました。
(スパイクの白いラインは、ホワイトをマスキングし、その上からスカイブルーを塗装しています)



ユーマ・ライトニング専用ザク5


先述した、キットの塗装指示と設定画の配色が違う箇所が、こちらの脚部です。
設定画の配色を優先するため、マスキングで塗り分けをしています。



Rタイプ(高機動型ザク)は、個人的にとても好きな機体なのですが、いざつくるとなると思いのほか手のかかります。

同じMGでも「ユニコーンガンダム」や、先日発売になった「νガンダム ver.Ka」などと比べれば簡単な部類に含まれるのでしょうが、普通のザクと比較するとパーツも増加しており、塗り分け箇所も多いので、少なくとも私にとっては、なかなかに御しがたいキットであるのも事実なのです。


それでも、R-2やR-1をつくり続けてしまうのは、この機体に乗って戦場を駆け抜けた一年戦争のエースたちの存在が、私の心を魅了してやまないからなのでしょう。



まだつくっていない機体もいくつかあります。

そうだ、「あれ」と「あれ」をつくらなければ話は始まりませんね。

しかし「あれ」は専用機だけど通常カラーで……

武装はどうしようか、うーん……、



……失礼しました。
少々、物思いに耽ってしまいました。



以上、「MS-06R-1A ザクII ユーマ・ライトニング少尉専用機」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!



製作記はこちらからご覧ください。


製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その1(製作開始)
製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その2(下地処理)
製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その3(塗装1)

製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その4(塗装2)
製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その5(塗装3)
製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その6(スミ入れ)

製作中 MS-06R-1A ユーマ・ライトニング専用機 その7(製作完了)