完成品 MS-07B グフ トーマス・クルツ少尉専用機 | Modelers Survey Service

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MG(マスターグレード)を中心に、ガンプラ(機動戦士ガンダムのプラモデル)の製作過程や完成品などを紹介します。模型の作例はジオン軍のMS、中でも一年戦争時のエースパイロットの専用機やMSV関連の機体が大半を占めます。1/100の旧キットとのミキシングもやってます。

MS-07Bは、ジオン公国軍が地球侵攻に向けて開発した陸戦専用機体です。
作例は、地球攻撃軍第5地上機動師団の特殊部隊「G-27」所属のエースパイロット、トーマス・クルツ少尉の専用機として製作しました。

使用キット:MG 1/100 MS-07B グフ Ver2.0


トーマス・クルツ少尉といえば、キマイラ隊在籍時の乗機である、サンディブラウンとダークグリーンの迷彩塗装の施されたMS-14Cゲルググキャノンが有名ですが、それ以前に乗っていたとされるグフの方をつくってみました。

Ver.2.0のグフの製作はこれが初めてでしたが、グフと言えば「青い巨星」ことランバ・ラル大尉の代名詞のような機体です。

最初にこのトーマス・クルツ機を選んでしまうあたり、自分がいかに天邪鬼なのかをよくよく実感した作例でもあります。




トーマス・クルツ少尉は、もともとは地球連邦軍の空軍に所属していましたが、一年戦争勃発と同時にジオン公国に亡命し、地球攻撃軍に配属されたとされています。

複雑な境遇に心中察するところもありますが、このクルツ少尉、コンシューマーゲーム「ギレンの野望」シリーズや、アーケードゲーム「カードビルダー」シリーズなどでは、かなり過激な性格に描かれています。
ゲームで声優を担当されている中尾隆聖氏の声と相まって、なかなかいいキャラクターに仕上がっているので、往年のMSVファンは必聴です。




トーマス・クルツ少尉のグフは、MSVとしては登場しておらず、公式のイラストや設定画も存在しないようなので、配色は後に搭乗する専用のゲルググキャノンのカラーリングや、前述の「カードビルダー」、カードゲーム「ガンダムウォー」などを参考に塗装しました。

設定ではパーソナルカラーは「サンディブラウンとダークグリーン」とされていますが、媒体によってこの色味が大幅に異なります。
ゲルググキャノンと違い、地上戦用のグフということなので、若干戦車をイメージしたカラーにアレンジさせていただきました。




サンディブラウン部分は、クレオス Mr.カラー「C19 サンディブラウン」を調色せずにそのまま、ダークグリーン部分は「C12 オリーブドラブ(1)」をメインに調色して使用しました。

カードのイラストではソール部分もダークグリーンなのですが、間違えて胸部と同じ「C40 ジャーマングレー」で塗ってしまっているのに後で気付きました。
塗り直そうかとも考えましたが、これはこれでありではないかと、そのままにしてあります。




マーキングは、ガンダムデカールの「MGグフVer.2.0用」を、珍しく指示通り正確に貼りました。
こんなにしっかり貼ったのは、後にも先にもこの時ぐらいな気がします。

加えて、所属する「G-27」の部隊名も忘れずに貼っています。

主武装ですが、ゲリラ戦法を得意とし連邦軍に恐れられたという逸話も残っているので、消耗の早いであろうヒートソードやヒートロッドではなく、グレネードも付いて奇襲や攪乱に向いていそうなMMP-78マシンガンを選択しました。
(開発時期的に少々無理のある装備かもしれません……)




それから、蛇足かもしれませんが、私がMGグフVer.2.0をつくる時に毎回必ず施す工作を紹介しておきます。


Ver.2.0のグフは、そのままだとシールドの向きがひじ側に固定されてしまいますが、
ここに簡単な改造をするだけで、シールドを可動式にすることができるのです。

必要になるのは「MGザクVer.2.0」シリーズの、「ショルダーアーマーやシールドを連結するジョイントパーツ」と、コトブキヤMSGの「プラボール」のみ。

このためにMGザクVer.2.0を買わなければいけないとお嘆きの方もいらっしゃると思いますが、そこは安心してください。

グフVer.2.0のフレームはザクVer.2.0をベースにつくられているため、グフVer.2.0のキットには、このザク用のパーツが不要分として含まれているのです。
捨ててしまった方には申し訳ないのですが、コトブキヤのプラボールさえ買えば、この工作は簡単にできます。

やり方は以下の通りです。


1. プラボールの「2番目に大きいパーツ」のボール部分を、シールド側のポリキャップにはめ、棒部分をザクの肩ジョイントに接続します。

(プラボールのボール側がシールド側のポリキャップよりも若干大きいため、ボール部分をサンドペーパーなどでヤスり、小さく加工しておきます)


2. ザクの肩ジョイントの反対側を、グフ腕側のジョイントと接続する。


以上です。
文章では説明しづらいのですが、上の画像をよくご覧いただければ一目でやり方がわかると思います。


長くなってしまいましたが、MGグフVer.2.0をお持ちの方で、シールドの取り付け方法に納得のいかない方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

以前公開させていただいたランバ・ラル大尉のグフにも、この工作を施してあるので、よろしければそちらもご覧ください。


以上、「MS-07B グフ トーマス・クルツ少尉専用機」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!