2015年3月に仕込んだ発芽玄米味噌を蔵出ししました。
何度も何度も発芽玄米麹作りに失敗してようやく仕込んだ手前味噌。
今思えば種麹のタイプに合わせて製麹時の品温さえ普通に管理していれば良かっただけなんです。
いろいろ調べすぎたり、横からのアドバイスで頭の中がごちゃごちゃになっていただけでした。
なぜ発芽玄米味噌にこだわったかというと、栄養価。
個人的に玄米食を食べる機会が少ないので味噌汁にして玄米を少しでも。という考えです。
それに発芽させるとGABAの量も増えますから。
せっかく自分で作るのに、体に良くない食べ物なんて!
塩分は13.5〜14%。
使用したのは自家製の自然栽培ササシグレの発芽玄米。
大豆は自家製の無肥料自然栽培の小糸在来大豆です。
塩はモンゴル岩塩、インドネシアの塩、藻塩、青い海、などに加え、黒潮を汲んできて自分で作った海水塩。
麹は5kg、大豆は3kg、塩は1.84kg使いました。
▼塩の重石でカビや酸膜酵母は発生していません。
これは、いそりんさんの真似をさせていただきました。
最初は笹の葉で蓋をしようと思っていましたが、これの方が手間いらず。
▼ちょっと重石が重すぎたのか・・・たまり液がめちゃくちゃ出ています。
さて、肝心の三年寝かせた発芽玄米味噌を取り出してみます。
▼1年ものに比べてかなり深い色合いになりました!
涼しい床下で寝かせていたのですが、気温の高いところで熟成させておくともっと色が濃くなっていたのかも?
床下で寝かせた理由は単純に臭わないからです。
▼ちなみにこれは同じ年に仕込んだ1年ものの発芽玄米味噌。
色がずいぶんと違います。
この味噌でも味的には十分納得の味でした。
でも、三年寝かせると良いとよく聞きますので寝かせてみました。
味噌を熟成させると以下のような効果があるようです。
大豆に米麹と自然塩を加えて2年、3年と寝かせることで、大豆に含まれない、もしくはあっても少量のアミノ酸やビタミン類が発酵により生成され、その栄養価を高めるといわれています。数年寝かせた熟成味噌が優れている理由はここです。
また大豆のたんぱく質は、酵素によって分解されて水溶化し、その一部はアミノ酸となります。そのなかには生命を維持するために不可欠な必須アミノ酸が8種類、さらにはビタミン(B1・B2・B6・B12・E・K・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ピオチン)、無機質(ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム、リン・鉄・亜鉛・銅・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン)、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、食物繊維などの豊富な栄養素が含まれているそうです。
これらの栄養素を含んだ味噌は、消化器官に働きかける作用があります。食事の最初に味噌汁の塩気をからだに取り込むと、胃腸が動きはじめ、効率よく消化吸されるようになり、からだへの負担が減るのです。
その他にもニコチンを中和したり、ガン予防、老化防止などうれしい働きも報告されています。
さて!!いただくとしますか。
▼新米のササシグレに手前味噌と沢庵2切れ。
時代劇の貧乏長屋の住人が食べていそうな粗食を再現した感じです。
でも、こういった粗食とは決して貧しい食べ物ではなく、体に負担の少ない食べ物です。
おかずの数を多くしても、それが安心できる原料から作られているかどうかが問題。
その点、今回の粗食は一片の疑いも感じない安心できる食材で出来上がっています。
食べ物を育てる事ができる環境があるって素晴らしい!
▼飲んだ感じですが、1年ものよりも少し苦味があります。
わずかな酸味、甘みはかなり薄くなっています。
そして、なぜか苦味も感じます。
もしかしたら自家製の海水塩に含まれるにがりが多かったのだろうか?
その分、にがりを含まないモンゴル岩塩も多く使用しているので問題ないかと思います。
▼新米も美味しい!
新米は美味しくって当たり前なんでしょうけど、
自分で育てて手で刈って天日で干して出来上がった米のありがたさといったらありません。
ごちそうさまでした。m(_ _)m