
冬の間も田んぼに水を溜めておく冬期湛水をしています。
冬期湛水は冬水たんぼとも呼ばれますが、冬の間に水を溜めておくとイトミミズが冬の間に繁殖し、
イトミミズが作り出す土の表面のトロトロ層が蓄積して厄介な雑草の種を埋めてくれるといいます。
その抑草効果を主な目的として冬期湛水をしています。
文献によれば田んぼに水を貯める前に米ぬかやミネラルをあらかじめ入れておく方が良いとの事です。
この山田の水は渓流と山からの水なのでミネラルはたくさん含まれると思いますので使いませんが、
米ぬかは散布することにしました。
散布すると表面が米ぬかで真っ白になりました。
これは肥料や抑草目的の散布ではなく、イトミミズの餌としてや、水の富栄養化が目的だと思います。
水の中にリン酸分が多いとサヤミドロが発生して、窒素を固定してくれるということです。
何もかも自然任せのほったらかしよりも少しは人の手を加える方が事がスムーズに運ぶと思います。
しかし、一番疑問なのがこの水田にイトミミズがいるのかどうか?ということです。
確かにトロトロ層はできていますが、果たしてそれはイトミミズによるものなのかどうか?
自宅の実験水槽にはトロトロ層がものすごくできていますが、イトミミズは全く見当たらないからです。
▼トロトロ層が少しですができています。

最低5cm。できることならば10cmのトロトロ層が欲しいところです。
10cmもトロトロ層があれば田植え機も使うことが可能だそうですから。
さて、イトミミズはいるのでしょうか???
土を掘り起こしてみます。
▼冬草もろとも土を掘り起こすと・・・

お!!!^^いました~~♩
これってイトミミズですよね?
わ~~い♩
▼普通のミミズの赤ちゃんかも?というケニーさんのコメントをいただきましたので写真を追加

アップで見るとこんな感じです。
ミミズの赤ちゃんなのか?イトミミズなのか・・・?
イトミミズにもとても大きな個体が存在すると言われていますので、ますますややこしいです。^^^;
イトミミズの体が赤いのは有機物でお腹がいっぱいな時で、お腹が減ると白くなるとか?
ところで、イトミミズの密度ってどれくらいが普通なんだろう?と思って調べてみました。
http://www.hotarui.com/accountability/account01.htm
上記のサイトによればイトミミズの生息密度は時期的なものもあるようです。
12月では10立方センチで25匹ほどのイトミミズが生息しているようですが、
田植えが終わる6月には280匹ほどにも増えるようです。
そして、化学肥料や農薬を使っている水田にはイトミミズはほとんど生息していないようです。
▼こちらは完全不耕起の水があんまりたまらない水田。

ここにも米ぬかを散布しておきました。
米ぬか不足で山田の全ての田んぼには1度に散布することはできませんが、ボチボチ行おうと思います。
▼やはり水がたまらない田んぼにはトロトロ層はほとんどできていないです。

しかし、少しずつ畦塗りをして水が溜まるようになってきましたので、今後に期待するとします。
▼ところで、今年の稲株がまだ生きています。

昨年のササニシキのように、もしも生き延びれば田植え以降が厄介そうです。^^;
今のうちに掘り起こしたほうがいいかも・・・?