
Jinさんに頂いた猪肉を早速いただくことにしました。
これはJinさんが畑を守るために仕方なくとらえた猪の肉です。
Jinさんは拳で猪を仕留めるという、かの極真ウイリー・ウイリアムスの様な人ですが、
これはきっと罠にかかった猪の肉でしょうか?
私、猪肉は大好物でして、熊肉も鹿肉も鴨肉も大好きです。
毎年何度か頂いた獣肉を使って鍋をするのですが、今回はちょっと違うんです。
それは、スペアリブがあるってところ。
鶏肉にせよ、獣肉にせよ、骨があるということは出汁が出るということで、味は格別になります。
ということで、今回はいつもよりも素朴な味付けで「マタギ料理」を作ってみるとしますか。
マタギとは専業猟師のことですが、マタギ料理とは主にクマ料理のことを指すのだとか?
クマでも殺してしまう鬼のような人だから「叉鬼」と呼ばれる説もあるそうです。
今回は猪ですが野趣に富んだ料理なのであえて「マタギ鍋」とよびます。
ここ数年で浸透してきた「ジビエ」は基本フランス料理なのでまったく違う料理分野です。
▼出汁を作るとします。

昆布に鰹節に酒に醤油に沖縄黒糖でつくりました。
醤油はかえるチャンに頂いた三重県の醤油「はさめず」。
そこにくろぴい農園さんに頂いた今年の玄米味噌を加えて完成。
今回はみりんを入れません。
煮詰まった時にシツコクならないようにあっさり素朴に仕上げます。
▼あとはそこに具材を入れます。

Jinさんの猪肉。
くろぴい農園さんのゴボウ。
肉プル星人さんの大根。
梅の里自然農塾の勇惣塾頭に頂いたニンニク。
あとはネギとか豆腐とか・・・
いつか豆腐も自家製の鍋を作りたいものです。
▼火が通ったら鉄鍋に移してコタツに入っていただきます♩

大寒波で冷えきった体もこれで一気に温まります。
できることなら熱燗で・・・と、思いましたが、料理に使ってしまったのでビールで乾杯♩
▼では、ありがたく猪の命を頂戴するとします。

私は薄く切るよりもカレー肉のようにごろっとサイコロ状に切るのが好きです。
その方が味はもちろん、食感も確実にいいです。
そして、三つ葉、せり、春菊などの香りの強い野菜と一緒に口に入れます。
今回は自家製の無肥料栽培の春菊。
猪肉の濃厚な味と香りの強い野菜の風味が口の中で絶妙に混じり合う至福の瞬間。
▼それから1時間あまり・・・そろそろ煮詰まってきました。

ここではじめて肋骨に付いてる肉をいただきました。
肉を食べるというよりも、骨の周りの脂肪のような軟骨のような部分の食感がとても良くて美味でした。
鍋の中身はすっかり無くなってしまいました。
鍋の残りは翌日うどんすきにして頂きます。
汁を七味とともにご飯にかけても美味しいですね。
▼さて、シメはとろろご飯です。

これはめぐりーさんの無農薬自然薯を使いました。
皮付きのまま火で炙ってひげ根を燃やしてそのまま下ろし、
出し汁なしで豪快にご飯にぶっかけます。
▼生たまごと醤油を落として勢いよくかき混ぜて口に運びます。

アクがなく、適度な粘り、滋味豊かでとっても美味しい!
市販の長芋とはやはり全然違います。
なんて最高な晩御飯でしょうか。
高級料理店で食べる料理の何倍も美味しいと思います。
なによりも、食材を調達してくださった皆様の苦労を感じられる鍋。
安心安全このうえない鍋。
1頭の命。
1人では調達できない食材、作ることのできない味噌。
皆さんの苦労が結集して出来上がった感謝いっぱいの晩御飯でした。
ごちそうさまでした。m(_ _)m