お弁当屋さんの知り合いがこんなことを言っていました。
知り合い「いや~、昔は弁当が売れ過ぎてしまって炊飯器が何台あっても足りへんかったわ~!」
私「そんな時どうすんの?」
知り合い「はなっからお湯で炊くねん。早く炊き上がるからな~。」
私「え!?そんなんして大丈夫なん?」
知り合い「全然大丈夫やで!早よ炊きあがるから都合ええねん。」
十数年前のそんな会話がずっと頭に残っていました。
私的にはお米は冷たい水で炊くべきもの・・・と、思っていたからです。
飯ごう炊爨も谷川の冷たい水。日頃の炊飯も水道水か、地元の名水。(モチロン冷たいままで)
なので、お湯で炊くなんて信じられない行為だとおもっていたのです。
そして昨年のある日、テレビを見ていたら・・・
とあるお米屋さんがおいしいお米(白米です)の炊き方について語っていました。
最初にお米を研ぐ水はすぐに捨てる事。(私もそう思います。)
念入りにジャッジャっと水の濁りが消えるまで研ぐ事。(私は少し濁りを残します。)
そして・・・お湯で炊く事。(え~~!?)
その瞬間、十数年前の知り合いの言葉が蘇りました。
もしかして、あいつはこの事を知っていたのだろうか?何も知らないのは自分だけだったのだろうか?
疑問に思ったので色々検索してみました。
すると、沸騰するまでは最強の強火で一気に沸騰させる方が良いとの事。
それは、一体どう言う理屈なんだろうか?
と、言う事で炊飯器に熱湯を注いで炊いてみました。
味の違いは・・・というと、あんまり感じられません。
私の舌が鈍いのだろうか?いつもよりもマズくは無いし、いつもよりも旨くも無い。
でも、微妙に何かが違う気がする・・・なんだろうか?
電気釜では効果が出ないんだろうか?
やっぱり電気釜はプログラムされた通りにしか炊けないから?
いざ、炊飯に掛かりますが、ちょっと疑問が・・・
土鍋に書かれている説明書きと、ネットで調べた火力調整が全然違う事です。
「はじめチョロチョロ、中パッパッ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて、赤子泣いても蓋とるな」
ジュウジュウはともかく、チョロチョロとかパッパと言うのは炊飯中の炊けている音だそうで、
私は今まで火力の事だと思っていました。
なので、チョロチョロは弱火~中火で、パッパというのはなんなんだ?みたいな・・・(笑)
かまどを使って薪で焚くときはガスやIHのようにダイヤルやボタンで火力調整するわけではありません。
なので、音を聞いて判断していたのでしょうか?
ちなみに炊飯土鍋の説明には中火から炊きはじめると書かれていましたが、
最初からお茹で炊くと美味しいとされる前記の理屈でいうならば、
最初っから強火が良いのではないかと思うのです。
そして、お米を入れた土鍋にお湯を入れて炊きはじめるのではなく、
お湯を沸かしておいてそこに白米を投入すれば良いのではないでしょうか?
ダメは元々で試してみることにしました。
▼使う鍋は炊飯用の土鍋を使って2.8kwの卓上型ガスコンロ炊いてみることにしました。
土鍋にお湯を入れて沸騰させてみました。
▼そこに2時間浸水させた自家製ササニシキを投入しました。
最強火にして再び沸騰するのをまちました。
これで一気に火が通って早く沸騰するはず。
▼中蓋をして
フタをすると間もなく沸騰を始めました。
▼わ~!ヤバい!吹いてきた!!
慌てて火を弱めました。
▼火を中火にして5分
▼5分たったら極弱火にして4分
▼そして最後に最強火にして数秒。
火を止めて待つ事10分
▼炊けました♪
一見は百聞にしかずと言いますが、見ただけでは美味しく炊けているのかどうかは解りません。
▼かき混ぜて余分な水分を飛ばしました。
一見美味しそうです。
▼お櫃に移してみました。
どうみても美味しそうです。
▼ご飯のお供はかつお節です。
かえるチャンに頂いたはさめずと言う美味しい醤油をたらりと回しかけて~~
▼ご飯に乗っけます。
ご飯を茶碗によそってコレをかければネコマンマの完成♪
粗食でありながら究極のごはんです。
▼頂きます♪
美味しいかな~?
ぱくっ・・・
ん!?これは・・・美味しい!美味しいんですよ~!美味しいんですが~!
これはすし飯の食感!ササニシキを使っているからか・・・パラッパラ。^^;
チャーハンにもいいかもです。
ご飯はやっぱり水から炊く方がふっくらしっとり炊きあがるように感じます。
いままでは電気釜で熱湯を入れて炊いていたからふっくらしっとりだったのかな~?
寿司飯・チャーハン用のご飯はガス火で熱湯から炊くと良い!
新しい発見をしました。(笑)
ちなみに、電気釜メーカーの研究によれば・・・
炊き始めてから沸騰するまで10分かけるのが一番ふっくら炊ける様です。
テレビでお米屋さんが言ってた「お湯から炊くと美味しく出来る」は一体どう言う理屈なんだろうか?
電気炊飯器限定の炊き方だったのだろうか?
※追記
東京ガスのホームページにこういうのが掲載されていましたので引用します。
おいしいご飯の炊き方ガイドライン
ごはんはお米のでんぷんを水と熱の力によって糊化させたシンプルな食べ物。同じお米を使って、炊き方によっておいしさは大きく左右されます。
お米の持ち味を最大限に引き出すためのさまざまな実験を行いました。その結果、決め手は炊飯の時の温度変化と時間にあることがわかっています。特に、キーポイントといえるのが炊き始めから沸騰するまでの間。この時に10分前後の時間をかけると、お米の甘味がしっかりと引き出せ、ふっくらとほど良い食感のごはんに炊き上がります。
もし、10分前後より短い時間で急激に沸騰するまで温度を上げると、甘味が少なく、硬めの炊き上がりになります。逆に、沸騰までの時間が長過ぎると、甘味は強くなるものの、水分を含み過ぎてべちゃべちゃした食感になってしまいます。
土鍋の特徴はおいしいごはんと好相性熱の伝導率は鍋によって違い、土鍋はゆっくりと加熱されるのに対して、アルミなど金属製の鍋ははやく温度が上がります。もちろん、同じ土鍋でも厚みなどによって沸騰までにかかる時間はさまざま。そうした鍋の熱伝導率を考慮して、点火時の火加減を10分前後で沸騰するよう設定するのが、ふっくら甘味のあるごはんを炊く秘訣です。そして、沸騰した後は98℃以上の温度を蒸らし時間も含めて20分ほど維持することも大切です。お米が完全に糊化されて、粘りのあるふくよかなごはんに仕上がります。
このポイントをおさえれば、土鍋以外の、金属製の雪平鍋やフライパンでも蓋さえ用意すればごはん炊きは自在。アウトドアでの炊飯も難なくこなせます。また、お米自体の甘味が薄かったり、硬めだと思ったら、沸騰までの時間を少し長めにしてみるなど、自分なりのアレンジ炊飯にも応用することができます。