
自家製の六条大麦で麦ご飯を作ってみました。
私は去年の秋から六条大麦を育てていました。
六条大麦は麦茶用の品種です。
でも、麦ご飯としても使えるそうなので、試しに作ってみる事にしました。
問題は籾をどうやって落とすかです。
確か、子供の頃に読んだ漫画では、一升瓶に米や麦を入れて棒でつつくと脱穀&精麦できる・・・
そんな記憶があります。
▼これが保存している六条大麦です。

▼では、さっそく一升瓶に入れて棒でつついてみます。

ザクザクと音と立てて棒でつつきます。
30分経過・・・全く見た目は変わらず。
▼1時間経過・・・ちょっと籾ガラの削れたものが溜まって来ました。

その後も棒でつつきまくるけど、ほとんど変化がないので
棒でつつく方法には無理があると断念。
▼右がつついていないもの、左がつついたもの

な~んにも変わっていない様な・・・( ゚ ▽ ゚ ;)
籾よりも木の棒が削れている気がします。
▼使用前

▼使用後

う~ん・・・籾の方が木の棒よりも固いのか?
どうやら私が行っていた作業は、籾で木の棒を削っていただけなのかも?
しかたないので、文明の利器の力を借りる事にしました。
▼精米機であっという間に出来上がりました。

子供の頃、母や父に「お百姓さんが一生懸命作ったご飯なんだから残さずに食べなさい。」
と、ご飯を残すとそういわれてきました。
今の時代は機械で田植えして機械を使って収穫、乾燥、脱穀、精米全て簡単に出来ます。
でも、今回思い知りました。
機械も何もない大昔ならば全て手作業で行っていた訳です。
収穫までは大変なのは予想はつきますが、収穫後はもっと大変だと言う事がよくわかりました。
▼アップで見るとこんな感じ。

ところで・・・まだ籾が付いている様な気がしてなりません。
気のせいでしょうか?^^;
と言う事でいよいよ炊いてみます。
水加減もどうしたらいいのか解らないので、
とりあえず炊飯器の玄米メニューで炊いてみます。
(昔の人は炊くのも薪割りからはじめるんですよね。^^;本当に今はラクチンです。)
▼炊きあがりました。

全て麦ではなく1割程度の白米が混じっています。
見た目にはいかにも昔のご飯と言う感じです。
大昔の人はいつもこんなのを食べていたのでしょうか?
▼では、食べてみます。

はっきり言って今まで食べて来た押し麦ご飯とは全く違う味です。
素朴すぎるその香り、ぷりぷりの食感。
よく言えば体に良さそうな味ですし、たまに食べるにはいいかもしれません。
しかし、毎日の食事がこれでは悲しいです。
やっぱり白いご飯が絶対に美味しいです。
昔の人が米のご飯に憧れる気持ちがよくわかりました。
とはいえ、この一杯の麦ご飯を食べるためにとんでもない時間を費やしました。
育てるのは麦まかせでしたが、
手作業でひとつひとつ摘まなけれればならない収穫と
ノギを取って選別する作業が一番大変でした。
それに加えて今回の精麦作業。
いかに飽食の時代でも、
自分でお米を手作業で育て、収穫し、手作業で精米してようやく出来上がった白米ならば
もう絶対にお茶碗のご飯を残すなんて勿体ない事をしなくなるとおもいます。
今日は平成米騒動以来、美味しい白米が食べられるありがたさを改めて知った1日でした。