本日の懐かしのホラー映画は、「ジョーズ」(1975)。
映画ファンでなくても、多くの方が有名なテーマ曲と共に知っているであろう海洋パニック映画の傑作です。

あまりにも有名な作品の為、物語のあらすじは割愛致します。
ピーター・ベンチリーが1974年に発表した同名小説を当時27歳だったスティーブン・スピルバーグが監督しました。
TV映画として製作され後に劇場公開となった「激突」、実話に基づき映画化されたゴールディ・ホーン主演の「続・激突 カージャック」に続く作品の為、パニック映画専門監督と思われるのを恐れたスピルバーグは、監督を引き受ける事に後ろ向きだったとインタビューで語られていました。
(好きなテーマの作品は後で幾らでも撮れるからと、製作会社が説得をしたとインタビューで知りました。)
当時はCGが無かった為、ロボットのサメを使用し撮影に臨んだものの、思う様に動かずトラブルの連続だった様です。
実際に大西洋で撮影したと言うのですから、予測できない事態が数知れずあったのは想像に難くありません。また、ロボットのサメが海水で壊れてしまうリスクもあったと思います。
自然を相手に果敢に挑戦し、幾多のトラブルを乗り越えて、映画史に残る名作が誕生しました。✨️
映画は世界的に大ヒットしましたが、アカデミー賞では作品賞・監督賞にノミネートすらされず、受賞したのは音響賞・編集賞・作曲賞の3部門のみでした。(3部門制覇しただけでも凄いですけどね。)
「ジョーズ」の世界的な大ヒットにより、これに便乗しようとサメの脅威を描いたパニック映画が大量生産される様になったのは御存じの通りかと思います。
本家シリーズは4作目まで製作され、以降邦題に「ジョーズ」を冠しながら全く関連性のない作品が何本もビデオリリースされました。(この現象は、ジョーズに限った話ではありませんね。(^^;)
また、ジョーズのオマージュが様々な作品で散見される様にもなりましたので、影響力は図り知れません。
主人公の警察署長 マーティン・ブロディ役を演じたのは、ロイ・シャイダー。パンフレットによると、スティーブ・マックイーンやチャールストン・ヘストンもブロディ署長役候補にあがっていた様です。
ロイ・シャイダーは、1978年製作「ジョーズ2」に妻役のエレン・ブロディと共に同役を続投しています。
ロイ・シャイダー演じるマーティン署長と共にサメ退治へ参加する2人の仲間は、リチャード・ドレイファス(海洋学者 マット・フーパー役)、ロバート・ショウ(サメ・ハンターのクイント役)がそれぞれ演じています。
映画「ジョーズ」については、子供の頃から知っていましたが、実際に本編を観たのは高校生になってからだと思います。
中学生位までは、ジョーズが鮫の英単語と思い込んでいました。shark(シャーク)と言う単語を知り、どう使い分けるのか真剣に悩んだ位です。(笑)
ジョーズは"顎"の意で、映画から派生した用語と知ったのは、更に後の事になります。
「ジョーズ」シリーズは、ビデオレンタルをする事が無かったので、初鑑賞は1991年7月24日 水曜ロードショー(TBS系)で放送された時になります。本編は124分あるので地上波放送版は、かなりカットされていたのではないでしょうか。
その後、DVDやBS放送版を観る機会はありましたが、熱烈なファンの視聴回数には遠く及ばないと思います。
映画の前半は、アミティ島と言う架空の地を舞台に、サメによる被害を未然に防ぐ為、海水浴場を閉鎖しようとする警察サイドと、書き入れ時だから海開きを続けたい有力者側の衝突を中心に描かれていました。
各分野のエキスパートと言える3人の男達がサメ退治の為、大海に繰り出す後半のパートは、海洋アドベンチャーへと大きくシフトチェンジします。
後半パートでは、実際のジョーズも姿を現し、まさに"死闘"と呼ぶにふさわしい展開が繰り広げられるので、片時も目が離せなくなりました。
どちらかと言うと、自分はサントラコレクターなので、ジョン・ウィリアムズが手掛けたサントラ盤を聴く機会の方が多かった位です。
メイン・タイトルは、誰もが口ずさめる程有名で、「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」やショーン・ヤングの病院コメディ「病院狂時代」でもパロディとしてメイン・タイトルが使用されていました。

ジョンの手掛けたスコアは、恐怖を煽るメロディばかりではなく、3人の男達がサメ退治に向かう物語後半パートでは、海洋アドベンチャーを彷彿とさせる明るいテンポの曲が用意され、バラエティに富んだ内容に仕上がっていました。
今回の記事を書くにあたり、UHDに収録されているソフト版の吹替で鑑賞しましたが、ユニバーサル思い出の復刻版Blu-rayには、水曜ロードショー(日本テレビ系)で地上波初放送時(1981年9月30日)の吹替が収録されているので、次に観る時は貴重な吹替えで鑑賞してみたいと思います。
※残念ながら、1作目はホラービデオカタログから落ちていた為、ナンバリング無しでの掲載となりました。2作目~4作目はカタログに掲載されているので、順次紹介して行く予定です。
