本日の懐かしのホラー映画は、「プラデューム/悪魔の閃光魔宮」(1988)。
かつて焼身自殺した女性が悪霊となり、スポーツジムで殺戮を繰り広げる異色のオカルト作品です。



舞台はロサンゼルス。かつてフットボール選手だったマイケルは、最新技術を投入した高級スポーツクラブ(今で言う所のスポーツジム)を経営していました。彼の恋人ローラ(ブレンダ・バーキ)は、1人残りダンスのレッスンを続けていました。たっぷり汗をかいた後、スチームバスへ入ったローラは、室内に突然塩素が流入して来てパニックに陥ります。
扉はオートロックがかかっており、開きません。
ローラは残っている気力をふり絞り、扉のガラスを割って そのまま倒れてしまいます。
幸い、命に別状はありませんでしたが、塩素で目を負傷し、暫く不自由な状態で過ごす事となります。

フルオートメーション制御がウリのスポーツクラブで、まさかの事故が起きてしまった。警察がスポーツクラブへ現場検証にやって来ます。
コンピューター制御室を管理していたのは、マイケルの義理の弟デビッドでした。
マイケルは、デビッドの姉キャサリンと結婚していましたが、妊娠中にキャサリンは背中を痛め、さらに悪いことに流産してしまいます。
心に大きな傷を負ったキャサリンは、精神を病み、焼身自殺を図ってしまいます。
双子の弟デビッドは、今でも姉の死はマイケルが原因であると思い込んでいた為、2人の関係は常にギクシャクしていました。
そんな中、刑事の取調べが行われていた訳ですが、その最中にもプールの飛び込み台のネジが不思議と外れ、台と共に利用者の女性がプールへ転落する事故が起きてしまいます。コンピューター制御とは関係ないとは言え、不可解な出来事が連日起き、マイケルは不安を隠しきれずに居ました。

不可解な出来事は、更に続き、女性シャワー室で熱湯が噴射し、壁のタイルが外れて、女性客に目掛けて飛んでくる事件が起きます。
今回も怪我人が出た程度でしたが、全く説明の付かない出来事が続き、マイケル達は困惑します。
そして、遂にはトレーニングマシンで死者が出てしまいます。

マイケルは、超常現象研究所に調査依頼をかけます。スポーツクラブを隈なく調査する超常現状の専門家の前についに、悪霊となったキャサリンが姿を現します。専門家は、キャサリンにより敢え無く殺害されてしまいます。


ようやく、視力が回復したローラは、スポーツクラブで開催された仮装パーティーへやって来ます。
パーティーで賑わう若者達を悪霊となったキャサリンは容赦なく血祭りにあげて行き、生前から相性の悪かったローラにもキャサリンの魔の手が迫ります。

本作のVHSは、徳間ジャパンコミュニケーションズからリリースされました。
「死霊のしたたり2」の本編前予告で本作が紹介されており、興味を持ちました。
幸い、高校時代連日の様に利用していた地元のレンタルビデオ屋さんに置かれていたので、直ぐに借りて来て観ました。プラデュームには、「サンゲリア2」の予告が収録されており、次にレンタルして、まんまとフルチワールドにハマったのでした。
1992年の夏は、本当なら青春真っただ中なハズなのに、女子に夢中にならず、ホラー映画ばかり観て過ごしていました。(;^ω^)
でも、この夏休みの時期で、自分の映画知識の"基礎"が出来上がったので、今考えても、とても重要な夏だったと思っています。ラ●ウの台詞ではありませんが、「一片の悔いなし」です。(笑)


予告では、日本映画「ガンヘッド」に出演した美人女優ブレンダ・バーキ!とありましたが、当時「ガンヘッド」を観ていなかったので、ブロンドのスタイルが良い美人さんと言う印象だけ残りました。(「ガンヘッド」は、1992年の秋に「水曜ロードショー」で放送した際に鑑賞しました。)
個人的には、「ゾンビ」のケン・フォリーがスポーツジムのスタッフとして登場してくれたのが嬉しかったです。

悪霊となった女性がスポーツジムのオートメーション設備を乗っ取ったなら、話は分かりやすいのですが、ロッカーから突然矢が飛び出して女性の首に刺さったり、サウナを利用しているカップルの顔を潰したり、窓をのぞき込む人の頭を吹き飛ばしたり。何でもアリなハチャメチャな暴れっぷりを
披露する悪霊さんなので、賛否別れる作品かと思います。
個人的には、悪霊となるキャサリン役の女優さんがタイプだったし、1992年の夏は自分にとって思い入れの深い期間だったので、そんな荒唐無稽な内容でも大好きな作品であります。


その為、輸入盤Blu-rayを購入し始めた2020年の比較的早い時期に海外盤を入手しています。

Blu-rayタイトルは、「Death Spa」。VHSの原題は、「Witch Bitch」でした。どちらかと言うと、Death Spaの方が通りが良い印象ですね。

もう一つ、ツッコミがあるとしたら、VHSパッケージのサブタイトルは、「悪魔の閃光魔宮」。

ネットでは、「悪夢」で表記されています。更に、VHS再生時のタイトルは、心なしか「悪霊」に見えるのです。「悪魔」「悪夢」「悪霊」、一体どれが正しいのでしょうね。

正直、どうでも良い話なのですが、出来れば統一して欲しいなぁ・・と思いました。日本では、Blu-rayでなさそうですけどね。。


※本作品は、ビデオでーたさんのカタログでは、「サスペンス映画」に掲載されていた為、残念ながらナンバリングはありません。てっきり、ホラーコーナーに載っていると長年思い込んでいました・・・。