今日は仕事帰りの時間が、息子のリハビリの時間と重なったので、まっすぐ病院へ向かった。
リハビリ室に入った瞬間、息子の歓声が聞こえてきた。
息子は先生と野球をやっていた。
足には重りのようなものが巻いてある。
先生がスポンジボールを投げ、息子がプラスチックバットで打つ。
途中でバッターとピッチャーが交代。
どうやらミスをすると、最後に罰ゲームがあるらしい。
上半身だけでバランスを取りながら、なかなか器用に投げたり打ったりしていた。
素人目にも、いいリハビリ方法だというのが分かった。
罰ゲームは必ずあるように仕組まれていた。
最後にその罰ゲームを行ったのだが、内容はミスの回数だけ重りを巻いた脚を上に上げるというもの。
もちろんリハビリの動作である。
今回の見学で感じたのは、息子はとても生き生きと、楽しそうにリハビリを行っていたということ。
きっと息子にとってこの時間は、リハビリではないのだと思う。
遊びなのだと思う。
リハビリの時間、息子は楽しく遊んでいる。
そして知らず知らずのうちに、本人はほとんど自覚しないままリハビリを行っているのである。
さすがだ。
ある程度の年齢になり、リハビリの必要性を理解しているのであれば、筋力トレーニングなども積極的に行うであろう。
しかし、まだまだ何のために体を動かすのか分からない1年生。
ただ筋肉を動かしたり、腹筋背筋などをするだけの時間なら、リハビリに行くのを嫌がるに決まっている。
そして嫌がるのをなだめたり、無理強いさせたり、結局我慢させて行わせることになる。
しかし今やっているように、遊びの要素をふんだんに取り入れ、リハビリは「楽しい」と思わせること。
息子のもっとやりたいという、「意欲」に喚起させること。
これが長期戦のこの病気には大切なのだろう。
この方法ならきっと2年、3年、嫌がらずに続けてくれると思う。
遊びの中に、緻密に計算して必要な動きをちりばめ、
なおかつ「嫌嫌、しぶしぶ」ではなく、自ら進んでやりたいと思わせてくれるリハビリの先生。
さすがプロだなと感心させられた
家では、「リハビリやるぞ!」と筋肉運動を機械的に、こなすようにやらせていた私。
もっと息子の視点に立ったリハビリを研究しなきゃと思った。