『サクッとわかるビジネス教養 地政学』(奥山真司・監修)。
国際政治が「劇」なら、地政学は「舞台装置」。
上手く表現されるなあ、と感じました。
本書(本文159頁)は、図解も豊富なので、文字だけを追っていく類いのものではありません。
視覚にかなり訴えているので、イメージで理解できるのではないか、と思います。
まず、本書の構成をリストしておきます。
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1・基本的な6つの概念
2・日本の地政学
3・アメリカ・ロシア・中国の地政学
4・アジア・中東・ヨーロッパの地政学
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戦略学者である、コリン・グレイに師事し、彼のもとで学んでおられるので、日本の地政学の第一人者と形容してもいいのではと思います。
「地政学」。
この言葉を初めて耳にしたのは(それまでも聞いていたかもしれませんが)、「坂の上の雲」での秋山真之がマハンの教えを乞うシーンでしょうか。
それ以降、マハンの本を捜し、読みました。
「ランド・パワー」、「シー・パワー」そしてマッキンダーの「ハートランド」などは、皆さまも一度は耳にされたこともあるかと存じます。
地政学の理論に当てはめて考えると、今話題に上っている、日本も含め、各国の動向がどうなるかも、軽く触れられています。
本書は、コロナが収束するまで、各国の動向を見ていく上で必要かと思います。
手元に置いておく一冊と思います。
本書読了をきっかけに、マハンやマッキンダーの著書を、簡単に読了できる内容ではありませんが、再読したいと思います。
(2020・7・19読了)