【読書日記】『言志四録に学ぶ 上』(疋田啓佑) | 「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

稀有な病気をはじめ、人のあまり経験しないことを経験しました。
そんなことを織り込みながら、日ごろの読書を中心に綴っていければと思います。

『言志四録に学ぶ 上』(疋田啓佑)。

 

昨日、予告しました「禅」についての本はこのあと、投稿したいと思います。

この『言志四録に学ぶ』には「下」もありますが、まず「上」を今日、読了しましたので、いくつか言葉を選んでご紹介したいと思います。

 

「上」には、「天に与えられた役割を知れ」から「万物一体の仁」までの50項目から、言葉を選んで記されています。

「下」については、読了時に改めて取り上げたいと思っています。

手元には、渡辺五郎三郎氏による『言志四録 抄録』はありますが、あえて疋田氏のものも読んでおこうと、拝読いたしました。


勤務先の現会長は、社長時代の最初の訓示で、『言志晩録』にある言葉を用いられました。

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少くして学べば則ち壮にして為すあり。

壮にして学べば則ち老ゆとも衰へず。

老いて学べば則ち死すとも朽ちず。

(『言志晩録』60)

<本書P63~67・「8・須らく時に及びて立志勉励すべし」より>

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その当時、「今度の社長さんは、読まれているんだなあ。」と嬉しさを覚えたものです。

そんな珠玉の言葉が本文282ページに所狭しと並んでいます。

 

その中から、まず先の言葉とは別に3つ選んでお示しいたします。

そして、冒頭の「今こそ日本人に志の灯を」のなかから琴線に触れた言葉をご紹介し、まとめにかえたいと存じます。

何れも原文のみとさせていただきます。

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知は是れ行の主宰にして、乾道なり。

行は是れ知の流行にして、坤道なり。

合して以て体躯を成せば、則ち知行なり。

是れ二にして一、一にして二なり。

(『言志後録』127)

<本書P98~103・「15・邦を為(おさ)むるの道は教と養の二途より出でず」より>

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一年の計は穀を植うるに如(し)くは莫(な)く、

十年の計は木を植うるに如くは莫く、

終身の計は人を植うるに如くは莫し。

(『管子』<権修篇>)

<本書P119~124・「19・教育は天に事ふるの職分なり」より>

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人の一生には順境有り、逆境あり。

消長の数(運命)、怪しむべき者なし。

余もまた自ら検するに、順中の逆有り、逆中の順あり。

宜しくその逆に処して敢えて易(軽侮)心を生ぜず。

その順に居りて、敢えて惰(怠惰)心を作(おこ)さざるべし。

ただ一の敬の字、以て逆順を貫けば、可なり。

(『言志晩録』184)

<本書P185~189・「31・人の一生遭ふ所には、険阻有り、担夷有り。宜しく居りて安んじ、玩(もてあそ)んで楽しむべし」より>

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そして、「今こそ日本人に志の灯を」にあったくだりです。

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一斎は「学は立志より要なるはなし。しかして立志もまたこれを強ふるにあらず、ただ本心の好む所に従ふのみ」(『言志録』6)という。

志を立てることは重要であるが、その志は他から強いられて立てるものでなく、その人の本心の好みに従うべきだという自由な立場を主張する。

そして、この「立志の功は、恥を知るを以て要と為す」(『言志録』7)と言う。

これを現代人に当てて考えるなら、志を立てることも知らず、まして志を果たしても、恥を知らぬ人になっている人がいるのは何とも残念至極である。

<本書P18・19・「何のために世に生まれたか」より>

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次は、『言志四録に学ぶ 下』へと歩を進めてまいりたく、存じます。

 

(2018・5・5読了)

 

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