《WBA世界ミニマム級スーパー王座TM》
開催日:9月7日(土曜日)
開催地/会場:オーストラリア・西オーストラリア州パース/HBF・アリーナ
WBA世界ミニマム級スーパー王者
サマヌーン・ニョムトロン(33=O/tha)
※ノックアウト・CP・フレッシュマート
VS.
WBA世界同級8位
アレックス・ウィンウッド(27=O/aus)
盤石王者ニョムトロンがV16達成!
〈試合経過〉
初回、ウィンウッドが挑戦者らしく左ジャブから右ストレートでニョムトロンを攻めいいスタートを切った。
2回、ウィンウッドが接近しての左右攻めにニョムトロンはガードしながら左フックがヒットし始める。
3回、左右を振り回し前に出てくるウィンウッドにニョムトロンがワンツー、左右フックとヒットさせる。
4回、ニョムトロンはウィンウッドのワンツーをブロックして揉み合うとウィンウッドがスリップ。再開するとウィンウッド2度目のスリップ。ウィンウッドはニョムトロンの圧力に退がり始める。
5回〜6回とウィンウッドがワンツー、ニョムトロンは左右フック、右ストレート。パワーが上回り始めたニョムトロンにウィンウッドはクリンチを仕掛ける場面が増えた。
7回、攻勢を強めたニョムトロンが中盤ワンツーから左右フックを浴びせるとウィンウッドは背中からダウン。立ち上がって再開するとニョムトロンの追撃にクリンチで凌ごうとするもののウィンウッドは2度のスリップ。なんとかこの回を凌いだウィンウッドは明らかにニョムトロンの圧力に押され気味のまま回を重ねた。
9回、序盤から打ち合ったニョムトロンは中盤左フックでウィンウッドが膝を着く2度目のダウンを奪った。その後、終盤戦に突入してウィンウッドはピンチを切り抜け脚を使って左ジャブでニョムトロンをロープに詰めワンツー、左右フックと猛反撃するものの仕留め切れない。結局、ニョムトロンの巧みな攻めと動きにウィンウッドは決定打が打てない中、ゴングとなった。
〈12回採点結果〉
114ー112(ニョムトロン)
114ー112(ニョムトロン)
113ー113(ドロー)
ニョムトロンが2ー0判定勝ちでWBA世界ミニマム級王座の16度目防衛(スーパー王座は5度目)に成功。採点でいくらなんでもドローはないでしょ。もっと差がある印象だった。明らかにウィンウッドへの贔屓採点としか思えない。ニョムトロンは久々6年2カ月ぶり2度目の敵地試合も恐れない強心臓ぶりを発揮した。
なんと暫定王座を含めると10年間も王座を保持している。この間、日本人選手も3人挑戦したが大差判定負け、5回KO負け、大差判定負けと歯が立たず跳ね返されている。今後は元WBC世界同級王者のリカルド・ロペス(メキシコ)が記録した燦然と輝く22度防衛を目指すのか注目される。
ウィンウッドは5戦目での王座獲得はならなかった。
序盤はスピードを活かした左ジャブから右ストレートを浴びせたウィンウッドだったが、回を重ねるにつれ単純な攻め方を王者に見抜かれ通用しなかった。ウィンウッドは東京五輪(2020年)に豪州代表でフライ級に出場して1回戦敗退後にプロ転向。
2022年11月25日のデビュー戦がいきなり西オーストラリア州Lフライ級王座決定戦となり2回TKO勝ちで王座を獲得した。
2戦目でWBCインターナショナルLフライ級王座獲得。
3戦目では階級を下げWBCインターナショナルミニマム級王座獲得。その後4戦目で10回戦をフルマーク大差判定勝ちして世界ランクインとなり今回の世界初挑戦となった。まあ、ちょっと世界挑戦は早過ぎた感ありありでした。
(Photos by thewest.com.au)
それではこの一戦をフルシーンでご覧ください!
(51分40秒)
※途中消除の場合ありです。
【両選手の戦績】
★サマヌーン・ニョムトロン/25戦25勝(9KO)無敗
★アレックス・ウィンウッド/5戦4勝(2KO)1敗
《Sライト級10回戦》
開催日:9月6日(日本時間7日)
開催地/会場:米国カリフォルニア州テメキュラ/ペチャンガ・リゾート&カジノ
元Sライト級世界戦経験者
ホセ・セペダ(35=S/usa)
VS.
元ライト級世界ランカー
イバン・レドカッチ(38=S/ukr)
〈試合経過〉
初回、お互いサウスポー同士は右ジャブを突き様子見の展開で始まった。1分過ぎ小柄なセペダが右ジャブから左ボディーとレドカッチを攻め怯んだ隙に再び左フックから左ボディーを叩くとレドカッチは苦悶のダウン。転げ回りながらも間を置き立ち上がってカウント9で再開、レドカッチはジャブ、右と返しつつゴングに逃れた。
2回、レドカッチは右ジャブを突きながら回復を図る。しかし、1分半過ぎセペダの左右連打でレドカッチ2度目のダウン。レドカッチはここも執念で立ち上がり再開すると、セペダの追撃連打に崩れ落ちる3度目ダウン。レフェリーはダメージの深いレドカッチに勝負ありと試合を止めた。
ーKO・2回2分2秒ー
セペダが徹底したボディー攻めで倒して連敗から脱した。
今回はWBC同級シルバー暫定王座なるものが懸けられたとなっているが、それより再度の世界ランキング入りが先決でしょう。
果たして4度目の世界挑戦は巡ってくるのか・・・
レドカッチは元気なく2試合連続KO負けとなった。
9年前のレドカッチが18勝(14KO)1NC無敗だった時期、日本でもその戦いぶりは注目されていた。しかし、その後は連敗が2度ありすっかり負け癖が付いてしまった印象だ。
(Photo by youtube.com)
ベテラン同士はセペダが数々の大物対戦経験を持つレドカッチを連打で倒したシーンをどうぞ!(6分8秒)
※途中消除の場合ありです。
【両選手の戦績】
★ホセ・セペダ/45戦38勝(29KO)5敗2NC
★イバン・レドカッチ/34戦24勝(19KO)8敗1分1NC