★"七夕決戦"2団体世界Sフライ級王座統一戦!井岡VS.マルティネス/東京/No.1462 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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《WBA&IBF世界Sフライ級王座統一戦》
開催日:7月7日(日曜日)
開催地/会場:東京都台東区蔵前/蔵前国技館




WBA世界Sフライ級王者
井岡 一翔(35=O/SHISEI)
VS.
IBF世界Sフライ級王者
フェルナンド・マルティネス(32=O/ARG)


統一して4団体に向かうのはどっちだ!

井岡選手は2022年12月31日、大田区総合体育館で保持していたWBO王座とWBA王者だったジョシュア・フランコ(米国)と統一戦を争った。試合は左右を手数で攻めるフランコに対して井岡はガードしながら的確に上下を打ち込んだ。やや井岡がリードして折り返したかに見えたが、後半戦はフランコの手数が多くタフさを見せた。井岡はガードしながらロープを背にする場面が増え印象が悪かった。結果は12回0ー1(113ー115フランコ/114ー114×2者)の引き分けとなった。規定で井岡がWBO王座6度目防衛、フランコは初防衛となった。識者やファンによってはフランコの勝ちとした。個人的にも米国リングだったならホームタウンディシジョンでフランコの手が挙がったと感じた。
その後、階級を上げてきた元WBO世界フライ級王者の中谷 潤人(M.T)との対戦指令が出され交渉しものの合意に至らずWBO王座を返上。ジョシュア・フランコとの再戦を選んだ。
ネット上では「井岡は中谷から逃げた!」と批判を浴びた。
2023年6月24日、大田区の同会場でフランコに挑戦する形で再戦。井岡は前回とは違い印象の悪かったガードを減らしフランコの出入りぎわを打ち込みリード。最後までフランコの荒々しい攻めを封じた。結果は12回3ー0(116ー112×2者/115ー113)の判定勝ちでWBA王座を獲得するとともに決着をつけた。
2023年12月31日、大田区総合体育館での防衛戦をWBA8位ホスベル・ペレス(ベネズエラ)の挑戦を受け対戦した。
試合は5回井岡が右フックでペレスから2ダウンを奪い7回左ボディーから右ストレートでダウンを奪うとそのままペレスに10カウントを聞かせて3年ぶりのKO勝ち、初防衛に成功した。
これで世界戦を25戦22勝(11KO)2敗1分として井上 尚弥(大橋)の世界戦21勝を抜いた。

今回当初はWBC王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(34=メキシコ)との統一戦を熱望していたが金銭面で折り合わず実現には漕ぎ着けなかった。そうこうしている間にエストラーダ陣営は元WBC世界同級王者で階級を戻してきた前WBO&IBF世界フライ級統一王者ジェシー・ロドリゲス(24=米国/帝拳)との戦いを選択した。試合は6月29日(日本時間30日)米アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターでゴングとなる。
※個人的予想はロドリゲス有利と見ています。
仮に井岡が統一してエストラーダが負けるようなことになればプライドの高いエストラーダであっても王座欲しさに井岡戦を止むなく受け入れることになるでしょう。また金銭面を緩めるかわりに自国か米国開催を要求してくるはず。とにかく井岡は勝って統一することが先決だ。今回ここまで戦ってきた中でも1・2位を争う好戦的ファイターと呼ばれる相手をどう攻略するか・・・

井岡選手直近のホスベル・ペレス戦での見事なKO勝ちシーンをどうぞ(1分33秒)



〈IBF王者フェルナンド・マルティネス〉

フェルナンド・マルティネスは井岡が戦うはずだったIBF世界Sフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(比国)と2022年2月26日に世界初挑戦して12回3ー0(6P/8P/8P)差の大差判定勝ちで王座奪取となった。対戦前マルティネスは11位の下位で13戦全勝(8KO)無敗も全て対戦相手が無名だったことからアンカハスには太刀打ち出来ないだろうと予想されていたが見事覆してみせた。試合後アンカハスは再戦を要求して承認された。
2022年10月8日の再戦でも初戦以上に寄せ付けない強さをみせ12回3ー0(8P/8P/10P)差の大差判定勝ちで返り討ちにした。初戦はネット上で"あれはフロック(まぐれ)勝利だ!"と散々揶揄されていたが、マルティネスはフロックではない本物の強さを証明してみせた。
直近の2度目防衛戦は去年6月24日、ミネソタ州ミネアポリスでフィリピンの次期スター候補と呼ばれていた18戦全勝(12KO)無敗でIBF1位(指名挑戦者)のジェイド・ボルネアと戦いお互い引かない攻防戦の末、ついに11回左右連打を爆発させストップとなるTKO勝ちで退けている。
マルティネスの攻撃特徴は157センチと小柄ながら距離の取り方が巧く接近しての俊敏な上下コンビネーション攻撃は持ち味で隙あらば倒しにいく。そして、フルラウンドとなってもスタミナを切らさずタフさを見せる選手だ。

マルティネスは2010年代リングを沸かせ大活躍した元2階級制覇王者(Sライト級・ウェルター級)でアルゼンチンの大スターだったマルコス・マイダナ氏(現在指導者兼プロモーター)が育て上げた王者第一号の選手だ。教え子の統一戦決定後のインタビューにマイダナ氏は「マルティネスはこれまで何百人も指導してきた選手の中で技巧、強打ともにズバ抜けている。今後の軽量級スター候補だ。遠い日本に行っても負けないね!」と豪語していた。
日本でも絶大な人気を誇ったマイダナ氏も同行してセコンドに就くんでしょうか、楽しみです。

マルティネス直近のボルネアとの2度目防衛戦でストップ勝ちしたシーンをどうぞ!(4分33秒)


〈ちょい予想!〉
26戦目となる世界戦の実績で多彩な攻撃バリエーションを発揮するなら井岡の判定勝ちかストップ勝ち。ただ消耗戦となった場合、井岡が気負い過ぎて小柄な打たれ強くタフなマルティネスを捕らえ切れない展開なら統一は危うくなる。
一方、まだ世界戦4戦目もこれまでのように接近して回転力ある左右パワーが炸裂するならマルティネスにも勝機はある。

【両選手の戦績】
★井岡 一翔/34戦31勝(16KO)2敗1分
★フェルナンド・マルティネス/16戦16勝(9KO)無敗