《Sウェルター級10回戦》
開催日:6月8日(日本時間9日)
開催地/会場:米国ニューヨーク・マンハッタン/マディソン・スクエア・ガーデン・ザ・シアター
WBO世界Sウェルター級5位・WBC7位
ザンダー・ザヤス(21=O/PUR)
VS.
WBO世界同級8位・元WBO世界同級王者
パトリック・テイシェイラ(33=S/BRA)
〈試合経過〉
序盤戦はザヤスが左フック、右ストレートでテイシェイラを攻め立て隙を与えずリードした。サウスポーのテイシェイラも時折左ストレートを浴びせたが浅く効き目がない。
中盤戦突入ではテイシェイラの左右をブロックしながらザヤスが上下に打ち込んでリードを広げた。
8回、ザヤスが上下コンビネーションで攻め立てるとテイシェイラはジャブで足を使って逃げるのに精一杯。
最終回もザヤスの左右攻撃にテイシェイラは防御に終始する中、ゴングとなった。
〈10回採点結果〉
100ー90(ザヤス)
100ー90(ザヤス)
99ー91(ザヤス)
スーパーホープのザヤスが3ー0大差判定勝ち。
これでザヤスはデビューから19連勝とした。
元王者に倒して勝利することは出来なかったが、大差判定での完勝は相当自信に繋がったでしょう。現在、ザヤスの世界ランキングはWBO5位・WBC7位・IBF13位にいて今回の勝利で更にアップするはず。所属するトップランク社の関係者は次戦の内容次第で世界初挑戦が見えてくるとしたが果たして・・・
元WBO世界同級王者のテイシェイラは完敗に終わった。
2021年2月13日の王座陥落からパッとしないばかりか今回の黒星でここ5戦を2勝3敗とした。
テイシェイラはスーパーホープに負けてこのまま若手の踏み台にされてしまうのか、それとも奮起して再びトップ戦線に絡むことになるのか次戦に注目です。
(Photos by fightnews.com)
それではザヤスが元王者テイシェイラを一方的に攻め立て完勝したシーンをどうぞ!(2分28秒)
※途中消除の場合ありです。
【両選手の戦績】
★ザンダー・ザヤス/19戦19勝(12KO)無敗
★パトリック・テイシェイラ/39戦34勝(25KO)5敗
《ウェルター級10回戦》
開催日:6月8日(日本時間9日)
開催地/会場:米国フロリダ州ハリウッド/セミノール・ハードロック・ホテル&カジノ
WBA世界ウェルター級10位・元4階級制覇王者
エイドリアン・ブローナー(34=O/USA)
VS.
WBC世界ウェルター級22位
ブライアー・コッブス(34=S/USA)
〈試合経過〉
初回、お互い様子見でサウスポーのコッブスが右ジャブを突くもののブローナーはガードして手が出ない。
2回、開始から30秒過ぎコッブスが右ジャブから左ストレートでブローナーの顔面をドンピシャ捕らえるとブローナーはなぎ倒されるようにダウン。ブローナーは直ぐに立ち上がったがマウスピースが飛んで再開に手間取った。再開してコッブスがブローナーをロープに追い込みボディー連打。ピンチから逃れたブローナーは左ジャブでこの回をなんとか凌いだ。
3回〜4回と相変わらずコッブスの右ジャブから左ストレートが冴える。ブローナーは左ジャブから時折右ストレートも決定打にならずペースを掴めない場面が続いた。
8回、ブローナーがガードしながら右を繰り出しペースを上げたものの、コッブスの軽快な足捌きに捕らえ切れない。
結局、ブローナーは焦りも垣間見えズルズルと終盤戦も決定打を浴びせることなくゴングとなった。
〈10回採点結果〉
96ー93(コッブス)
96ー93(コッブス)
97ー91(コッブス)
無名のコッブスが3ー0判定勝ち。
採点は3ポイント差ではなく97ー91が正解と感じた。
大金星を挙げたコッブスは現在WBC22位のランキングから15位以内に躍進する可能性大でしょう。この階級は若手台頭で混沌とする中、34歳のコッブスはどこまで食い込めるのか注目したいところ。次戦が楽しみです。
敗れた元4階級制覇王者のブローナーは王者復活への世界戦構想も白紙となってしまった。ここ5戦を2勝2敗1分と元気がない。
今回、格下無名相手にダウンを奪われるなど精彩に欠けた一戦でもう限界でしょう。10年以上前はフロイド・メイウェザーJr.の再来とまで呼ばれたが面影はなく過去の栄光も薄れてそろそろグローブを吊るす時期に来たのかもしれない。来月35歳となるブローナーは果たして・・・
(Photos by boxingnews24.com)
無名のコッブスが元王者ブローナーからダウンを奪って勝利したシーンをどうぞ!(8分34秒)
【両選手の戦線】
★A・ブローナー/42戦35勝(24KO)5敗1分1NC
★ブライアー・コッブス/19戦17勝(10KO)1敗1分
《WBO世界ミニマム級タイトルマッチ》
開催日:6月7日(日本時間8日)
開催地/会場:米国ニューヨーク州ヴェローナ/ターニング・ストーン・リゾート&カジノ
WBO世界ミニマム級王者
オスカー・コラーゾ(27=S/USA)
VS.
WBO世界同級11位
ジェラルド・サパタ(29=S/NCA)
〈試合経過〉
初回、サウスポー同士はジャブの突き合いで始まった。
2回、コーナー前で激しく打ち合った終盤サパタの右カウンターがコラーゾの顎を捕らえると足元を揺らして腰を落としかけるピンチ、しかし、コラーゾはクリンチするなどして凌いだ。
3回〜4回とコラーゾがペースを取り戻して右ジャブから左ストレートをサパタに浴びせて優勢な流れを引き寄せた。
後半戦に突入してサパタの攻めに荒さが出始めてペースが落ちるとコラーゾは上下コンビネーションを的確に叩き込んでリードを広げた。結局、最後までコラーゾが小刻みパンチでペースを落とすことなくゴングを聞いた。
〈12回採点結果〉
119ー109(コラーゾ)
119ー109(コラーゾ)
117ー110(コラーゾ)
コラーゾが3ー0大差判定勝ちでWBO世界ミニマム級王座の3度目防衛に成功した。7戦目で王座に就いてまだ10戦目です。
今後は予てから希望している王座統一戦に照準を合わせるのか注目される。以前、度々名前を挙げていたIBF王者の重岡 銀次朗(ワタナベ)との統一戦は実現するのか・・・
サパタは階級を下げての世界初挑戦も王座獲得失敗。
当初は去年10月27日、WBO世界Lフライ級王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)への挑戦が決定していたが開催直前で王者が病気を理由にキャンセルされ白紙となっていた。そこに階級下王者のコラーゾ陣営からオファーを受け減量して挑んだが実らなかった。サパタはLフライ級に戻して再出発か・・・
(Photos by fightnews.com)
コラーゾが序盤のピンチをはね退け3度目の防衛に成功したシーンをどうぞ!(8分11秒)
※途中消除の場合ありです。
【両選手の戦績】
★オスカー・コラーゾ/10戦10勝(7KO)無敗
★ジェラルド・サパタ/17戦14勝(5KO)2敗1分
《WBCフランス語圏ミドル級王座決定戦》
開催日:カナダ・モントリオール/カジノ・ド・モントリオール
元NABF北米ミドル級王者・元世界戦経験者
スティーブン・バトラー(28=O/CAN)
VS.
元NABA&NABO北米ミドル級王者
パトリス・ボルニー(34=O/CAN)
〈試合経過〉
お互い再三打ち合ってどっちが倒れてもいいヘトヘト状態まで進んだ。左右フックから左右ボディー、アッパーの出し合いは自分の距離感で放つボルニーが正確で上回っていく。
迎えた9回、上下打ち合いから2分半過ぎボルニーが接近して左右フックから右ストレートを浴びせてバトラーが棒立ちとなったところでレフェリーは真っ先に割り込んで試合を止めた。
ちょっとストップが早いと感じたが、危険を回避したレフェリーの判断は責められない。
ーTKO・9回2分40秒ー
ボルニーがWBCフランス語圏ミドル級王座を獲得した。
ボルニーは2021年11月20日、ネバダ州ラスベガスでIBF世界ミドル級挑戦者決定戦をロンドン五輪銀メダリストエスキバ・ファルカン(ブラジル)と対戦して激しい打ち合いから追い上げを見せた6回偶然のバッティングでファルカンが眉上カットで続行不可となり負傷判定で1ー2の僅差判定負け。初黒星とともに挑戦権獲得を逃した。その後は再起2連勝(2KO)の好調を維持して今回の地域王座決定戦に臨んだ。現在、世界ランキングから外れているもののこの勝利で再び登場することになるでしょう。今後はランキング上位者と絡むことになるのか注目したい。
バトラーはフランス語圏王座獲得ならず5敗目を喫した。
ご存知バトラーは2019年12月23日、横浜アリーナで当時WBA世界ミドル級正規王者だった村田 諒太(帝拳)の初防衛戦に8位として抜擢され挑戦したが5回TKO負けに終わった。
その後は5戦4勝(2KO)1敗でWBO世界ランキング6位に躍進して再びチャンスが訪れた。去年5月13日、米カリフォルニア州ストックトンでWBO世界ミドル級王者ジャニベク・アリムハヌリ(カザフスタン)に2度目の世界挑戦も呆気なく2回KO負け。今回も再起2連勝して臨んだが大事なところでストップ負けを喫した。バトラーは再び出直しを余儀なくされる。
(Photos by bigfightweekend.com)
ボルニーがバトラーに連打を打ち込んでストップ勝ちしたシーンをどうぞ!(49秒)
※途中消除の場合ありです!
【両選手の戦績】
★スティーブン・バトラー/40戦34勝(28KO)5敗1分
★パトリス・ボルニー/19戦18勝(12KO)1敗