《米Sミドル級話題選手登場・日本リング注目世界戦3試合》米国・日本/No.1433 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

ボクシングの一寸先は闇だが一瞬にして栄光を掴む!

★ ★ ★ 🖥 PC版でご覧ください!★ ★ ★


トップ戦線占う無敗対決!
《Sミドル級ノンタイトル12回戦》
開催日:2月24日(日本時間25日)
開催地/会場:米国フロリダ州オーランド/カリブ・ロイヤル・オーランド




NABO北米Sミドル級王者
WBO世界同級5位・IBF6位・WBA8位

エドガー・ベルランガ(26=O/USA)
VS.
WBA世界同級3位・IBF13位
パドレイグ・マクローリー(35=O/IRL)


無敗対決はベルランガの圧倒TKO勝ち!

〈試合経過〉
初回、マクローリーが左ジャブを仕掛けて連発。ベルランガも様子見から右ストレート、ワンツーと打ち込んでスタートした。
2回、マクローリーは相変わらず左ジャブ、ベルランガはワンツーと打ち込むとお互いクリンチ。
3回、ジャブの突き合いから接近しては揉み合いクリンチが増えるとベルランガがマクローリーの顔面を右で叩くラフファイト。マクローリーが左目を押えて痛がり一旦中断する。
4回、マクローリーが左フックをヒットさせるとベルランガも右ストレートから左フックでマクローリーがグラついた。
5回、ベルランガが左ジャブから右ストレートを浅く当てるとマクローリーは後退する場面増える。

迎えた6回、攻勢を強めたベルランガの右フックがマクローリーの顎を捉えるとなぎ倒されるようにダウン。マクローリーは脚元を揺らしながら立ち上がったものの陣営からタオルを投入されストップとなった。

ーTKO・6回2分44秒ー

ベルランガがデビューから22連勝とした。
3年前は16連続初回KO勝ちで凄い選手が現れたと話題を集めた選手。しかし、その後は対戦相手のレベルが上がるとKO勝ちは途切れてしまった。それでも今回のTKO勝利で4団体全てに名を連ねるランキングも上昇するのは間違いないはず。
勿論、目指すはサウル"カネロ"アルバレスでしょう。もう、そろそろ世界初挑戦の声も聞こえてきそうです。

マクローリーは19連勝ならず初黒星となった。
初回〜3回までの打ち合いは互角だった。しかし、4回に左フックを被弾してから形勢はガラッと変わってしまった。
マクローリーはWBA世界3位にいることからまだ15位以内に留まる可能性もある。再起に期待したい。




(Photos by nyfights.com)

それではベルランガの圧勝TKOシーンをどうぞ!
(無音声/1分49秒)


【両選手の戦績】
★エドガー・ベルランガ/22戦22勝(17KO)無敗
★パドレイグ・マクローリー/19戦18勝(9KO)1敗





ートリプル世界戦ー
《WBC世界バンタム級タイトルマッチ》
《WBA世界バンタム級タイトルマッチ》
《WBO世界Sフライ級王座決定戦》

開催日:2月24日(土曜日)
開催地/会場:東京都墨田区/両国国技館




WBC世界バンタム級王者
アレハンドロ・サンティアゴ(28=O/MEX)
VS.
WBC世界同級1位・2階級制覇者
中谷 潤人(26=S/M.T)


中谷が王者2度倒して3階級制覇達成!

〈試合経過〉
初回、小柄な王者サンティアゴ(159cm)は中谷(173cm)と対峙するとかなり小さい。しかし、小柄ながらサンティアゴはあのノニト・ドネアに打ち勝って王座に就いた強者。案の定、左ジャブから体ごと右ストレートを繰り出しメキシカンファイターぶりを見せる。サウスポーの中谷は反応して右で距離を取り左ストレートを浴びせて始まった。
2回、中谷が右ジャブからワンツーで押し込むとサンティアゴは右ストレートから接近しては左フックで中谷を仰け反らす。
3回、中谷が間合いを詰め左ストレートがヒットしだす。
4回、サンティアゴが圧力をかけ前に出ると中谷は右ジャブから左ストレートを打ち込み優勢。
公開採点は40ー36×3者でともに中谷を支持。
5回、中谷の右ジャブから左ストレートがヒット。強引に突進してくるサンティアゴに左ボディーアッパーを叩いて完全掌握。

迎えた6回、開始早々中谷のワンツーを浴びたサンティアゴが尻もちダウン。サンティアゴはかなり効いたが立ち上がって再開すると中谷の左ストレートから追撃右フックをモロに浴びると糸が切れた人形のように2度目のダウン。レフェリーはこれ以上危険と判断、即座にストップした。

ーTKO・6回1分12秒ー

中谷が圧倒的強さでWBC世界バンタム級王座を獲得して3階級制覇に成功した。中谷は去年5月20日、米ネバダ州ラスベガスの聖地MGMグランドでWBO世界Sフライ級王座決定戦を元WBA世界同級王者のアンドリュー・モロニー(豪州)と戦い12回に突入して残り30過ぎ中谷の左カウンターがドンピシャ炸裂してモロニーは大の字失神ダウン、主審は即座に試合ストップした。
アリーナの観衆にどよめきが起きるとテレビ解説者も「ウォーツ! なんと言う一撃なんだ。もう、一生目に焼き付いて離れないぞ。間違いなく今年のベストバウトだ!」と声高々に叫んだ。
終了後は各ボクシングメディアも年間最高KO賞に推薦した。
去年9月18日、東京・有明アリーナでWBO世界Sフライ級王座をWBO同級6位アルヒ・コルテス(メキシコ)の挑戦を受け対戦すると5回と9回に計3度ダウンを奪い12回3ー0大差判定勝ちで初防衛に成功。
その後はWBO世界Sフライ級王座を返上してバンタム級転向を表明した。そして、同年12月29日、ESPNが選ぶ年間最高KO賞を受賞。続いて今年1月14日には権威ある「リング誌」が選ぶ年間最高KO賞も受賞した。これで以前から井上 尚弥を追いかけるネクストモンスターと呼ばれるようになったが更に強調された。今回は王者から直接王座を奪ったことで米国での評価も更にアップするでしょう。初防衛戦はWBC世界同級2位で指名挑戦権を与えられたビンセント・アストロラビオ(比国)が有力となっているようで楽しみです。

サンティアゴは初防衛に失敗して王座から陥落となった。
去年7月29日、ネバダ州ラスベガスでWBC世界バンタム級王座決定戦を元老練王者ノニト・ドネア(比国)と戦い序盤戦はさすがにドネアの強打に苦戦したが、中盤から再三連打を浴びせ逆転、そのままリードを保ち12回3ー0判定勝ちで王座を手にしていた。
今回も敵地とは言え相当タフな戦いになると思いきや中谷の左ストレートを再三浴びて7カ月の短命王者に終わってしまった。
サンティアゴは無念の再出発です。




(Photos by fightnews.com)

それでは中谷選手が素晴らしい勝ちっぷりで3階級目王座に就いた試合をハイライトでどうぞ!(6分24秒)
※途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★A・サンティアゴ/37戦28勝(14KO)4敗5分
★中谷 潤人/27戦27勝(20KO)無敗






《WBA世界バンタム級タイトルマッチ》

WBA世界バンタム級王者
井上 拓真(28=O/OHASHI)
VS.
WBA世界同級9位・元IBF世界Sフライ級王者
ジェルウィン・アンカハス(32=S/PHI)


井上ボディ一一撃KO防衛V1!

〈試合経過〉
初回、サウスポーのアンカハスが鋭い右ジャブを連発すると井上も左ジャブから右ストレートで応戦して始まった。
2回、アンカハスは井上の動きを止めようとボディー攻め。しかし、井上は動きで上手く躱す。
3回、井上がアンカハスの強引な圧力に右カウンターを打ち込み接近すると右フックからボディーも叩き優勢。
4回、井上の左右攻めにアンカハスも負けじと強引に圧力をかけ右フックのお返しで優勢。ここまでシーソーゲームの展開。
5回〜6回とアンカハスが井上をロープに追い込み上下に打ち込むものの、フットワークで躱される。
7回、お互い接近しての攻め合いは井上が小刻み攻撃で優勢。
8回、アンカハスが左右攻めからボディー攻めも井上動きで躱す。

迎えた9回、開始早々からお互い上下に攻め込むとアンカハスが体を反らそうとした瞬間井上の右ボディーフックが食い込み一瞬間を置きダウン。アンカハスは両膝をついたまま苦悶の表情で立ち上がれず10カウントを聞いた。

ーKO・9回44秒ー

井上がWBA世界バンタム級王座の初防衛に成功した。
去年4月8日、WBA王座決定戦を来日4度目で激闘ぶりで知られる元WBA世界Sフライ級王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)と対戦して12回3ー0判定勝ちで王座戴冠となった。技巧に加えしぶとさが持ち味のソリスに左瞼をカットしながらも怯まず打ち勝ったことが今回のKO防衛に繋がったと言えそうです。今後はどこまで防衛を重ねられるか・・・

元IBF世界Sフライ級王者でベテランのアンカハスは王座獲得に失敗、2階級制覇はならなかった。これまでSフライ級で9度も王座を防衛したアンカハスがまさかボディーで10カウントを聞くとは想像もしなかった。防御力のなさを見透かされてしまったというほかない。果たしてアンカハスは再浮上なるか・・・



(Photos by spin.ph)

井上選手9回の劇的ボディーショットをどうぞ!
(2分22秒)
※途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★井上 拓真/20戦19勝(5KO)1敗
★ジェルウィン・アンカハス/40戦34勝(23KO)4敗2分






《WBO世界Sフライ級王座決定戦》

WBO世界同級1位・3階級制覇者
田中 恒成(28=O/HATANAKA)
VS.
WBO世界同級2位
クリスチャン・バカセグア(26=O/MEX)
※地元ではクリスチャン・バカセグア・ランヘル

田中が大差判定勝ちで4階級制覇達成!

〈試合経過〉
初回〜2回とバカセグアが右ストレート、左ボディーと仕掛けると田中も左右で応戦。出だしは互角なスタートだった。
しかし、3回からバカセグアの左右攻めが正確さを欠き始めると田中が左ジャブから右と打ち込む。徐々に田中の流れになった。
5回、接近しての打ち合いでバカセグアが右目上をカットしたがあまり試合に影響はない。その後はボディーの攻め合いから7回は田中が右アッパー、左ボディーと攻め優勢。
8回、打ち合ったラウンド終盤、田中の左ボディーから右ストレートでバカセグアがついにダウン。カウント8で再開するとこの場は凌いだ。もう田中がポイントでかなり引き離す。

9回、バカセグアが挽回を狙って左右で必死に攻めるものの田中の足捌きに攻め損ねる。終盤戦も田中がバカセグアの攻めを見切ったように足を使って小刻み攻撃でポイント連取。
最終回、田中が右ストレート、アッパーで倒すかに見えたが、無理に行かずゴングとなった。

〈12回採点結果〉
119ー108(田中)
117ー110(田中)
116ー111(田中)

田中が3ー0判定勝ちでWBO世界Sフライ級王座の獲得に成功した。これで井岡一翔井上尚弥に次ぐ3人目の4階級制覇者となった。田中は2020年12月31日、当時WBO世界Sフライ級王者(現WBA王者)の井岡一翔(当時Ambition→志成)に4階級制覇を賭け挑戦したが8回TKO負け。それから再起後4連勝して3年2カ月ぶりの世界戦だった。元々そう派手に倒す選手ではなく技巧で勝負するといった印象だ。果たして、今後WBA王者の井岡とリベンジを絡めた統一戦対決はあるのか注目されるところ。

バカセグアは王座獲得失敗に終わった。
序盤と後半戦はそこそこ攻撃力を見せたが続かなかった。
5連勝中でWBO世界同級2位とは言え実力者との対戦歴の少なさで差が出てしまった印象。バカセグアは出直しです。



(Photos by fightnews.com)

4階級制覇に成功した田中選手の圧勝シーンをどうぞ!
(11分1秒)
※途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★田中 恒成/21戦20勝(12KO)1敗
★クリスチャン・バカセグア/29戦22勝(9KO)5敗2分