《Lヘビー級無敗同士激突!アーサーVS.ファラッチ戦ほか》7月10日/英国・米国/No.1180 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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《WBOインターC・ライトヘビー級TM》
開催日:7月10日(日本時間11日)
開催地/会場:英国ロンドン/ロイヤル・アルバート・ホール


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WBOインターコンチネンタルLヘビー級王者
WBO世界同級1位・IBF4位・WBC8位

リンドン・アーサー(30=O/GBR)IMG_7429.png
VS.
WBC世界同級31位
ダビデ・ファラッチ(29=O/ITA)IMG_7802.png

注目のアーサーTKOで地域王座防衛!

〈試合経過〉
初回からお互いジャブの突き合いで始まるとファラッチがアーサーに右フックを浴びせたあと自らスリップするなど波乱がありそうな展開で始まった。
3回からアーサーが右アッパーでファラッチの顎をを跳ね上げると4回にはコンビネーションで攻めるなどアーサーが地力の差を見せ始めて優位に回を重ねた。
中盤戦に突入するとファラッチもスイッチを混じえてアーサーの右ストレートを浴びながらも左右で応戦してロープに追い込むなど反撃を見せた。
7回以降はファラッチの執拗な粘りにアーサーが攻めあぐねる場面もしばしばあった。
しかし、迎えた9回中盤、アーサーがファラッチをロープに追い込むと右カウンターでファラッチがダウン。ファラッチは立ち上がって再開に応じるとアーサーの左アッパー、右フックで2度目のダウン。ここでも立ち上がって再開に応じたファラッチだったが、アーサーの右連打を浴びたところでレフェリーは試合を止めた。

ーTKO・9回2分50秒ー

注目の無敗対決はアーサーに軍配。
前試合の王座決定戦で手にしたWBOインターコンチネンタル・ライトヘビー級王座の初防衛に成功した。
次戦はライバルでもある同国のアンソニー・ヤード(WBO地域王座決定戦で勝利した相手)との再戦となるのか、それとも現WBO世界Lヘビー級王者のジョー・スミスJr.(米国)への世界初挑戦となるのか注目です。

無敗で挑んだファラッチはなかなかしぶとい場面も見せたが、あまりにも左右を貰い過ぎてダメージを蓄積、最終的には畳み掛けられてしまった。どうもディフェンスに問題があるように映った。
勝っていればWBO世界ランキングの上位入りは確実だったが、叶わなかった。出直しです。

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(Photos by proboxingfans.com)

それではアーサーが9回連打でストップ勝ちしたシーンをハイライトでどうぞ!(1分59秒)
※途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★リンドン・アーサー/19戦19勝(13KO)無敗
★ダビデ・ファラッチ/16戦15勝(7KO)1敗


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《ライトヘビー級ノンタイトル12回戦》
ーundercardー
《WBC世界ライト級暫定王座決定戦》

開催日:7月9日(日本時間10日)
開催地/会場:米国カリフォルニア州ロサンゼルス/バンク・オブ・カリフォルニア・スタジアム


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※ZURDO(スルド)はラミレスの愛称で「左利き」の意味。

WBO世界Lヘビー級3位・元WBO-Sミドル級王者
ヒルベルト・ラミレス(30=S/MEX)IMG_7312.png
VS.
WBC世界同級6位
スリバン・バレラ(39=O/CUB)IMG_7679.JPG

ラミレスのボディー畳み掛け圧巻KO勝ち!

〈試合経過〉
初回はお互いジャブの突き合いで静かな様子見で始まった。
2回、ラミレスが中盤右アッパーを跳ね上げるとバレラも負けじと左フックを返す。
3回、勢いの増したラミレスが終盤左ボディーを叩くとバレラが間を置き両膝を着くダウン。バレラは立ち上がって再開に応じるとゴングに救われた。
迎えた4回、中盤に差し掛かったところで再びラミレスの左ボディーフックでバレラは顔を歪めて2度目のダウン。ここでも立ち上がったバレラだったが、ラミレスの追撃でロープを背にするとまたもや右ボディーを叩かれ力尽きて3度目のダウン。みかねたバレラ陣営が棄権の合図を示すと同時にレフェリーもここで試合を止めた。

ーKO・4回1分38秒ー

ラミレスはLヘビー級転向後の3戦を全KOとして本来の強打者ぶりが復活してきた。
デビューから30戦目辺りまでKOを量産していたが、当然のように対戦相手のレベルが上がると倒す場面も減ってしまった。
WBO世界Sミドル級王者時代は5度防衛したが、KO勝ちは1度しかなく大差判定勝ちしても消極的部分が見え隠れして迫力に欠けると実況解説では低評価だった。
ただ、ラミレスは189cmと大柄でSミドル級では減量が厳しく試合になるとスタミナが削がれてしまっていたと考える。
Sミドル級とは3kg以上の減量苦がなくなってパワーが出てきたと言っていいでしょう。今回転級3戦目でLヘビー級が躰に馴染んできたようだ。2階級制覇を目指すラミレスの今後が楽しみです。

敗れたバレラは39歳という年齢に加え、2年1カ月ぶりのリングでは試合勘が戻っていなかったと見るべきでしょうか。
今回の負けでWBCランキングの6位から下降するだけなのか、それとも15位以内から外れてしまうのか、果たしてどうなる・・・

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(Photos by boxingscene.com)

それではラミレスがボディー攻めでKO勝ちしたシーンをどうぞ!(2分3秒)
※途中消除の場合あり。


【両選手の戦績】
★ヒルベルト・ラミレス/42戦42勝(28KO)無敗
★スリバン・バレラ/26戦22勝(14KO)4敗



ーundercardー
《WBC世界ライト級暫定王座決定戦》


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WBC世界ライト級3位・元2階級制覇王者
ハビエル・フォルトゥナ(32=S/DOM)IMG_7803.png
VS.
WBC世界ライト級4位・元IBF-Sフェザー級王者
ジョセフ・ディアスJr.(28=S/USA)IMG_7463.png

ディアスが有効打で上回って暫定王座獲得!

〈試合経過〉
サウスポー同士、初回はディアスがフック、ボディーと攻めるとフォルトゥナは下がりながら応戦して始まった。
2回はお互い連打の出し合いで互角。
3回、フォルトゥナがジャブで距離をとると終盤ディアスが前に出て攻めたところで左まぶたをカットして流血。
4回〜5回とお互い連打の出し合いもディアスが(4回)後頭部攻撃で減点1を科された。
6回〜7回と相変わらず出入り激しい打ち合いが続くと的確性でややディアスが優位に映った。
8回終了時にフォルトゥナも左目下をカットしてまさしく流血戦。
9回〜10回とディアスのコンビネーションが冴えてポイント連取したように映ったが、11回はフォルトゥナもジャブ、フックで巻き返しを見せた。
最終回は諦めないフォルトゥナが左フック、ディアスはボディー攻めとお互い引かない中でゴングとなった。
終了時はお互い両手を挙げて勝利アピールした。

〈12回採点結果〉
117ー110(ディアス)
116ー111(ディアス)
115ー112(ディアス)

ディアスが3ー0判定勝ちで暫定王座ながらも2階級制覇に成功した。判定だったが、スリリングな好勝負だった。
ディアスは今年2月13日、保持していたIBF世界Sフェザー級王座の初防衛戦をシャフカッツ・ラヒモフ(タジキスタン)と対戦して12回1ー0の引分けに終わった。
本来なら引分けでも初防衛に成功していたはずだったが、前日計量で体重超過の大失態で王座は剥奪されていた。
ディアスにとってはWBA世界フェザー級王座挑戦試合、IBF世界Sフェザー級初防衛戦と2度の体重超過で今回は心改め反省してのライト級転向初戦がいきなり暫定王座決定戦に恵まれた。
今後はWBCライト級正規王座に君臨するデヴィン・ヘイニー(米国)との統一戦が実現するのかどうかが注目されそうです。

敗れたフォルトゥナはこれまで左右強打を武器に2階級制覇を達成したが、3階級目の今回は同じサウスポーのディアスに度々上下を打ち込まれてポイント差がついてしまった。
また全体的には打ち終わり後の被弾を防ぐディフェンス面で差が出た試合だったと言えるでしょう。
フォルトゥナは王座獲得に失敗したが再起に期待したい。

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(Photos by boxingscene.com)

【両選手の戦績】
★J・フォルトゥナ/42戦36勝(25KO)3敗1分2NC
★ジョセフ・ディアス/34戦32勝(15KO)1敗1分


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