★対戦決定!スペンスJr.はパッキャオに引導を渡すのか!?/8月21日/米国/No.1167 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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《WBC・IBF世界ウェルター級TM》
開催日:8月21日(日本時間22日)
開催地/会場:米国ネバダ州ラスベガス/MGMグランド・ガーデン・アリーナ(予定としている為、変更の可能性もあり)


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WBC・IBF世界ウェルター級王者
エロール・スペンスJr.(31=S/USA)IMG_7463.png
VS.
WBA世界ウェルター級休養王者
前WBA同級スーパー王者・6階級制覇王者

マニー・パッキャオ(42=S/PHI)IMG_7430.png

パッキャオは花道飾るか玉砕か!?

この対決はパッキャオが長期離脱でWBAのスーパー王者から休養王者(事実上の降格)に認定された為、統一戦とはならず挑戦する格好となる。
当初パッキャオは6月5日にアラブ首長国連邦のアブダビでWBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)と対戦する予定だったが、アブダビのスポンサーがコロナ禍の影響からか資金調達が困難となって撤退したと発表され結果的に消滅した。
その後、試合プランを模索中だったパッキャオが自身のツイッターで8月21日に2団体ウェルター級統一王者エロール・スペンスJr.(米国)との対戦が決定したと5月21日に突然発表した。
またパッキャオが運営するMPプロモーションズの社長ショーン・ギボンズ氏も米メディアのインタビューに「この試合計画は間違いなく1000%です!」とコメントしている。
まあ、これは2019年3月16日、スペンスJr.がIBF王座の3度目防衛戦でマイキー・ガルシア(米国)と対戦して3ー0大差判定勝ちしたあとリングサイドで観戦していたパッキャオに声を上げて対戦要求したのが始まりでここにきてようやく実現に漕ぎ着けたということになる。
これまでパッキャオは試合枯れ状態が長く続いたと米スポーツメディアは報じていたが、これには理由がある。
2010年5月にフィリピン下院議員選挙で初当選して2016年5月には上院議員選挙に鞍替えして当選したものの、議会への出席率が他の議員と比べて極端に低く"単なる有名人のお飾り議員だ"と国民から批判を受けた為、コロナ禍を切っ掛けにパッキャオは危機感を感じて政治を優先させていたと米ボクシングシーン・ドットコムは報じている。英雄であっても政治を疎かにする議員なら当然批判されるでしょう。
例を上げると、ご存知ウラジミール、ビタリのクリチコ兄弟として一時期世界ヘビー級を席巻していた現在ウクライナのキエフ市長で兄の元世界ヘビー級王者ビタリ・クリチコ(ウクライナ)もまだ現役だった時代の2012年10月にウクライナ最高議会議員選挙で初当選するとボクサーとの両職を批判された為、きっぱりとボクシング界から身を引いている。
まあ、ボクサーと政治家の"二足のワラジ"はそう長くは続けられないということでしょう。
今回、パッキャオ自身のツイッターに宣伝用ポスターをアップしていることに加え、半年後には43歳を迎えてもう後がないことから何がなんでもリングに上がりたい思いでしょう。
そして、共催するPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)のプロモーターはメディアに対して「パッキャオは最後の試合になる!」とコメントしている。
勝利で花道を飾るのか、それとも玉砕となるのか・・・

スペンスJr.は不死身の男!

パッキャオが2年1カ月ぶりのリングならスペンスJr.は8カ月とこの試合間隔の違いがどう戦いに影響するのか注目される。
若いスペンスJr.の方は試合間隔が短く実戦での感触が多少残っているはずで調整次第ながらも有利は揺るがない。
スペンスJr.は5階級制覇を目指してきたマイキー・ガルシア(米国)を12回フルマークの3ー0大差判定勝ちで退けたあと2019年9月28日、カリフォルニア州ロサンゼルスのステイプルズ・センターでWBC世界ウェルター級王者のショーン・ポーター(米国)と保持するIBF王座の統一戦を戦い11回にダウンを奪って圧倒するかと思われたがポーターに怒涛の反撃を許して苦戦とも言える12回2ー1の判定勝ちで辛くも王座統一に成功した。
スポーツ紙ではベテランに予想外の不甲斐ない戦いぶりだったと叩かれ評価も下がってしまう。
その悪評に対する憂さ晴らしの行動だったのか半月後に思いもよらない生死を分けるほどの危機に遭遇する。
2019年10月10日、地元テキサス州ダウンタウンの観光地を通り抜ける道路で深夜3時頃に愛車フェラーリでスピードを出し過ぎて運転を誤ったのか2、3回転する大クラッシュ事故を起している。車は当然大破して原型をとどめず廃車場行きとなった。そんな大事故にもかかわらずスペンスJr.は顔面の裂傷と歯を数本折る程度で奇跡的に助かり病院も一週間で退院するなど不死身の男とスポーツ紙を賑わせていた。

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(Photos by thesun.co.uk)

そのスペンスJr.のクラッシュ事故を街の防犯カメラが偶然にも捉えていました。(1分35秒)


スペンスJr.がパックマンに引導を渡すのか!?

事故の後遺症も心配されるなかブランクから1年3カ月ぶりとなる2020年12月5日、テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで元2階級制覇王者ダニー・ガルシア(米国)の挑戦を受け戦うとスペンスが右ジャブを軸にコンビネーション攻撃で左フックに強打を秘めるガルシアを封じて12回3ー0判定勝ちでIBF5度目、WBCの初防衛に成功。スペンスJr.は何もなかったかのように体の頑丈さをを示して見せた。
ただ、ここ3戦は大物相手に以前勢いで11連続KO勝ちしたようにはいかなくなってきた。まあ、当然でしょうが。
しかし、本来みせる右ジャブから接近して上下に打ち分けるスピードあるコンビネーションが出せれば鬼に金棒でしょう。
今回、スペンスJr.はパッキャオという歴史的人物との対戦が決定した以上これまでにない戦いをして引導を渡す気持ちでリングに上がるしかない。

一方で試合から長期間遠ざかっているパッキャオは実戦感覚をどこまで練習で取り戻せるのか調整が重要となってくるでしょう。
同じサウスポーをどう攻略するのか見ものだ。
パッキャオが本当に最後の覚悟でリングに上がるとすれば本心勝負は二の次で歴史に刻むパフォーマンスが残せればそれでいいという思いでしょう。
しかし、勝ってしまえば「俺には年齢は関係ないよ!」と引退の花道どころか再び闘争本能が芽生えて現役続行といい出すかもしれないが・・・(^O^)
それにしてもゴングが待ち遠しい。

【両選手の戦績】
★エロール・スペンスJr./27戦27勝(21KO)無敗
★マニー・パッキャオ/71戦62勝(39KO)7敗2分


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