娘の入園式で、
3歳にして尖がっている少年がいた。
「じゃぁ、みんなで、お釈迦様にありがとうを言いますよ。
横のお友達と、おててをつなぎましょう。」
「はぁ~い」
「はぁ~い」
「はぁ~い」
イヤダ!!!
「次は、みんなでお歌をうたいましょう。
おててつないで、みんな、知ってるかな?」
「はぁ~い」
「はぁ~い」
「はぁ~い」
なんで? 幼稚園の歌にしようよ。
親はみな爆笑。
きっちり笑いをとっている時点で悔しいが、
その切れ味、ナカナカのもの。
ボク自身は、
授業中に爆竹ならしたり、先生の座布団に画鋲を仕込んだりはしてたけど、
昔からずっとつまらない優等生だったし、
優等生以外の人って馬鹿だと思ってて丸っきり軽蔑していた。
なんでミンナの言うことがきけないのだろう、
どうして大人の言ったとおりにしないのだろう、
なぜ余計なことを言うのだろう、
なぜ常識や正論を理解しないのだろう、
正解以外に何の意味があるのだろう、
そもそも頭が悪いってどういう意味だろう、
まったく理解ができなかった。
しかし、今になって、その目線で尖がっているヤツにこそ憧れる。
素でそういった発想であることの素晴らしさ。
少年の詩。
そしてナイフを持って立ってた。
で、例の少年、
30年後デッカいヤツになってるかな。
トラッキングできたら、面白い。