ここのところ、何かに駆り立てられるように機会があれば外に出ている。
 「運動」を口実に。

 ふと思い立って美術館に行った。
 新聞の地域版でも紹介している絵画展が開催中だ。

 美術館は隣の市のその向こうのB市で小一時間かかる。

 B市は今年になって何度か訪れ、そのときポスターも目にして
 (会期中に一度覗いてみるかな…)くらいに思っていた。

 そこは20代前半から10年余り、勤務先があった場所だ。

 だから結構この美術館も足を運んだが
 転勤で自分の街に戻ってきて縁遠くなった。

 もっとも特に絵が好きというわけでもない。

 何にでも興味は一応持つたちで画材を買って我流で油絵を描いてみたこともあるが、
 いま絵筆はカチカチに固まったまま押し入れの奥…

 それでも30年ぶりくらいの絵画展で、
 本物の生の絵を目の当たりにしたら久しぶりに感動を感じるのではないか?

 と思ったが、無かった。


 昔から感じていたことだが展示室の中は暗い…

 これは作品を保護するためだろうが、スマホやパソコンのモニターの明るい画面を見慣れた目には
 作品の「鮮やかな色彩」というものもなんとなくくすんで見える。

 おまけに近づいてみると画面の一部が照明の照り返しでよく見えないものも…
 これは致命的だ。

 後ろに下がってみるとそれは解消されるし、近寄っても照り返しはごく限られた角度なのだが
 他の(立っている)人にはどう見えているのか?とふと思う。

 というのもその前日に地域のコンビニで、いつも清算する奥ではなく入り口側のレジを案内された。

 清算のタッチ画面(辛うじて手が届く)を操作しようとしたら外光の照り返しで
 車いすの高さではディスプレイが全く見えなかったので。

 もちろんライティングは展示法のキモだろうし単純に1つのライトで作品を照らしてあるわけでもない。
 見上げると天井には多数の小型スポットライトがあって、それぞれ微妙に傾きを変えてある。

 間接光も使いながら万遍なく作品を照らすようにはしてあるのだろう。
 ただその基準…どの高さから作品が見つめられるか…は、やはり立っている大人の平均的な目の高さだろう。

 難しい問題だ。