「一番奥に届きました。これから抜きながら診ていきます」

 そう言って内視鏡をゆっくりと引きはじめた。が…
 なんだかいつもに比べ妙に動作が遅いような…何か見つかったのか!?

 「終わりました」

 そう告げる医師の声もなんとなくぶっきらぼうというか暗いというか。
 不安メーターの針が一気にぐぐっと振れる。
 大きな体…ではない大きな顔にノミの心臓の私。


 昨年から引きずっていた大腸の不安でやっと検査の日が来た。
 昨年は潜血陽性だったが一昨年精密検査をして異常無しだったため検査見送り。
 今年の人間ドックで再び陽性が出た。

 大丈夫、今回もいつものように妹に「異常無かった」とのメールが送れる

 とこの日が来るまでは気楽に思っていたものの、
 検査を終え、医師の前で検査の説明を受ける直前には7、8割の悪い結果を覚悟。

 「特に異常のあるところはありませんでした。ポリープも無かったです」

 は~あっ…と一気に気が緩む。

 やれやれ…
 これで少なくとも1年間、来年の健診までは大腸は頭から追いやることができる。

 思えばこの1年前の健診、年末から年初の心臓騒ぎ、今年になって悪化して手術したばね指、尻もち事故での腰の強打のオマケまでついて
 次から次へと健康の課題を突き付けられて右往左往していた。

 もし手術とか長期の入院とかになったら…と、日々の暮らしも落ち着かず腰が定まらなかった。

 やっとこれでそれらを忘れられる…しばらくの間だけだが。
 あとひとつの課題を残しては。

 眼だ。

 真っすぐが真っすぐに見えない/定期眼科受診


 ずいぶん前から直線が波打って見える。
 そしてそれがだんだん顕著になっている(気がする)。

 いつもならネットで調べまくるのだが大腸内視鏡検査の結果が出るまでは控えていた。
 ただでさえ極端な心配性で悩みが多いのにこれ以上増やしてなるものか。(笑)

 ネットで調べるということは私にとって不安の火に油を注ぐようなものだ。

 で、今回少し調べてみると…
 やはり加齢性黄斑変性か黄斑前膜(上膜)っぽい。

 いずれにしても定期検査の予約日がもう近い。

 もしクリア…といっても最善の結果で「様子見」くらいだが…できたなら

 母の様子がおかしくなり始めてからずっと絶えていた、
 近くへのプチ旅行とか考えてみようかな。