かかりつけ医から大病院への紹介状、または大病院から退院後にかかりつけ医に送る封書…
 勝手に開封すると患者本人でも親書開封罪。

 患者本人の個人情報を見るわけだから法に触れないと書いてあるサイトもある。
 いつもながらネットの情報は玉石混交、今ひとつ信用ならないが…

 どうして病院から病院へと患者本人に託す手紙は例外なく厳重に封がしてあるのか?
 いったい何が書いてあるのだろう…本人に見せては都合が悪いのだろうか?

 気に入らない(笑)

 自分自身に関することは100%、いや120%把握しておきたい私はいつも不満だ。
 なかには申し送り項目の中に舌足らず、あるいは医者の誤解も含まれているかもしれないのだから…

 そういえばいつかTVでみた小噺か落語にこんなのがあったな…

 新しく新品の刀を手に入れた侍のもとに知人の侍の使用人が文を持たされ使いに遣られる
 道中たまたまトラブルで中身が字が読める人の目に留まる
 それにはこの使用人を刀の試し切りにお使いくださいと書いてあった

 こんなことを思い出す私は相当のひねくれ者だが
 患者にとって最も大事な情報が、医者の間で勝手にやり取りされるのは昔から気にくわない。


 さて、どう切り出したものか…

 「自分の身体を正確に把握しておきたいので、この前お渡しした手紙のコピーをもらえませんか」とでも言おうか。


 昨日、心臓の検査入院後2度目のかかりつけ医受診で、その通りに切り出した。

 「いいですよ。コピーをあげよう」

 あっさり同意してくれた。
 医者によっては(小賢しい…)と内心むっとする医者もいるかもしれない。中身は素人には難しい専門用語の羅列だろうし。

 こういう点は、このかかりつけ医の先生のいいところだ。
 薬もせがめばだいたい言いなりに出してくれるし…(苦笑)

 母が訪問診療を受けていたときも血液検査の数値の控えなどしつこく求めていたので私の性格はよく知っている先生だ。


 この前、一泊入院したとき検査が終わったあと病棟に来た医師に大体の結果はざっくりと聞いた。
 ただ医師も忙しいし根掘り葉掘り聞く時間もなく翌日には退院。

 かかりつけ医への手紙にはもっと詳しく書いてあるに違いない。
 渡したときコピーをもらえば良かったがその日は失念していて今回となった。

 「mokogawaさん、これ…」

 会計を待っていると看護師がコピーを持ってきてくれた。

 「診療情報提供書(退院時)」
 紹介目的:ご報告、今後の御高診・御加療のお願い


 これこれ、これですよ…欲しかったのは。
 「御高診」か…
 何となく国会質問で議員同士がお互い「○○先生」「××先生」と国民そっちのけで奉りあうのと同じ医者仲間の繋がりを感じるなあ…
 とそれはともかく、経緯説明は私が経験したことがそのままに。
 
 冠動脈CTではLAD病変が疑われ、薬物負荷心筋シンチでも前壁の虚血が疑われました
 (中略)特にPCIの対象となる病変は認めないため診断カテのみで終了としています


 中略の部分には **、75%、#6-7 50% stent部 0% などと専門用語や略号の羅列だ。
 stent部 0% というのは以前にステントを入れた部分は全く詰まりは起きていないとのことだろう。
 他も狭窄部位や度合いを示すと思われるが当然ちんぷんかんぷん。

 だがこれこそ私が最も知りたかった情報、数値だ。後でネットで調べまくってみることとしよう。
 3か月近く、心配で神経をすり減らし入院までして手に入れた貴重な数値なのだから…

 備考:LDL-cho 86mg/dlと若干高めでしたので70mg/dl以下を目標に下げていただけたら幸甚です

 え、これは…どゆこと!?

 文末を見て目が点になる。
 調べるとLDL-choとはやはり悪玉コレステロールのことだ。基準値70~140mg/dl…余裕で基準値内じゃないか!?

 実は人間ドックを含め数回の血液検査でこの値が基準値内に落ち着いてきたので、次回の結果次第で薬を減らしてもらおうと考えていた。
 もう必要ない薬をただ惰性で漫然と出しているに違いない…と。

 どうも心筋梗塞を既に起し、現在も血圧に悩まされている状態だと前述の基準は当てはまらないようだ。
 もっともっと厳しい数値を求められるのだろう。
 ここも調べてみないといけないな…

 人間ドックの検査結果にも指摘はないし、かかりつけ医も教えてくれず今回初めて分かったこと…

 悪玉コレステロールはもっともっと下げる必要がある!!


 やはりコピーを貰って良かった…