とっている新聞は毎日新聞。11日付の人生相談欄に
98歳の母親を介護施設に入れたいが頑なに拒否されている
という74歳の娘の相談が載っていた。
母親は「いわゆる毒親で長年、私を支配してきました」とある。
回答者に送った長い手紙には幼いころから現在に至るまでの不条理な虐待の数々が書かれていた模様。
現在要介護1ならまだまだ支配は続くのだろう…
今回の回答者は作家の高橋源一郎氏。他には立川談四楼、渡辺えり、ヤマザキマリ、ジェーン・スー各氏。
高橋氏の回答ぶりは、他の人たちのものとちょっと違う。
突き放したようなというか、ズバリ核心をつくというか…
それはその通りなんだろうけど、やっとの思いで相談を寄せた人に対する共感というか思いやりはないのだろうか?と思うことがある。
最初のうちは厳しい言い方の中にも実は底流にそういう共感があるのかな…とか思っていたが、どうも違う気がしてきた。
例えば常に浮気を繰り返してきたという60代男性から「同級生と再会して交際を始めた。不倫に悩み服薬までするようになった彼女をなんとか支えたい」との相談。
いやいやいや…
これはお門違いというか、誰が見ても自分のことしか考えていないような相談。
氏の回答はこれ以上ないような皮肉を込めた、言葉は丁寧だがほとんど相談者に対する痛罵だった。
これがTVのバラエティなら、読者にはさぞかし「スカッと」するやりとりだが、
相談者は新聞でこの回答をみたとき、どれほど衝撃を受けるだろうか…などと、ふと考える。
もちろんいろいろなスタイルの回答者がいていい。
世間の「甘い常識」を打ち砕くような回答者がいてもいい。
でもそれは日刊紙の家庭欄ですること?
一番疑問に思うのが氏の回答ぶりよりも新聞編集部の姿勢だ。
匿名とはいえ相談者にも一定の配慮があるような、相談内容の取捨選択はしないのだろうか。
思い出すのが有名タレントが司会をつとめたかつてのお昼のワイドショー、
司会者やゲストに人生相談の生電話をかけるのだが「悪いのはあなたの方なんじゃない?」とばかり、よく相談者の方が叱られていた。
父か母がよく見ていたので、ときおり目にするのだが(たいてい自分の方が悪者にされるのに、よく相談電話なんかかけるなあ)と思った。
もしかしてヤラセ?…とも。
「**さん(司会者)に相談してみるか…」
昔、妹の家庭でトラブルがあったとき父がぽつりと言って(ええっ!?)とマジなのか冗談なのかわからず絶句したことが。
結構視聴者に人気のコーナーだったようだ。
確かに視聴率は稼げる…大衆は公開処刑は大好きだ。
私は18の時、(確執のあった)父親にずっと大嫌いだったと面と向かって言いました…と高橋氏の回答。
いろいろと辛酸をなめた人生を送った人のようで、この人の父親との関係の話はいろいろな相談への回答の中でしばしば出てくる。
もっと早くに、横暴な母親を拒むべきだった。施設に入ってもらうこと、ずっと憎んできたことを告げなさい、それが責務だと結んである。
「No」となぜ今まで言えなかったんですか?と言外に責めているようにも感じるのは私の読み方が意地悪すぎるか。
74歳まで言えなかったことについての寄り添いは感じられなかったが、もしかしたらこの回答が相談者の背中を押すのかもしれない。
他の回答者の場合はそうでもないのに、回答者が高橋氏だと毎回、ちょっと身構えてしまうようになった。
なぜだろう…どこか近い所がある?(笑)