最近は夜中の3時前後、必ず一度目覚める。
 昨夜も夢うつつに誰か玄関近くに来たような気配を感じ、目覚めるとガシャンと音がしてバイクが遠ざかって行った。

 (ああ今、3時半くらいか…)

 時計を見なくても新聞配達の時間は毎日ほぼ決まっていて正確だ。
 
 そして右腕がしびれているのに気が付く。右手を握ってみる。
 指が…動かない。中指が。


 母の介護が終わる1年前くらいから、横になっていると右腕が痺れているのに気付いていた。
 その時は狭い付添い用ベッドで寝返りもうてないせいかと思っていたが、その後指に特有の症状が出た。

 昨年の春、初めて受診して予想通り「ばね指」の診断。

 今は自分のベットで寝返りがうてる。右を下にも左を下にもできる。
 どちらが下でも右腕がしびれるのは変わらないので、姿勢の関係でわきの下の血管を圧迫しているとかでもなさそうだ。

 困った…かなりヤバいぞ
 床の中で悶々とする。

 もう少し様子を見ようかと思ったが今日明日にでも整形に行こうか…

 行けば3回目のステロイドだろうな…

 いや、今回は打ってくれるかどうか…打つといっても打たせていいのかどうか。
 ステロイドを続けると腱鞘断裂が起きる可能性もあるとのことだし。

 ネットで見つけた症例報告のpdfファイル、

  ケナコルト注射には要注意!!
 ―腱鞘内注射後の中指屈筋腱腱鞘断裂の 1 例―


 の中に、
 <ケナコルト注射の 1 回量は 10mg 以下とし,3 回以上の注射は避けることが望ましい.>            日本臨床スポーツ医学会誌:Vol. 24 No. 2, 2016.

 というのがあったのだが、これを見たのは勘違いしていなければ既に40mgを2回打った後…

 もちろん夥しいネット情報の一つを見ただけで本当に注射に慎重を要するのかどうかは分からない。
 全体の潮流としてはそんなにリスクを考えなくてもいいのかもしれないし。

 これは受診する前に、もっと多くの情報を読み込んで予備知識を持っておく必要があるなあ…

 注射がアウトなら、いよいよ手術か…

 でも右手が使えないとなると、下手すれば食事どころかトイレひとつにも不自由するかも。どうする?

 手術するにしてもどこで? 注射した医師(自分では手術はしない)に紹介状を書いてもらうか?

 それとも最適と思われる病院を自分で捜して直接、行くべきか…

 短期間でも入院するなら、それまでにあれしてこれ片づけて…

 注射にも問題ありとしても、打った総量が問題になるのか、打つ間隔なのか…あるいは両方?


 などなど、思いはぐるぐると頭の中を駆け巡る。
 それにしても今回(2回目)の注射は前回に比べ効き始めるのは遅く効果が切れるのは早い気がする。
 
 夜間(明け方)のいつもの情緒不安定もあって、すっかり落ち込んでしまった私だがこの病気の特徴として昼間に手を使っているうち夕刻までには幾分症状は緩和してくる。

 朝はほとんど動かせないかと思った指が、ぎくしゃくしながらもある程度動くようになると山のような色々な疑問に的確に答えを出すのがなんとも億劫というか苦痛だ。


 <2位じゃダメなんですか!?>

 かつて話題になった政治家の有名な発言だが…ダメなんです私は、1番じゃないと。
 1番の、いちばん最善な選択にこだわる。次善の策は頑として受け入れたくない…というこの厄介でメンドウな性格。

 これが時間が喉から手が出るほど欲しい介護生活の間にも自分を苦しめていた。
 他人(例えば妹)からみて妙なこだわり、自分から見ても無駄な完璧主義などなど…

 最善、次善にこだわる前に、さっさと病院に行くべきなのかもしれない。
 とは思うもののまずその前に、考えておくべきことが多い、多い、多い…

  どうする? どうする…どうする家康?

 
 そこで疲れ果ててしまう私は、ここでいつもの必殺技”先延ばしの術”を出す…


 まあもう少し様子をみるか…今のところ全然指が動かないわけじゃないし