昨日はお寺で母の一周忌法要。

 命日は1か月足らず後だが、事情で法要は前倒しにした。
 私と妹、姪夫婦とその子供たちの僅か6名。


 「先に死んだ方が勝ちよね!」

 母が仲の良かった伯母たちとよく冗談交じりに話していたが、100歳まで生きると弔う人も僅かになる。
 コロナもまだ終息したわけではないし、私のいとこたちには声をかけなかった。
 母のきょうだい、義きょうだい…全てもう故人だ。


 私のコロナ発症から半月、陽性判明からも10日以上経っているが念のため、
 いつもはお経の後にテーブルについて、お茶とお菓子の接待をいただくのだが今回は辞退を申し出ていた。

 読経後、寺の裏手の墓地にお参りして自宅に戻って、仕出し会席で昼食。
 私以外は仕出し屋から借りた座卓をフローリングの床に並べて食べる。

 私は少し離れたところに折りたたみテーブルを出して車いすで食事。
 会話は普通にできる距離だ。

 万一の感染を警戒…というより、最近は床と車いすとの間の上り下りがだんだん困難になってきたので。


 ところで朝、玄関から入って来た姪の家族がみんなマスクをしていたので万一ためのマスクだと思ったが、
 なんと私がコロナに罹ったことを妹はこの長女の姪には知らせていなかった。

 「伯父さん大丈夫?」と、盆の法要のとき来た下の(次女の)姪からは感染後LINEがあった。
 上のこの姪からはウンもスンも無かったので(冷たいヤツだ…(笑))と思っていたが知らなかったとは…


 私は何でも大げさに考え、すぐ悲観的な方に想像が向くタイプ。
 妹はどちらかというと「鈍感力」に長け(大丈夫、大丈夫!)と事態を楽観視というか、面倒な方向に考えたくないタイプ。

 法事のときには10日以上経っているし(長女に)報せるまでもない。下手に報せて予定にに支障が生じては…などと思ったのかも。
 私の勝手な邪推?だが。
 上の姪の夫が必ず土日が休みと決まっていなくてうまく日程をすり合わせるのがなかなか困難なのだ。


 この姪は、心配性で神経質な所があって私に似ているところがある。

 それにくらべ下の姪は母親(私の妹)と似ているかも。
 今年になって腰椎椎間板ヘルニアで手術をしたのだが、
 不調でも高をくくっていると、病院で念のため検査してみたら医者も驚く悪化した状態だった…などということが複数回あった。


 今回、上の姪が連れて来た二人の子は中学生の兄と小学生の妹。
 兄は以前にブログに書いた登校渋りで、学年が変わっても相変わらず行ったり行かなかったり。
 行っても別室登校ですぐ帰ってくることも多々あるとか。

 私が昔、母が台所で僅かに手が届かないものを取るときいちいち椅子から立ち上がらなくていいように
足にキャスターのついたOAチェアを買っていてそれが部屋の隅にあった。
 それに妹が座り、兄が押して廊下を走ったり回転させてキャッキャッと二人でふざけ合っている。

 こんな様を見ると登校渋りで親を悩ませているとはとても見えないのだが月に一度、心療内科に通い続けてもいる。

 食事が終わったらひたすらゲーム機に向かう。
 自宅にWiFi環境がないから、我が家に来て存分にネットが使えるのが嬉しいのだ。

 まあゲームは休日だけとか言い渡され、ネットにつなぐときは母親のチェックもある模様。
 しかしあまりの没頭ぶりに目や姿勢への影響が心配になってくる。

 「時々は6メートル以上の遠くを見て目を休めるといいらしいよ」

 というと黙って頷く…ゲーム機から目を離さず。

 「そんなにゲームが好きなら、自分でも(ゲームを)作るか?」

 冗談っぽくそう言ってみると、無言でかぶりを振った…ちょっと激しく。

 プログラミングなどに興味はない…というより、暗に進路を勧めるような押しつけがましさを微かに、そして敏感に感じ取ったのかも。

 自分の子でも孫でもないし一緒に暮らしているわけでもないのだが、出来ることなら少しでも力になってやりたい。
 だがこの方面に関しては知識も認識も貧弱だし下手なことをいって余計なお節介になっても困る。

 あるとき、ゲームができないときは何をしているのか妹に聞くと二階の自室で本を読んでいるらしいと。
 その本が問題で人の死についての内容だったり母親になぜか「棺桶を買ってくれ」と言ったことがあるとか。

 この男の子が妹の家に来たとき「いきたくない」というので、どこかへ「行きたくない」かと思ったがよく聞くと「生きたくない」だったとか。

 これらの話は、妹はどちらかというと笑い話として私に伝えたし、確かに我が家に来てふざけ合っている兄妹の様を見るとそうも思える。
 中学生ころの微妙な時期には深い考えも意思もなく「死にたい」などという言葉が軽くでるものなのかも。


 でも高をくくって軽く考えていて実は微妙なサインが出ているのを見過ごしていたとかだったらどうするんだ!?
 と、ここでも私の心配性・妄想癖が鎌首をもたげはじめるのだ。

 まあ妹にとっては実の孫のことでもあるし私以上に考え、悩んだ末に楽観的判断をしているのだろう。


 中学生は不登校に関する本も読んでいるらしい。そのどんなところを読んだのか、

 「父親の対応は間違っている!」

 と言ったとか。
 うーん、親の対応を批判できるくらい自分を客観的に見れてるのか…これには私もつい笑った。

 その父親(姪の夫)は食事のあとごろんと横になって昼寝をしていた。
 我が家にあまり気兼ねがないのか、昔から我が家に来た時は昼寝をして帰る。

 目が覚めたらスマホを取り出しゲーム。

 姪との結婚式のときの友人たちが作ったリーフレット、
 記載された新婦から新郎への希望の言葉は「ゲームはほどほどに」だった。(笑)


 少し多めに頼んだ料理の残りを夕食にして、一同が帰ったのは8時過ぎ。
 賑やかだったが…疲れた。