本日は、みつまめ忘れじのNBA名選手を回顧する後ろ向き企画、「みつまめNBAスーパースター列伝」。
第128回は、ケヴィン・ウィリス です。
1962年カリフォルニア州ロサンゼルス出身。
名門ミシガン州立大から、1984年NBAドラフト1巡目11位でアトランタ・ホークスの指名を受けました。
7ft0in(213cm)のセンター/パワーフォワード。いわゆるセブンフッターの恵まれたサイズです。あいにくとそのわりにウイングスパン(両腕を広げた長さ)が短かったので、バスケット選手としてはソンでした。しかしフィジカルの強さとジャンプ力でそれを補います。得意はリバウンドとフックシュート。
当時のホークスはドミニク・ウィルキンス、アンソニー ‟スパッド” ウェッブを擁する人気チーム。レギュラーセンターとして3年目には平均10.5リバウンドをマークしてゴール下を支えました。
彼らが衰えはじめると得点でもチームを引っ張り、1991-1992シーズンには平均18.3得点 15.5リバウンドでオールスター選出、オールNBAサードチームのタイトルを受賞しています。
苛酷なセンターで現役21年
ホークスが再建期に入った1994年シーズン開始直後、トレードでマイアミ・ヒート移籍。以後は控えセンターのジャーニーマンとしてチームを転々とします。移籍はのべ9回。
特筆はヒューストン・ロケッツでの1997-1998シーズン。アキーム・オラジュワン、クライド・ドレクスラー、チャールズ・バークレーのスーパースタービッグ3とチームメイトになったのです。
彼らはすでに大ベテラン。故障がちでフルシーズンを過ごせなかったため、あるときはオラジュワンの代役、あるときはバークレーの代役と大車輪の活躍でした。おかげでチームは57勝25敗の好成績、ウィリス自身も平均11.2得点 7.5リバウンドと控えと思えぬスタッツを挙げています。
キャリアのハイライトは、サンアントニオ・スパーズで過ごした2002-2003シーズン。ティム・ダンカンとデヴィッド・ロビンソンのツインタワーとチームメイトになると、やはり当時大ベテランだったロビンソンのバックアップを任されます。
この年スパーズは60勝22敗。ウィリスはプレーオフでも全試合に出場し、NBAファイナルを制覇。待望のチャンピオンリングを手にしました。
ウィリスはなおも2007年ダラス・マーベリックスで引退するまで、キャリア21年、なんと44歳までプレーしました。これはNBA史上最年長記録です。
引退後は、《WILLIS AND WALKER》 という衣料品会社に専念。これはミシガン州立大時代のチームメイトだったラルフ・ウォーカーと1988年にアトランタで設立していたのでした。
現在はアパレル系
扱うのはビッグサイズ専門のカスタムウェア。バスケット選手のような大柄な男性が着るスーツが入手しづらいのに目を付け、フォーマルからカジュアルまであらゆる洋服のオーダーを受けたのです。
するとNBAをはじめ、他のスポーツ選手やプロレスラーなどに重宝され、ビジネスは大成功を収めました。今や季節ごとに新作コレクションを発表するほど。
現役時代もバックアップが多かったウィリス、引退後もスポーツ界になくてはならぬサポーティング・キャストをこなしています。