ミュージカル『ファンレター』
@シアタークリエ
2024/9/11(水)13:00




海宝浦井木下木内、みんな迫真の芝居と歌で心が満たされます。

しかし、なかなかの重さ…な話。

着地が難しそうな展開で、2幕より1幕のほうが好きだなと感じてしまったのでそこが惜しいといえば惜しいんだけど…ベースにあるのが圧倒的にフィクションじゃないからなあ…

もっと悲劇的な結末に振っても成立しそうだとも思ったけど、エンタメっぽい作りには絶対にできないからこれで良かったのかもしれない。

好きか嫌いかでいうと好きだし観やすいつくりだと思う、でもリピート欲まではいかないかなー


八百屋舞台で、両サイドや奥のセットに高さがあって、手前の左右にひとつずつお立ち台のようなものがある。段差のない前方席でも観やすくてよかったです。

ただ、けっこう斜めなので海宝くんが後半に一度ズルっと滑りかけてヒヤリとした。 


(あ、邪念が混ざると、スリルミー始まりそうだったり、はるかアマデかな?みたいな見え方したりもした。)


晴香ちゃんが難しい役(海宝くん演じるセフンのペンネームでイマジナリーフレンドみたいな、そして独特の時代背景と文学的な言い回し)なのに歌だけじゃなく台詞も流れないのが凄いな…!

立ち姿の美しさと迫力、場面ごとに変化するヒカルの濃度も見事でした。


浦井くん演じるヘジンは、病に冒され世を儚むというか…斜に構えたような、どこか達観した雰囲気。発声も姿勢も独特で、普段の彼とはかけ離れた役をこれまた見事に演じていました。


海宝くん演じるセフンもすごかった。明るく真っ直ぐな若者のようにみえる中から立ち上がる孤独と狂気の片鱗。

歌うまのみなさんによるデュエット曲なども良い。


随所ですごい!となるけど、作品そのものや役の一挙手一投足を「面白い」というふうに言っていいかは…うーん、表現に困りますね…


豪華で実力派のキャストスタッフを集めてクリエサイズの芝居にも関わらず、券売が思うように伸びていないのはまあとてもわかる。

でも、意義と見ごたえあるものです。気になった方はぜひ。