「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」 2017① | Mの映画カフェ♪

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Eye In The Sky
2015 英

監督 ギャヴィン・フッド
主演 ヘレン・ミレン、アーロン・ポール、アラン・リックマン、バーカッド・アブディ他

明けましておめでとうございます

また!観ようとした映画が満席で
シャンテに移動。

予告編を何度も観たこれ、戦争映画のようですが
正確にはイギリス軍の対テロ作戦というか
アフリカで起きているテロにイギリスの会議室から対処しようとする、軍人たちの話です。

軍用機やドローンについたカメラを操作して遠く離れた国のテロリストたちを監視し、作戦を実行しようとした時、思いがけないことが起きる

自爆テロによる多大な被害を防ぐ為に、犠牲を払っても良いのか

会議室では誰も責任を取れない状況に
上官や大臣の承認を得ようとするが、探し当てた当人は食中毒でトイレにいたり中国で卓球をしていたり

ここらへんちょっと笑ってしまいますが

状況を把握していない人に判断を一任するという愚かさ。

射程圏内にある敵を逃がしたくない、
目的の為には手段を選ばない大佐を演じるのはヘレン・ミレン

毅然とした態度が潔く、ブレません。

迷う軍の若者ふたり
そもそも軍隊に所属するという事は
話し合いでなく力で紛争を解決しようとする仕事につく事であり

暴力を容認する事だろう。

普通の会社に勤めていたって、正しい事ばかりでは仕事にならない

この映画の状況では
そもそも正解なんて存在するんだろうか。

安全な会議室にいるから法に照らし合わせたり大臣を探したりできるけれど

戦いの場にいたらそれぞれが自分で判断をして行動しなくてはならない。

ナイロビの現場近くにいるバケツ売りの男が、実はイギリスから指示を受けてスマホで小型ドローンを操作している

こんな戦争がすでに起きているのだろう。

複雑な気持ちで映画館をでると
仕事始めを終えて家に急ぐ人々。
それぞれの会社では、もしかして軍事用の商品を作ったり売ったり、それで利益を出して社員に給与を払ったりしているかも知れない。
きっと誰もが無関係ではいられない、
新年早々重い映画だったけれど

観て良かったと思います。

(1月4日 TOHOシネマズ曰比谷シャンテ)