BRIMSTONE
2017年 オランダ・フランス・ドイツ・ベルギー・スウェーデン・イギリス・アメリカ

監督 マルティン・コールホーベン
主演 ダコタ・ファニング(リズ/ジョアナ)、ガイ・ピアース、エミリア・ジョーンズ(ジョアナ)、カリス・ファン・ハウテン(母親)、キット・ハリントン他

いやー嫌なもの観ちゃいましたよ新年2作目に!
ダコタ・ファニング&ガイ・ピアース、武蔵野館で単館、と聞くと面白そうじゃないですか。

しかしコレは…
怖い、恐ろしい、痛い、辛い
直視できない場面もたーくさんあって
不快指数100%かも

BRIMSTONEの意味は
地獄(業火)の苦しみ、だそうです。いやはや

「愛と暴力と信仰を巡る壮絶なクロニクル」
とポスターにありますが上手くまとめたね!キレイに!

ゾンビよりもしつこく不死身な男
もういやだーと思いながら観ているうちにふと、

そうかゾンビみたいなものか
あるいは13金のジェイソンとか
エイリアンとか

怖いものに追いかけられる話、というのは一種の娯楽なのかな
怪談しかり、お化け屋敷しかり

とするとコレも娯楽作品なのかも知れませんね…オススメは出来ないけど(断言)

一応この映画の良い点を挙げると
・緊張感が持続
・鬼気迫る演技
・眠くはならない(重要)
・4章に分けた構成が良い

第1章 啓示
第2章 脱出
第3章 起原
第4章 報復

だったかな…あやふや

あと開拓時代のアメリカの女性蔑視や暴力の歴史を描いている、という見方もあるみたいです。なるほど…被害の連鎖をしかし最後断ち切ることが出来たのか

牧師や保安官が最低な町で暮らす恐怖
正義の衣をまとった偽善

現代にも、形を変えた差別や暴力が存在するのは事実。
あの牧師の狂気と身勝手さを持っている人も…

そもそも聖書の解釈が!どうなの!ガイ・ピアース迫力ありました

ダコタ・ファニングすっかり大人になって
いい感じに綺麗になりましたね。
エルちゃんとはあまり似ていないかなぁ

終盤ジョアナにかくまわれる役のキット・ハリントン、グザヴィエ・ドラン監督初の英語作品に出演予定があるそうてす。おぉ

(1月18日 新宿武蔵野館)










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La traviata
2017年 イタリア

日仏会館1階の″レスパス″でランチをしてから映画
ワイン飲んじゃった~大丈夫か!?

2016年にローマ歌劇場で上演されたオペラを映画化した作品です。
衣装をデザインしたバレンティノ・ガラバーニがソフィア・コッポラにオペラの初演出を依頼した事で、古典的名作にモダンさが加わったそうです。ふむふむ

キャストは
フランチェスカ・ドット(ヴィオレッタ)
アントニオ・ボーリ(アルフレード)

オペラは全然わからないんですよね…歌舞伎やオペラは眠くなるという先入観があり食わず嫌い状態。
しかしソフィアの名前につられて鑑賞

デュマの原作は子供の頃に愛読していたけれど、小学生に社交界とか高級娼婦とか、理解していたとは思えない…

あらためて観てみると、ストーリーは記憶の通りでまあメロドラマなんですねぇ
身分違いの恋とか華やかな貴族の世界とか病気とか、いつの時代にも好まれる要素で構成されていて

文学だ芸術だと身構えなくてもいいような気がする。
オペラも娯楽のひとつと思いました
(お金がかかりますが)

アルフレードがヴィオレッタを恨んで揉め事をおこすシーン
アルフレードの父親、ヴィオレッタのパトロンも加えて4人がそれぞれに異なる思いが交錯し、パーティーの客らが後方からアルフレードを非難するところは迫力があって面白い

ヒロインが微妙にガッチリしていて病弱とか薄幸とか見えなかったけれど、舞台ならば遠目だから問題ないのかも
あと娼婦に恋をする若造(原作のイメージ)が、てっぷりとした小太りな体型でなんかオッサン?と。ま、遠目なら(以下省略)

もちろん衣装やセットが素敵でした。長い階段、三つのシャンデリア、別荘の大きな窓

シャンデリアといえば


クリスマス恒例、恵比寿ガーデンプレイスに巨大なバカラのシャンデリア

1月8日まで展示してあり、混まない状態で見ることが出来ました♪
綺麗!ゴージャス!!

まーるい木のライトアップも可愛い!

そして恵比寿駅の動く歩道でいつも気になるコロプラの広告
四季折々変わります


(1月6日 恵比寿ガーデンシネマ)
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2017年 My Best

テーマ:


Best 5を選ぼうと思ったら、7本になっちゃいました。

マンチェスター・バイ・ザ・シー
ベイビー・ドライバー

少女ファニーと運命の旅
夜明けの祈り

パターソン
ノクターナル・アニマルズ
ラ・ラ・ランド

良いお年をお迎えください♪
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MURDER ON THE ORIENT EXPRESS
2017年 米

監督 ケネス・ブラナー
製作 リドリー・スコット他
原作 アガサ・クリスティー
主演 ケネス・ブラナー、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、デイジー・リンドレイ、ウィレム・デフォー、セルゲイ・ポルーニン他

出演者がまだまだ沢山!クリスマスケーキかおせち料理みたいな映画でした。年末年始にぴったり

雪山で脱線した列車で殺人事件が起き、乗客のポアロが推理をはじめる

たぶん本も読んだし前の映画も観たかも知れないんだけど
すっかり忘れていましたストーリー。

最後の謎解きは面白い、けどそこに至るまでが列車の乗客を少しづつ紹介するというか、少しづつ見せ場があるというか
それが話を平坦にした感じ
まぁそういう小説なんたから仕方がないですが
豪華な出演者がちょっともったいない印象
豪華といっても、やや久しぶり感のあるミシェル・ファイファーやペネロペ・クルス
新しいところではスター・ウォーズのヒロイン、デイジー・リドリー(美人だけど覚えられなさそうな顔)

そしてジョニー・デップ!
ひとめで悪党な風体が、ゴージャスなVシネマ…

この映画全体も火サスか土ワイみたいな
(どちらももう終わってる?)

でもまぁ雪山を疾走する列車の迫力はさすが映画という感じ。衣装も、家庭教師のクラシックなスーツにカメラを下げた姿とか素敵。あとセルゲイ・ポルーニンの華麗なラウンドハウスキックが炸裂(一瞬でしたね)

ナイルに楽しみは続く…


さて、今年の目標、50本目の映画でした。
今は家でもスマホやタブレットでも映画は観られるのに、なぜ映画館に行くのか考えてみると、
画面の大きさや迫力ある音響はもちろん

ロビーに置いてあるチラシに個性が感じられて、次に何を観ようか考えるのが楽しい。新作の予告編も楽しい。そして、

スクリーンを後にして歩く街はいつもより輝いてみえたりする。

映画館は私の大切なThird placeなんだと思う


ウイング高輪前

シーズンテラス
このビルは品川、田町間の新駅と直結する予定とか?本当に?

小さく東京タワーが見えています
肉眼だともっと近い

フロントビル

(12月20日 T・ジョイ プリンス品川)


SAGE FEMME
THE MIDWIFE
2017年 フランス

監督 マルタン・プロボ(セラフィーヌの庭)
主演 カトリーヌ・ドヌーブ、カトリーヌ・フロ、オリビエ・グルメ他

貫禄のでたドヌーブ。やはり観たくなる女優です
助産婦として働くクレール
仕事熱心で責任感が強く、無愛想だが本当は優しい…このフランス人の女性像、最近良く観るんですが!しかも医療関係者。

かつて一緒に暮らした、父親の再婚相手(か恋人)ベアトリス
クレールには忘れたい記憶となっていた彼女が、突然連絡をしてくる。

嫌がりながらもベアトリスを見捨てられないクレール
煙草、酒、ギャンブル、借金
奔放なベアトリスと関わるうちに
他人を寄せ付けないクレールが少しづつ変わってゆく

忙しいのに他人の世話まで…しかも会いたくない相手…私なら無理かも

しかし封印していた記憶と向き合うことで、克服できるのかも知れない

大人の女性なら共感できる部分がきっとある
いたわり、許すことで少し自由になるクレール
父親と息子シモンが映像で重なるシーンが良い。

もう少し短くピリッとした展開だったらもっと面白かったかも。

シネスイッチには昼顔のポスターが貼ってありました!ブニュエル!



年末の丸の内


(12月16日 シネスイッチ銀座)

1994年 英
監督 ジェームズ・アイボリー
原作 カズオ・イシグロ
主演 アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン、ジェームズ・フォックス、クリストファー・リーブ、ヒュー・グラント他

スマホを見ていたら…また上映してる~!ネット予約して出かけました。

ダーリントン・ホールの執事スティーブンス
以前屋敷で働いていたミス・ケントンと会うために車を走らせる

ミス・ケントンがいたのは、ダーリントン・ホールが最も輝いていた時代だった

スティーブンスの回想に…思わず身構えますよね。カズオ・イシグロだもん

第二次大戦の少し前、ダーリントン卿は財力と人脈をもち、屋敷では親ドイツ派の政治的な会合が開かれていた。来客の準備をする大勢の使用人、その頂点にいるスティーブンス

自分の意見を持たず盲信的にダーリントン卿に仕えるのは、執事としてのプライド故だったが

ドイツに協力したとしてダーリントン卿は失脚し、ダーリントン・ホールは富豪のアメリカ人の手に渡る

スティーブンスの独白が全て正しいかは解らない。自分に都合良く脚色されているのかも、と思うのは「遠い山並みの光」「浮世の画家」の教訓

この映画も、やはり小説を読もうと思いました。まだ読んでなかった。(映画は映画でちゃんと完結しているけど)

貴族の城がその地域の雇用を創出していた点は、「ダウントン・アビー」を思い出しました。職場なんですよね。
現在の会社に置き換えると
城主/貴族は経営者、下僕やメイドは従業員、執事は部長か平取といった感じ?
上司によって会社人生が左右されることもあるし、恋愛もあり軋轢もあり、経営状態の良し悪しもあり、今も昔もあまり変わらないのかも

戦争による価値観の転換と、それに翻弄される人物が描かれるのは「浮世の画家」と共通していて

過去を、記憶を単純に美化するのではなく、不思議にねじ曲げる、

人間の心理の複雑さ

これは日本で生まれてイギリスで育った自身の抱える何かに起因しているんでしょうね。

ル・シネマにはダウントン・アビーのチラシが置いてあり、映画化かと期待したらドラマのソフトの宣伝用
早く映画も観たい。ものすごく面白かった、いちばん好きなドラマです

ダウントン・アビーの最終シーズンを観ていた時
伯爵家の次女イーディスがコベントガーデンのルールスというレストランで待ち合わせをするシーンで、一緒に観ていた夫が突然「この店行った事ある」

ええっタイムスリップ!?

いやいやロンドンに今でもあるそうです。前の職場で出張の際に食事に連れていってもらったらしい。そうそうこんな内装だったよ~、と私と違って記憶力が良いのでした。

(12月11日 Bunkamuraル・シネマ)

TOIVON TUOLLA PUOLEN
THE OTHER SIDE OF HOPE
2017 フィンランド

監督 アキ・カウリスマキ
主演 シェルワン・ハジ(カーリド)、サカリ・クオスマネン(ヴィクストロム)、カティ・オウティネン他

ル・アーブルの靴磨きに続く
難民三部作
事態は深刻さを増しています。

空爆で家を失ったシリアの青年カーリド
いくつもの国境を突破し
偶然乗り込んだ船でフィンランドにたどり着き
はぐれた妹を探す

洋服の卸売りをしていたヴィクストロム
妻と別れ、残った服をたたき売った資金をカジノで増やし、レストランを買い取る

何の共通点もない二人の人生が交わってゆく

カウリスマキは自国民も難民の青年も
等しく描写します。
差別や偏見をあらわにするアメリカや日本やヨーロッパの国々の政治家
自分たちさえよければ良いと堂々と口にするのは、知性と教養のある大人のする事なのか

正直に難民申請をしたカーリドの不遇に、胸が痛みます。今回はわかりやすい悪意も描かれていて

彼を支える個々の優しさは
最後、彼を救うことが出来たのか?
悲しい気持ちになるラストでした。

差別と自己保身は誰にでもあるとしても、良心に背かない行動ができるかどうか…

ちょっとケン・ローチを思い出しましたよ。私はダニエル・ブレイク


一方でカウリスマキ独特の間とゆるい笑いは健在
和食レストランのあたりは日本のファンへのサービスなの?
目配せをするカジノの従業員
レストランを売り逃げするオーナー
ヴィクストロムの妻
拾われた犬のコイスティネン

何もかもが愛しい場面の連続です。
好きだわ…カウリスマキ

ピカデリーもTOHOも新宿の映画館っていつも混んでいる!今回はネット予約してから出かけました。
シネコンでカウリスマキを観るって何か不思議。

(12月9日 新宿ピカデリー)

HOW TO TALK TO GIRLS AT PARTIES
2017 英・米

監督 ジョン・キャメロン・ミッチェル
主演 エル・ファニング、アレックス・シャープ、ニコール・キッドマン他

「希望のかなた」を観るつもりが満席!でこちらに変更。エル・ファニング、観ようと思っていたからいいか

しかし予測のつかないすごい展開にびっくり

パンクの好きな少年の恋愛もの、には収まらず途中どうすんのこれ、と思ったけど

文明批判だったり人間賛歌だったり。最後はやっぱり純愛でした

1977年のたった2日間の、エン(ヘンリー)とザンの物語

私はけっこう笑っちゃったけど回りが静かでええっ
宇宙人をメチャクチャ茶化してるし
イギリス人がアメリカ人をどうみているかも可笑しかった

オチもちゃんとあって、よくこの話に収拾をつけたなと感心しちゃった。

エルちゃんは美人ではないと思うけれど、澄んだ瞳や上を向いた鼻、笑顔、肌の質感までが完璧に可愛い!!

ニコール・キッドマンがなかなかとんでもない役で出ています。どうしたニコール!

監督はヘドウィグ・アンド・アングリーインチの人ですね観てないんですよね…

パンクムーブメント、と呼ばれたものは日本にも上陸して私も高校生の頃ロフトや屋根裏によく行ったけど
いま考えるとあれはあれで予定調和な。

(12月6日 新宿ピカデリー)



Lovinng Vincent
2017年 イギリス、ポーランド

監督 ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウエルチマン
主演 ダグラス・ルース(ルーラン)、クリス・オダウド(ルーラン父)ロベルト・グラチーク(ゴッホ)、ジェローム・フリン(ガシェ)、シアーシャ・ローナン(マルグリット)、エレノア・トムリンソン(アドリアーヌ)

シネコンぽくない映画ですよね。TOHOの六本木と上野のみ上映。新しく出来た上野に行ってみました…上野と思いこんでいたら御徒町のほうが近いですよおかちまち。

この映画、実写で撮影した後、125名の画家がゴッホのタッチで62450枚の油絵を描き、アニメーションにしたという
気の遠くなるような方法で、ゴッホの絵画が動く映画となったのです。

ゴッホが37歳で亡くなった後、弟テオに宛てた手紙が受取人不在で戻ってきた。ゴッホと親しかった郵便配達人ルーランはテオに手渡すべく、息子に手紙を託す

それはゴッホの死の謎をめぐる旅となった…

と書くと面白そうですが、うーん
画像は美しく興味深い。時折モノクロの回想シーンでは俳優たちの演技もみられます。

しかし科白がなんというか説明調で、子供向けのアニメを見ているみたい。静かに、絵の世界を堪能することは出来ず…せっかくの油絵がもったいないような。芸術性には欠けるんじゃないかなぁ
で後半すっかり眠くなって爆睡
ゴッホの死の真相は解らずじまいですよ…

多分、そこんとこは謎のまま終わったはず、と思いたい。

あと、ヴィンセント・ファン・ゴッホじゃなくてフィンセントになっていた。Vなのに、その方が発音に近いのかな?

上野に来たんだから東京都美術館のゴッホ展もみたかったけど、その後予定があり

マンションのお友だちと女子会です。
(オバサンも女子)
急きょ持ち寄りでこんな感じ


窓の下をレディクリスタルが通ります

(12月4日 TOHOシネマズ上野)