206 「今や第四次アダム圏以降に、真の父母の再臨のその時を中心として‥‥‥」(完) | 御言 missing link

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 1945年以降の文先生の路程が天使長的使命を兼ねていたわけですから、私たち食口が知る統一教会史(創立以前の内的教会史も含めて)は、メシアを中心とする摂理ではなく、天使長家庭を中心とする摂理路程であったということになります。その目的は何かといえば、真のアダムを迎えることです。そのためのザカリヤ家庭とヨセフ家庭、そして洗礼ヨハネを中心とする十二支派編成の摂理史に相当するのが統一教会史であったと理解すべきでしょう。
 そこで、よく見聞きするのが、
「天使長の使命を兼ねていたとはいえ、本来文先生はメシアであり、真のアダムなのだから、メシアとしての摂理も同時になされていたはずだ。」
という主張です。
 何度も言ってきましたが、天使長はアダムとともに完成期を歩むのであって、天使長がアダムとの実体的な関係性なしに、み旨を完成させるという原理はありません。それが可能なら、かつて、エデンの園において、天使長はアダムの成長とは無関係に完成期に至る路程があってもよかったということになります。復帰摂理も異なるものになっていたでしょう。
「天使長の使命を兼ねて」とは言いましたが、実際は、いったん天使長の立場に下りれば、どんなにメシア・真のアダムの資格と資質を持っていても、実体同士の真のアダムとの関係性なしに、み旨を完成させる原理はないはずなのです。そこに、神様と文先生の計り知れない無念さがあり、苦労があったのではないでしょうか。

「万物を祭物としたのは、子女圏を復帰するためです。旧約時代は子女を探すためのものであり、(新約時代に)子女を祭物としたのは父母を探すためです。そうして今、成約時代まで来たのです。成約時代は何かと言えば、すべてをもらい受ける祝福です。アダム家庭で誤った愛が出発したので、万物を祭物とし、子女を祭物とし、父母を祭物としてきたのです。そればかりか、神様とすべての宇宙が祭物的な立場に立って、サタン圏と天圏が闘ってきたのです。血を見たのです。全世界の人類がアダムー家庭ゆえに、そのようにしなければならないのです。すべての女性はエバとして来たのです。これまで祝福を受けた皆さんは、まだサタン圏内にいます。」 (主要儀式と宣布式Ⅲ P370 「転換的な万物解放の日」宣布 1998年5月26日 イーストガーデン)

 統一教会創立当時の教会員の最重要使命は、御言の真意を悟った人々を中心に、男性達は「イエス様の立場の人」を守るための基台を造り、女性達は新婦を準備することでした。しかし、現実的に見たときに、当時第二次大戦後、さらに韓国動乱が停戦したばかりの韓国で、上記のような使命を果たすには環境・事情において多くの困難があったでしょうし、その困難の中で造られた基台や成された準備は、命がけの歩みの結実であったとしても、本来のものからみれば決して十分とはいえなかったはずです。当時の混乱した状況の中で歩まれた統一教会の初期の先輩たちのことを、今の私達が批判することはできませんが、ただ文先生は、そのような環境と基盤の中で、真に理解されることもないまま、歩み続けてこられたのでした。
 結果的に1960年に誕生した「イエス様の立場の人」に対して準備されるべき新婦は存在しなかったと考えられます。その使命を担うべき女性達の勝利圏を当時に見出すことができません。実際に統一教会員のほとんどは「イエス様の立場の人」の存在さえ知りませんし、その存在そのものを認めない人も多いです。このことは、「イエス様の立場の人」も文先生と同じように、17歳からの新婦復帰の歩みができなかったことを意味すると言えるでしょう。
 すでに、アダム家庭復帰の中心摂理は「イエス様の立場の人」が担っていると思われますが、その方も文先生と同じように新婦が準備できなかった失敗を蕩減復帰しなければならない立場に立っていたはずです。本来、イエス様が蕩減しなければならないことを、文先生が蕩減されたのが、1963年の「天勝号」から始まり、さらには1974年からの北米摂理を経て、南米、ハワイ、麗水・巨文島へとつながる2007年までの34年間に亘る海洋摂理史であったと考えられます。
 本来、キリスト教を中心として1924年に準備されるべきであった新婦の復帰も、また、統一教会を中心として1964年に準備されるべきであった「イエス様の立場の人」の新婦の復帰も、どちらも成されませんでした。文先生は、御聖婚の年齢が40歳でしたから、その二人分にあたる80年をもって再出発数に相当する8数とし、同時に1924年から80年後の2004年に照準を合わせて中心摂理を構成してこられたようです。
 韓国において海洋摂理を出発されたのが1963年であり、その約10年後の1974年、その中心を米国に移され、さらに新婦を象徴とするハワイ摂理の終結をもって、2004年、地上に初めて真の母の資格をもつ新婦が誕生し、それにより定められたのが「雙合十勝日」であったと考えられます。  
 このとき同時に「後天時代」が宣布されました。天使長が蕩減条件をすべて勝利した基台の上で、地上に初めてエバが誕生したわけですが、子羊の婚宴はまだ成されてはいません。新婦(エバ)は誕生した後に母子協助を受けて、アダムを迎えるための準備をしなければなりません。そして復帰された新婦は、アダムに対して絶対信仰・絶対愛・絶対服従する心情を持たなければなりません。このころから文先生が、「絶対信仰・絶対愛・絶対服従」を強調されたのは、第一義的には、必ずしも私たちに対してというわけでなかったのかもしれません。
 2000年に真のアダムが誕生し、2004年にその新婦が誕生したのであれば、2017年から2020年までの期間、延長されたとしても2024年までの期間は、天使長圏が新婦圏を通してアダムに接ぎ木されるかどうかの重要な時となります。そして、今の時は、霊界に行かれた文先生が地上におられるアダムに再臨協助する期間であり、80年前、国とキリスト教を中心として成されるべきであった子羊の婚宴が、文先生から数えて3代目において、初めて実現するときということになります。

「愛するお父様、天地の愛の理想を中心とした大道の道が……、光明なるあなたの愛と共に宇宙を光で覆って残るべき本然の心情世界に、人類始祖の失敗が、このように歴史的な恨の、恨の、恨の峠を残しました。数千数万の人々の犠牲とともに全宇宙の嘆息圏の峠を、垣根を積み上げてきたものを取り崩すため、天が復帰のみ手をつけ始めた歴史的な事実を私たちは知っております。そのようなご苦労をかけたこの創造物が、お父様の前に犯した親不孝、不忠がどれほど大きかったかを、よく存じている統一教会の群れであり、真の父母でございます。今や天と地の秘密がすべて暴かれ、神様の事情を知り、神様の心情を知り、神様の願いの成就に向けた一念の基準が今日、私ども家庭を中心として理想的な実体、結実として植えられ、収穫しうる万苦の解放の家庭設定を願われるお父様の心情があることを知っております。この地上に、真のご父母様がそのような心情を知り、これまでキリスト教を中心とした統一的な方向を据えるため、四十余年の受難の道をたどりました。  今や第四次アダム圏以降に、キリスト教が願った真の父母の再臨のその時を中心として、新しい家庭を設定するための神様の愛を中心に、神様の生命圏を連結し得る、神様の血統的な起源を再び連結できる天宙史的な大革命的期間でございます。キリスト教、新教・旧教が一つとなり水平的な基準において、神様を心情的垂直に侍りうるご父母様に侍られなかったことで、反対の経路により、お父様が、これまで苦労されてきました。そのすべてを、もう一度、第一次アダム圏、第二次アダム圏の失敗したそのような道を家庭的な四十年荒野路程をたどって再会し、祝福の世界化のために霊界、肉界をすべて解放できるようになりました。
 韓国の地において、最後の終着基準、南北統一と共に連結させ得る最後の勝利的な覇権を立てるべき戦争を前に控えています。この場において真の父母は、海洋世界の還元と陸地世界の還元とともに海洋と陸地を連結させうる、最終的な還元をすべて宣布するため、済州島を中心として地帰島の上から漢羅山を眺めながら、白頭山を越えてヒマラヤ山頂、エベレスト山を越えて平原の世界に連結し、再び川を越え、海の世界に本然の世界を還元させる責任を中心として、お母様と共に韓国を訪問いたしました。これまで因縁となって祈祷して、宣布したすべてがお父様、済州島に代わったこの場において、お父様の前に宣布して、全宇宙の前に宣布しますので、この日を記憶してくださいませ。今や6月の最後の日となりますので、6月まで私が計画していたすべてを完結できませんでしたが、条件的な基準を、80パーセント以上の基準を立てることによって、サタンといかなる関係もないあなたの願いを成就させる一念を抱いております。万事を勝利の決定的な覇権の場に移すことのできる権限を知ることにより、真のご父母様の相対的な基準でこのみ業を支えて成就、成就、成就、解放圏の世界に転換されることをこの時間、全天宙の全体還元式に代わって宣布いたします。全天宙とともに神様の愛の圏内で、全霊界とともに地上の祝福家庭が一心一体となり、地上・天上天国に定着できる還元の祝福をこの天地に真の父母が、天地父母が合わさって全宇宙の前に宣布いたします。このみ業を成就させることにより、統一家の行く前途には、すべて万事が都合よくはこぶ勝利の覇権が続くようお願い申し上げます。きょう、6月29日、朝8時40分を中心として、このみ業を宣布しますので、天上世界に一つの標的として立てられ、この基準を中心として天地のすべての行く道を分かつようにしてくださることを切にお願いしながら、全天宙還元式に代わったことを宣布しますので、真のご父母様の御名と共に天地父母、全宇宙がここに抱擁され、ここに消化できるよう祝福されることを願いながら、真の父母の御名により天宙還元式を宣布いたします! アーメン! アーメン! アーメン!」
(主要儀式と宣布式Ⅳ P395~398 天宙還元宣布 2000年6月29日 漢南洞国際研修院)

「皆さんを信じます。皆さんが海の主人であると同時に川の主人、平地の主人、山の主人になるべき本然の神様の前にすべて失ってしまったものを真の父母によって還元されたという信念を抱くのです。そうして、一方通行により処理できる自信を抱いて、今後のすべてのことに臨むことを願います。神様が願われるみ旨が早く促進されることを知っているなら、そのように援助することを願いますか? 8時40分を中心として発表したのです。覚えておきなさい。今や本来の世界に帰っていくのです。これから家庭が中心であり、氏族が中心であり、民族を中心として国家基準を越えることで、サタン世界の国家基準が地下に下っていける時が来たのです。ですから、南北統一は家庭的な事実として、私たちが宣布したように、その責任遂行に主体的な行使をするために、南北の前に影響を及ぼすべき私たちの行動が残っています。完全なるプラスは完全なるマイナスを再創造するのです。ですから、深刻なのです。」 (2000年6月29日、韓国・漢南国際研修院)

上の祈祷文の中(赤文字にした部分)に
「今や第四次アダム圏以降に、キリスト教が願った真の父母の再臨のその時を中心として、新しい家庭を設定するための神様の愛を中心に、神様の生命圏を連結し得る、神様の血統的な起源を再び連結できる天宙史的な大革命的期間でございます。」
 とありますが、これをどう理解するかで、立場に差異が生じるでしょう。
 その中の一つにすぎないかもしれませんが、次のような区切り方をしてみると、これまでの私たちの理解とは違う視界が開けるのを感じる人もいるのではないのではないでしょうか。

「第四次アダム圏以降に」
「キリスト教が願った真の父母」
「真の父母の再臨」
「再臨のその時を中心として」
「新しい家庭を設定する」
「神様の血統的な起源を再び連結できる」
「天宙史的な大革命的期間」


 かつての既成キリスト教会と統一教会の関係と同様に、現在のみ旨は、すでに私たちから離れたところにおいて進められているのかもしれません。ですが、そのみ旨の成就を切に願い、祈っていきたいと思います。(完)


終わりに

 2013年3月に初めてブログ村に記事を投稿してから、早いもので7年余りが過ぎました。きっかけは「成約原理」というものを聞いたこと、それによりいろいろな人との出会いがあったことでした。
 2015年3月からスタートさせた本シリーズ「『原理本体論』について考える」は、本貫氏が著した『本体論に迫る』をもとにして、ご本人の許可・並びにご指導を頂いて書いたものです。ほぼそのまま引用させていただいた部分も少なくありません。本貫氏に感謝し、敬意を表したいと思います。(誤解のないように申し添えておきますが、本貫氏も私も「成約原理」と関係するいかなる団体(現在存在するのかどうかわかりませんが)にも属してはいません。)当初、2年間ほどで終わわせるつもりでいましたが、結果は5年間にわたる投稿となりました。全体の半分~3分の2位までは、御言の分析にある程度自負をもっていましたが、摂理史観に入ってからは、その分析が難しく、また、すでに述べたことを再度確認しなければ次の内容が理解できないような場面が多く、それをカバーするような記事づくりの煩雑さにはどうしても耐えられませんでした。そのため、説明の節々に結論的なことを置く形となってしまいましたし、御言も各記事の最後に提示するだけという形になる場合が多くなってしまいました。全体を最初からしっかりと読んだ人でなければ理解するのは難しいだろう、でもそんな人がいるだろうか、と思いながらの執筆・投稿でした。
 以前、成約原理を知る古い友人に次のように言われたことがあります。
「成約原理の内容を自分で理解したつもりでいるかもしれないけど、わからせたのは神であって、自分の力でわかったわけではないから。」
 この言葉に、私は御言に対して必要な、謙虚さの本質があるように思います。このことを心すみにとめて、記事を書いてきたつもりです。反映されたかどうかはわかりませんが。
 御言の理解や解釈には絶対正しいというのはあり得ないと思っています。御言には絶対性が内包されていますが、それを言葉にするには限界があります。また、表現された内容に対する私たちの理解力にも限界がありますし、人による差もあります。今の私たちと1000年後の人々の知性や感性が同じというわけではありませんから、語られた内容にも今の時代という制約がかかっていると言えるでしょう。ですから、現在のところ正しいが、今後はさらに違う面やより深い内容が見いだされるかもしれないという可能性を否定しないことが大事だと思います。
 記事の投稿は、今回をもって完全に終了します。家庭連合ブログ村の各ブロガーの方々と同様、それなりの使命感があって出発したのですが、すでに2年ほど前からその使命は終わっている感じがしておりました。このシリーズが完結するまでは、と引き延ばしてきましたが、正直いって、記事に向かう気持ちには毎回重いものがありました。逆に、今は、やりきった感が大きく、内容に不十分なところはありますが悔いはありません。記事はこのまま残しますが、しばらくはブログ村を振り返ることはないと思います。したがいまして、コメントやメッセージには返信できないと思いますので、コメント欄は閉じさせていただきます。ご了承お願いします。
 私を御言に向かわせ、ブログに取り組ませた神様がいるのなら、その神様は、必要な人を探し、その人を用いて、よりよい内容を、よりよい方法で、必要な人々に届けるだろうと確信しています。
 これまで、記事を読んでくださった方々、コメント・メッセージを送ってくださった方々、心から感謝いたします。
 そして、本貫氏に改めて感謝申し上げます。また、本貫氏とともに、このブログを指導し、支持してくださった方々に感謝申し上げます。
 また、「成約原理」を解かれた方、および、成約原理やその運動に関わった方々にも感謝を申し上げたいと思います。

 ありがとうございました。

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