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心の歩み、さまざま

米国マサチューセッツ州で、サイコ(心理)セラピーをしています。
そこら辺に転がっている、日常の色々。
心理学の視点、文化の視点から斬ってみると、また別の物が見えてくるかもしれません。

前回書かせていただいた

いつも何かイベントがあると

それまでの数か月を心配し、

眠ることが出来なかった

スーザンさん

 

環境が変わっても、

似たような心配の形が

しばらく消えませんでした。

 

そんなスーザンさんの

表からは見えない、

根本的な理由を

探り見つけていくお話しを

書かせていただいたのが

前回のこと

 

それ以来、

スーザンさんは随分

変わられました。

 

スーザンさんが、

ご自分の過去のお話をされたのは、

セラピーに来始めてから、

実に数年後です。

 

しばらく口を堅くして

話されなかった事とは、

スーザンさんのお母さまに対する

お気持ちに関してでした。

 

過去の話に触れたことは

以前も何度もありました。

 

けれど、普段は、

「母は良い人だった。」と

言うのみ。

 

けれど、それから時々、

お母さまのお話をしかけ、

言い切らずに終わることも

度々ありました。

 

「母はもう死んでしまったし。」

「過去の事だし。」と。

 

 

そして、今日から2か月前の

ある日の事。

 

 

「母の悪口は言いたくない。」

そう言いながらも、

スーザンさんは何かを

言いたそうでした。

 

まるで、体の中で

何かがうごめいて、膨らんで、

今にも飛び出してきそうな

雰囲気。

 

スーザンさん。

何かお話ししたいことが

あるのではないですか?

 

という私に対して、彼女は

 

「母のせいじゃない。

母も苦労した人だったから。」

とおっしゃいました。

 

スーザンさん。

何かお話ししたいことが

あるみたいですね。

 

お母さまのお気持ちについて

お話しすることは、

大切です。

これは、

お母さまの「悪口」を言うこと

ではなく、

ご自分が過去に持たれた

お気持ちに向き合って

ご自分でそれを受け止める為に

必要な大事なステップ

なのではないでしょうか?

 

私がそう言った途端、

 

彼女は、何か納得したような

表情をして、こんな風に

お話しされはじめました。

 

「私の母は、いつも

『自分』が中心でした。」

 

「私はもう少しのところで

レイプをされそうになったこと

があって、警察が介入したことが

あるんです。」

 

「でも、その時の母の様子は、

『娘が危ないところだった』

という話し方ではなく、

『レイプされそうだった母親の

私は、大変な思いをした。』」

と言ったように、常に自分が

中心でした。」

 

レイプしようと襲い掛かってくる

相手に「本当に怖い思いをした」

という心の処理をすることも

出来ずに、ストレス一杯の母親の

心を収めることに一生懸命だった

というスーザンさん。

 

「ずっと鬱だった母に、

私が子供の頃すがるなんて

考えたこともありませんでした。」

 

「心細くても、『助けて』なんて

 母に言ったら、「私が大変なのに」

とか、「どうして私の足手まといに

なるの」とか、言われました。」

 

「セラピーに来てから、先生に

 『子供がすがるのは当たり前』と

言われたから、最近はそうなのかと

思えるようになりましたけれど、

あの頃は、自分が悪い子でだから、

母がイライラしているのだと

思っていました。」

 

ここまで言い切られたスーザンさん。

 

長年、口を閉ざした人が、

セラピーでいきなり古傷の感情を

出した場合、後からしばらく

痛みを思い出してつらいことも

あるようです。

 

けれど、スーザンさんの場合、

伺ってみたところ、

 

「気分良くなった。」

「何かいつも、心を下の方へ

重く引っ張っていたものが

あったのだけれど、やっとそれを

外すことができた感じ。」

 

とおっしゃっていました。

 

それから、数週間後、

スーザンさんは、次々と

新しいことに

踏み出していかれました。

 

鬱から立ち上がった者として、

ある会場でスピーチをする。

それのコンテストに出す文章を

書き始めたり。

 

精神疾患の人の為の、

仕事のトレーニングをする場で

学んでいたスーザンさん。

 

今度はトレーニングする側として

ボランティアを始め、

さらに「上の段階」へ行くために、

ある審査へ申し込みをされたり。

 

「先生、この文章見てください。

 うまく書けないから、

何回も書き直しちゃった。」

 

「昨日、審査に落ちた時の事を

 考えたら、緊張しちゃて。」

 

そう言われながら

見せてくださった文章は、

細かな配慮が配られた、

底力の強い印象を受けました。

 

さらに、今後

「万が一、鬱が戻ってきた場合」

を自分で想定され、

コンテストに行かれる前に

事前に精神科医と予約を取り、

薬を手に入れたり。

 

以前は色々考えても、

体が動かない、という様子でしたが、

 

今は随分と行動力をつけられた

印象です。

 

「なんか、また心配性が

 戻ってきちゃうかも。

薬飲んだ方が、いいですかね?」

 

そうおっしゃる、けれど、

以前のように、

イベントの当日まで、

事細かに考えだしたら、

すべてが解決するまで

気が収まらない、

という様子は見られません。

 

むしろ、長い間過去から

引きずっていた感情が

ある時点で処理されたためか、

 

今まで持っておられた「恐れ」

のようなものが消え、

新たな挑戦をするだけの力が

備わってきておられる印象です。

 

そこで私は申し上げました。

 

この文章も、行動力も、

今のスーザンさんは

鬱を抱えているようには

見えませんよ。

 

どちらかというと、

精神的「筋肉」を徐々に

つけておられるという印象です。

 

と。

 

するとスーザンさん。

 

あ。

 

という顔をされ、

 

「そっか。」

「ちょっとした緊張を感じると

すぐに鬱だと思っちゃうのかも。」

「でも、確かに。 

 数か月前に本当に鬱々していた時は、

 私、文章なんて

 絶対に書けなかった。」

 

そうおっしゃいました。

 

コンテストに出る前に

緊張するのは、誰でも

自然なのではないでしょうか?

 

と私が申し上げると、

 

「そうか。」と言われてから、

 

「私、最近歩き始めたんです。」

と、スーザンさんはおっしゃったのです。

 

リウマチで腰と足の痛みを

抱えると同時に、

肥満型体系の彼女は、

長い間、体を動かすことを

控えておられました。

 

家にこもると鬱が悪化する

というのはわかっていても、

彼女は、体の痛みを避けるために

家にこもって

悪循環に陥っていた時期が

長かったのも事実です。

 

ところが、コンテストに出場する

という目的が出来て以来、

 

ずっと予約を入れなかった、

フィジカル・セラピーも

週一回受けはじめ、

 

コンテスト会場で、

不自由なしに歩けるようにと、

フィジカル・セラピストを味方につけて

体力をつけておられるとの事。

 

そうですか、体も筋肉を

つけておられるのですね。

 

以前には見られなかった、

やる気が、症状改善にも

結びついているんですね。

 

これは、良い意味での

「雪だるま式、改善」とでも

言いましょうか?

 

軌道に乗ってきたスーザンさん。

 

「前はコンテストに出るなんて、

 不合格の時の落ち込みようを

 想像しただけで怖かった。」

 

とスーザンさん。

 

ところが、

「今は、コンテストの為に

歩いているし、それだけで

既に嬉しい。

だから、不合格でもきっと、

落胆しない気がする。」

 

と前向きの言葉。

 

「それに、落ちたら、審査員に

何が悪かったか、聞けば良いし、

来年その部分を改善して

また受ければよいから。」とも。

 

人と接することもなかなか

難しかったスーザンさん。

 

これが本来の彼女の姿なのか

と思いました。

 

辛かった時期が長かった為、

その渦中にいらした時は、

心に思うことが

沢山あったのでしょう。

 

やりたくてもできない、

という以前に、

やりたいという気持ちが

起こらない、

 

そんな時期を

かなりの長い間過ごされ、

 

今は何かに吹っ切れたように、

活動され始めております。

 

もう一度、伺いました。

 

お母さまのお話を

セラピーでされたあの日、

今思い返して、

どんな感じでしたか?

 

「あれが私の

ターニングポイントだった。」

「やっとココナッツの実を

割ることができた。」

「ココナッツの実って

固くてなかなか

割れないじゃない?」

 

そんなことを言って

笑うスーザンさん。

 

新しい自分には

「まだ慣れない」けれど、

「ちょっと子供に返った気分」

なのだそうです。

 

そうですか。

こんなに穏やかな笑顔を

拝見して、私も嬉しい限りです。

 

コンテスト、ぜひ楽しんで

行っていらしてください。

 

***

 

このブログでは、皆さまの

ご意見を伺いたく思います。

 

ブログの内容に感じた事。

率直に教えてください。

 

また、知りたいこと、

「こんなこと書いて」など、

何でもコメント、

有り難く拝見します。

 

よろしくお願いします。

スーザンさんが悩むのは

イベント前。

 

とりわけ毎年一番悩むのは

クリスマスだそうです。

 

二人の息子に何を買おうか。

どうやってお金を工面しようか。

何を着ようか。

 

車は誰に運転してもらおうか。

車のどの席に座ろうか。

何時に出ようか。

 

そんなことを、

数か月から細かく考えてしまう。

 

今から考えなくても良いのは

わかっているけれど、

その日が終わるまで

落ち着かなくてしょうがない。

 

それに、考え始めると、

止まらなくて眠れない。

 

いつもクリスマス前は

不眠との闘い

 

こんな苦しみを抱えた

スーザンさん。

 

去年はクリスマスの時期に、

これから結婚する息子の家で

息子のフィアンセも一緒に

過ごした。

 

息子のフィアンセにも、

何か用意しなきゃいけない。

 

苦痛だ。

 

それ一つを考えるだけでも、

落ち着かない。

 

それに今年は、更に

息子のフィアンセの家族との

パーティーもあるから、

 

いつどの時間に、どこでプレゼントを

渡すべきなのだろう?

 

私が用意したプレゼントを

皆で楽しく開ける時間は

あるのだろうか?

 

息子に相談したい。

 

でも、忙しい息子は

電話に出てくれないし、

 

息子のフィアンセは

まともに相談に乗ってくれない。

 

なかなか決まらない。

 

つらい。

 

又、眠れない。

 

こんな風に度々

気を揉んでおられるスーザンさん。

 

毎年、クリスマスが終わると...

 

息子からのプレセントが

ダンキン・ドーナツのお店で売っている

コーヒーカップだった。

 

こんなの、考えないでも買える。

 

息子には、何も言わないで

帰ってきたけれど。

 

息子が私のことを

ちゃんと考えてくれていたら、

こんなプレゼントには、

ならない気がする。


せっかく大量のプレゼントを

用意したのに、

一生懸命考えた時分が

馬鹿だったような気がしてきた。

 

「台無し。」

 

そして今年は、さらに...

 

息子のフィアンセから

なんと、

「プレゼントか少し多すぎでは?」

なんて、言われてしまった!

 

あの娘、大っ嫌い!

 

 

このような

スーザンさんのお気持ち。

 

ガラスのコップに99%お水が

入っていても、

「これだけ入っている」と

喜ぶというよりは、

「入っていない部分がある」

と思えてしまうのだとか。

 

 

結論から言えば、

スーザンさんは長年、

鬱を抱えておられます。

 

 

精神科の看護婦によると、

「もうこれ以上薬を出せないくらい

種類と量が多い」とのこと。

 

その看護婦の見解は

「クリスマスが終われば

落ち着くだろうけれどね。」

とおっしゃいます。

 

けれど、スーザンさんの

毎年芽生えるクリスマスへの

悩みは、

言い換えれば

「枝葉」に過ぎず、

その時が過ぎても、「根」が

解決しない以上、

同じような「枝葉」が再び

芽生えてしまう、と

考えれば良いでしょうか?

 

クリスマスが終わって、

お正月明けに

息子がフィアンセと結婚する、

その日にちが6月とわかってから

というもの。

 

スーザンさんは今度は、

その数か月間の間を、

結婚式の向けて、

沢山の「準備」を

せざるを得なくなってしまいました。

 

私は花婿の母親。

ドレスを買わなきゃ。

靴を借りなきゃ。

 

息子の蝶ネクタイと

同じ色のドレスがいい。

 

どのテーブルに、座るか。

私は孫のとなりに座りたい。

 

正直、お喋りする相手が

孫しか居ない。

 

でも、それをフィアンセに

伝えたら、なんて言われて

しまうだろう。

 

会場では、息子と

二人きりで、最後に話をする

時間が欲しい。

 

どうしても欲しい。

 

その時間が、もしもないとしたら

そう思うだけで、眠れない。

 

「1年に1回のクリスマス」

の心の準備よりも

さらに大きな

「息子の結婚式」という

プレッシャーを抱えた

スーザンさん。

 

まず反応したのは、

精神科の看護婦でした。

 

「結婚式が終わればなんとか

なるとは思うけれど、

セラピーで何とかしてよ。」

 

ご心配なく。

 

セラピーではお薬のような

即効性は期待されないものの、

 

新しい発見を積み重ねることで、

その後のご自身が大きな力と自信に、

結びつくようになる、

 

そんなものと捉えれば

良いでしょうか。

 

「大丈夫ですよ。

スーザンさんは、毎回ちゃんと

予約にいらしていて、

いつも問題に正面から

向き合っておられます。」

 

セラピーに必要なのは、それだけ

です。

 

スーザンさんは、どんな時でも

セラピーに必要姿勢は

崩しておられない、それが

スーザンさんの強さです。

 

その姿勢と持続性さえあれば、

ストレス対処法も、

身につけられ

徐々に「全体を見る」ことが

できるようになられます。

 

 

あたかも「環境」さえ変われば、

問題が解決するかのように見える

スーザンさんの問題。

 

しかし、あちらこちらで

この似たような「枝葉」が

繰り返して見られる、

スーザンさんの問題は、

 

どうすれば解決できるのか、

一緒に探ってみました。

 

セッションの中で、

スーザンさんに伺ってみます。

 

色々気になることが

山とあるとして、

スーザンさんが一番恐れているものが

あるとしたら何ですか?

 

「結婚式が大失敗になること。」

 

どんな風に?

 

「わかんない。」

 

例えば、どんなことでしょう?

 

「私のドレスが相手の母親と

そっくりだったり。」

 

なるほど。

 

そういうことが実際に遭ったとして、

スーザンさんは、どんな風に

感じますか?

 

「...嫌だ。

 みんなに笑われそう。」

 

その気持ちについて、しばらく

掘り下げてみます。

 

結局のところ、恥ずかしい

というのが一番の問題では

ない、との事。

 

「まぁ、笑う人が居ても、

 大失敗にはならないかも。」

 

結局、ドレスに関する悩みは、

相手のお嬢さんのご家族と

事前に会って話し合うことで

不安を解消することに

決められました。

 

では改めてもう一度。

 

他にもスーザンさんが

最も恐れていることがあれば

教えてください。

 

「息子とダンスをうまく踊れるか

心配。」

 

そうですか。

 

ダンスはお好きですか?

 

「ダンスは昔、得意だった。」

 

では、何が心配ですか?

 

「わからない。」

 

ちょっと笑顔が出てきました。

 

自分でも何を心配しているのか

よくわからないけれど、

とにかく落ち着かないと

言われます。

 

 

こうして一つ一つ、

心配の種を

たどっていきます。

 

次第に、スーザンさんは、

「結婚式の『これ』が原因だから

 心配なアタシ」と

信じ込んでしまっていたけれど、

 

実のところは、

いつも、無意識に

押し寄せる「心配の波」に

いつのまにか飲み込まれている、

 

そのパターンがあるらしいことに、

徐々に気づいていかれました。

 

そうか。

心配の大波が来たら、

飲まれてしまうでもなく、

必死で逃げるでもなく、

波の上に乗ればいいんですね。

と。

 

これは、言葉では簡単でも

「体得」するまでは、

「波乗り」の練習が必要です。

 

まずは気づきから。

「心配の波」があることを

自覚していただく練習。

 

すると、

「眠れないのは、息子が連絡を

 くれないから。」と言う意識から

「あ、あの波がまた来たのね」

という意識へ移行する、

と言った感じでしょうか。

 

そして、深呼吸や

ウォーキングなどをして、

興奮状態を、抑えるといった

自律神経からのアプローチも

同時進行で訓練していただきました。

 

そして、

スーザンさには他にも、

「一番最悪なこと」を

まず最初に心配してしまう

という習慣もあり。

 

それを、

そのままずっと放っておくのではなく、

自分でコントロールしたいという

意識を高める、

などなど、から徐々に

対処に取り組んでいただきました。

 

やがて、スーザンさんは

ご自分の心配性を

「この癖は自分の助けにならない」

とご自分で言われるようになり、

 

でも時にはそれをも忘れ、

どっぷり心配に浸る。

 

そこで、

人に指摘されて、ふと我に返る、

そんなことを繰り返しておられました。

 

こんな風に、ひとつひとつ

「波乗り」までの段階を

マスターしていかれた、スーザンさん。

 

ずいぶん、混ん詰めて悩むことが

少なくなってきたようです。

 

 

 

ところが、ある日の事。

「最近は眠れるように

なってきたんだけれど。」

とスーザンさん。

 

いまだに結婚式を

考えると、なんだか心が重い。

と、改めて言われました。

 

再び伺ってみます。

 

一番、懸念されることは、

何ですか?

 

スーザンさん

は黙り込みました。

 

「...。」

 

何を恐れているのでしょう?

 

「息子が取られてしまう。」

 

そうして、スーザンさんは

大泣きされ始めました。

 

 

見ないようにしていた、

心の奥に押し込んでいた、

本当の気持ち。

 

それは、可愛い息子が

新しい奥さんとの生活を

始めた途端、自分が

「のけもの」になって

しまうのではないか、

という気持ちなのだそうです。

 

クリスマスに気合を入れてきたのも、

息子たちの心を、

ずっと母親の自分に

引き留めておきたいから

だったのかもしれない。

 

スーザンさんはそんな風に

自分の行動の理由を

分析されました。

 

離れて行ってしまうのが、

寂しくてたまらないから。

 

寂しいから。

 

スーザンさんが繰り返す

「枝葉」の「根」に存在するのは

このような気持ちだったのだと、

セッションを繰り返すうちに、

分かっていかれた様子でした。

 

そのスーザンさんの

最も恐れている

「のけものにされる」のではないか

という懸念そのものも、

実のところ

彼女の生い立ちにあったようです。

 

兄弟がいたにもかかわらず、

鬱を抱えたお母親の

助けをしていたのは

いつもスーザンさんだったとか。

 

楽しそうに、家の外で遊ぶ

兄と弟。

 

人との接し方も、

あまり得意ではなく、

 

太った体系のせいか

よくクラスメートから

からかわれ、

 

「自分以外」の友人が

グループで遊びに行く光景を、

遠くから眺めることがあった。

 

そんな記憶を語ってくださいました。

 

その頃、どんな気持ちでしたか?

 

「寂しかった。」

「なさけなかった。」

「自分の事なんか、誰も

 気にしてくれないと思ったら、

 悲しかった。」

 

スーザンさんは

そう言われながら、

沢山の涙を流されました。

 

母親の心にゆとりがなくて、

家でも、そして外でも

疎外された気分でいた

スーザンさん。

 

暴力的な夫とは別れたものの、

やっと自分の子供を得たことで、

あの寂しさを

二度と味合わなくても良いと

安心して生きてきた、二十数年。

 

「この子たちは、

友人や恋人と違って、

どんなことがあっても

私から離れない、

そう思っていた。」

 

スーザンさんは、

こんな風に話すことで、

クリスマス前の緊張感や

結婚式前の思い気持ちが、

子供の頃の、寂しかった記憶と

繋がっていることに

気づいていかれたのでした。

 

こうして、「根」の部分を

続けて癒していくことにより、

徐々に「似たような枝葉」の

パターンが症状として

出ることはなくなり、

 

スーザンさんは今元気に

活躍しておられます。

 

スーザンさんがさらに

鬱から脱却されていく様子を、

次回、書かせていただきます。

 

 

***
関連ブログ

 

鬱から良くなっていく自分。スーザンさんの場合。

マーガレットさんは

医者に対して不信を抱く傾向に

あります。

 

「彼らは本当は何をしていいのか

わかっていないに違いない。」

「でも、失敗を認めない。」

「良い大学出ていても、

頭でっかちで、患者の気持ちを

何一つ知らない。」

 

ここまで言うマーガレットさん。

かなりストレスを抱えている

印象です。

                                                                                                                   

マーガレットさんには、

持病があります。

 

原因不明の太腿の痛み、

腰の痛み、

そして背中の痛み。

 

正確に言えば、長い間

原因不明でしたが、

検査を繰り返すうちに、

「長い間かけて」徐々に

分かってきたそうです。

 

最初は、痛みも「気のせい」

と思われたり、

いろんな薬を試されたり。

 

やがて、腎臓の問題が判明した、

けれど、足の痛みに

診断名がやっと付いたのは

最近の事だとか。

 

「医者から医者へとたらい回しに

された。」

「その挙句、結果が一時的に

足の痛みを和らげる注射だけ。」

 

そんなマーガレットさんの

医者不信と怒りは、

しばらくセラピーの中で

対処されてきました。

 

マーガレットさんの住む街は、

貧困層の多いところ。

 

実際にお医者さんも忙しすぎて、

ナースもぶっきらぼうな人が

多いというのも、

嘘ではなさそうです。

 

けれど、理由はその他にも。

後で見えてくることですが、

まずは、セラピーの中で徐々に

 

セカンド・オピニオンを得て、

安心する機会を増やし、又、

相性の合わないお医者さんは変える、

というのを目標にし、

それの何が難しいかについて

考えていきました。

 

とりあえずは、徐々に

納得のいくお医者さんだけに

かかるようになった

マーガレットさん。

 

それから一年以上たった今。

 

マーガレットさんの医者への

独特な気持ちと態度の理由が、

環境以外のものがあったことが

改めて自覚されるのです。

 

まずはマーガレットさんの言い分。

 

「最近又、腰や足が痛いから

歩けないんです。

次の注射まではまだ1ヶ月あるし。

これから、私、この対処療法だけで

どうなっちゃうのかな、

と思って。

 でも、どうせ医者もこれ以上

解決法がないと思うから、

我慢して諦めていますけれど(笑)。」

 

マーガレットさんに伺います。

お医者さんは、腰の痛みを

ご存知ですか?

 

「知っているはずです。」

 

はず、とは?

 

「注射が効くのが2カ月位と

医者自身が言っていました。

3カ月ごとにしか打てない

らしいんですが。」

 

それは足のお話でしたよね?

腰もですか?

 

「腰の話はしていません。」

 

何故ですか?

 

「医者に楯突くのは、

いけないことだから。」

 

楯突く?

 

腰の痛いことをお医者さんに

伝えると、どうなるのでしょう?

 

「きっと医者は、

良い気持ちはしないはずです。」

 

なぜ?

 

「自分の治療に失敗があると

指摘されたくないはずだから。」

 

マーガレットさんご自身は、

本当なら

お医者さんにどうして欲しいのですか?

 

「CTスキャンをもう3年以上も

撮っていないんですよね。

腰が変になっているかもしれないから

撮ってほしいんですけれど、

ずっと撮ってくれないんです。」

 

それを先生にお願いするのが、

お医者さんの気分を損なうと

思っておられる?

 

「そうじゃないですか?

ちゃんとした医者なら、すでに

処置してくれると思うんですよね。」


こういう風に言われる

マーガレットさん。

お医者さんへの期待が

大きいのが垣間見られます。

 

「母は昔ずっと、医者には

楯突いてはいけないと私達に

言い聞かせていました。」

 

お医者さんは特別な存在であると?

 

「だって、私たちは、医学の事を

知らないし、専門家にまかせるしか

ないじゃないですか。」

 

その気持ちが、彼女の医者への

期待を高め、思った通りの治療が

されないと、落胆することが

続いた、ということの様です。

 

話は変わりますが、

マーガレットさんの娘さんはと言えば、

「ドクターと話すのに、何も問題ない。」

と言われます。

 

遠慮するでもなく、症状や要求を

「結構対等な態度っぽく」話をして、

お医者さんの気分を損ねることなく、

思った通りの治療をしてもらって

帰ってくることが多いとか。

 

つまり、医者に対して

遠慮や引け目、恐れを

感じていないという印象。

 

さらに、マーガレットさんが

大人になってから、高齢のお母さまが

たまたまマーガレットさんのお姉さんが

勤めていた入院病棟に

入院されたとか。

 

医者に期待するお母さまと、

思うような結果が出ない現状。

 

そんな状況が続いた頃、

医者に不信感を抱かれた

マーガレットさんのお母さまは、

 

辛辣な言葉で、

お医者さんを罵倒されたのだそうです。

 

それを見て恐怖におののいた

マーガレットさん。

 

「姉が病棟内で

 相当恥かいたと言っていました。」

 

同時に恥かいた気になったという

彼女。

 

「母のようには絶対に

 なりたくないんです。」

と。

 

なるほど。

 

実際のところ、

このマーガレットさんは、

相手がお医者さん以外でも、

権威のある人に対して

1)ひれ伏す 

又は

2)内に秘めた反発感を抱く

 

という傾向が、

今までのセラピーでも

何度か見られていますね。

 

従って、今までも、

セカンド・オピニオンを

聞くために別の医者にかかることは

担当医に「失礼」と思ったり、

 

医者を変える時は、話し合いで

決めるのではなく、

「喧嘩別れ」状態で、

二度と戻らない、という形を取ったり。

 

ここで

人々の会話をタイプ別に

してみます。

 

1:受け身型 Passive

2:受け身恨み型 Passive-aggressive

3:交渉型   Assertive

4:攻撃型   Aggressive

 

マーガレットさんの会話形式は、

この中の、受け身型

もしくは、受け身恨み型

と言いましょうか。

 

その理由は、お母さまのように

攻撃型になりたくないから。

と言われますが、

 

それ以前に、マーガレットさんは

どんな場合においても

逆襲が怖くて、発言を避け、

ただただ黙って悶々とするパターンを

続けてきて来られたようです。

 

この理想的なAssertive(交渉型)な

会話は別名Diplomatic(外交的)な

話し方とも言われるのですが、

シンプルなようで、なかなか難しい

のです。

 

というのも、

相手の態度を懸念する場合は

話し手の心の底に、少なからず

相手の反応に対する恐れを秘めているので、

最初に相手に対する恐れを払拭する

作業から始めなくてはいけません。

 

幼い頃から

押しの強いお姉さんたちに

怒鳴られ、言い任されて育った

マーガレットさん。

 

理想としては、今回セラピーで
マーガレットさんが私に最初に

おっしゃった言葉、

 

「最近又、腰や足が痛いから

歩けないんです。

次の注射まではまだ1ヶ月あるし。

これから、私、この対処療法だけで

どうなっちゃうのかな、

と思って。」

 

をそのままお医者さんに

お伝えすること。

 

いきなりは難しいので、

それができない理由を探り、

一つ一つ心の中の障害物を

取り除いていくことに

しました。

 

そうしたら、

マーガレットさん。

ふと、

「いえ、言ってみます。

 先生自身も、

『質問があったら言って』とか

『困ったことがあったら言って』って

言う人だったということを 

思い出しました。」

 

「私が勝手に、医者が怒ると

決めつけていたんだと

思います。」

 

と言われました。

 

そうですか。

では、マーガレットさん、

どんな風にお医者さんに

お話しされますか?

 

「まずは、腰が痛いことを

伝えて、それから、

『何か先生が見落としている点は

ないですか?』って

聞いてみます。」

 

なるほど。

なかなか、勇気があっていいですね。

 

その後、「You」ではなく「I」を

主語にしたセンテンスの利点や

などを使って、

相手が受け取りやすい話し方

などについても

お話をしました。

 

 

お医者さんは、

頼るものではなく、

利用するもの。

 

利用と言うと、聞こえが悪い

かもしれませんが、

 

自分の病気の経緯や

状態や痛みは、

自分にしか分からないのだから、

それを相手に伝える。

 

それぞれに役割があって、

それぞれに責任がある。

 

交渉術も、責任感の自覚から

始まるのかもしれません。

 

その患者としての責任感を

徐々に自覚していくというのも、

ご本人の心の成長と伴ったもの

なのかもしれません。

 

そんなお話をしていたものの、

マーガレットさんにはまだ

心の中に障害物が

ありました。

 

そのお話は次回。

 

***

 

関連記事

 

医者にバカなことは聞けない。マーガレットさんの場合。
http://ameblo.jp/mnitta/entry-12146094320.html

 

以前から書かせていただいている
ポールさん。

 

睡眠時間は、
「夜中何回も起きてしまう」ので、
何時間寝ているのか、
なんとも言えない。

 

けれど、
「一度2時間続けて寝たこともある」
という程。

 

しょっちゅう起きては、家の中の点検を
されるそうです。

 

なぜか?

「不安だから。」とポールさん。

 

「自分が状況をコントロール
 していないと、不安で仕方ない。」

 

眠ろうとすると、脳みそが
「危険だから眠るな」と
メッセージを出す、
そんな感じなのだそうです。

 

幼い頃、尋常ではない暴力を
父親から受け続けたポールさんの脳は、
「俺の居るのは危ないところ」と
認知し続けながら育ったも同じ。

 

別の言い方をすれば、
幼い子供が
本物の戦場の最前線で、
おびえながら戦い、
死を毎日覚悟し、
血を流し続けながら育った。

 

それ以外の平和な経験がない。

と言っても過言ではない、
すさまじい暴力の毎日だった様子です。

 

父親が亡くなって数十年後の今でも、
脳は同じように働いているようです。


そんなポールさんは、
今日のセッションで、
自分を責めておられました。

 

「もっと僕が良い子だったら、
 父は僕をあんなに
 俺を殴らなかったかもしれない。」

 

「妹は昔の俺の姿を思い出して
 今でも泣く。
 俺のせいだ。
 俺がもっと強い人間で、
 殴られても泣かなかったら、
 妹も悲しい思いをしなかったのに。」

 

本日は、自責のオンパレードです。

 

そして、こんな言葉もありました。

「俺は若い頃、ドラッグと酒に
 溺れていた。ダメな人間だ。」

 

ここで、ポールさんに伺います。

お酒やドラッグを使っていた時、
どんな気分でしたか?

 

「全てを忘れることができた。」

 

でもそれはきっと、

長続きしなかったですね。

 

「まさに。一時的にしか効かなかった
 から、何度も何度も飲んで
 薬をやって、抜けられなくなった。」

 

それって、ポールさん、お酒や
ドラッグをやっていた当時は、

ひょっとすると、
実は「心の痛みを和らげる」ために、
自分自身にお酒や薬物を
「処方していた」ということでは
ありませんか?

 

「ふん?」

 

痛くて我慢できなくて、
自分に別のものを処方していた。

 

でも、専門家ではないから、
間違った薬を使っていた、
そういうことでは?

 

しばらく考えておられるポールさん。

「考えたこと、なかった。
 そうかもしれない。」

 

そんなポールさん、
過去の話を沢山話されて、
涙を流され、
感情の放電をしながら、
こうおっしゃいます。

 

「もう、考えるの嫌だ。」

 

ずいぶん、古傷を掘り下げて
頑張っておられますから。
ポールさん、少し休憩が
必要では?

 

「休めるものなら休みたい。
 でも、過去の記憶が
 頭から離れることはない。」

 

そしてこんな冗談も言われます。


「先生、酒とドラッグちょうだい。
 そして、この後、女ひっかけて
 しばらく快楽に浸るから。」

 

薬物中毒、アルコール中毒、
抜け出して久しいポールさん。

そしてセックス中毒から、
抜け出したのはほんの最近の
ことです。

 

またまた冗談を。

 

「勿論しませんよ。 
 もとに戻りたくないから。」

 

でも、同時にポールさん。
冗談が冗談ではないですね。

 

その冗談は、セッションで毎回
使っておられる。

それ以外の方法が思いつかないくらい
習慣化されていて、
頭から離れない。

 

それは、中毒を経験すれば、
頭の回路が変わるのも難しいので
無理はありませんね。

 

同時に、何かにすがりたい
という気持ちが、たっぷり
伝わってくる気がします。

 

さらに伺います。
今、精神科医から
何か薬は処方されていますか?

「何も飲んでいません。」

 

睡眠薬は?

「何も。飲みたくないんです。」

 

眠りたいですか?

「眠りたいけれど、処方薬は嫌だ。」

 

どうしてですか?

「自分が自分ではない感じがする。」
「昼間はずーっとゾンビみたいで、
 体の中のどこかが痙攣しているような。」
「抗鬱剤を使ったけれど、
 副作用が強かったり、
 怒りが逆に収まらなくて、
 合わなかった。」

 

夜は?

「同じです。」

 

ポールさんに、漢方薬や
ハーブを飲んだことがあるかを
伺ってみました。

 

「飲んだことがない。
 カリフォルニアにいる友人は
 漢方薬や太極拳をやって、
 幸せそうで、羨ましい。」

 

リラックスしたいですか?

「出来るものなら、してみたい。」

 

なるほど。
では伺います。

 

先ほどおっしゃった、
「状況をコントロールする」意識と
リラックスする意識は、反対ですよね。
夜はどちらの意識で
ありたいですか?

 

「コントロールできないのは不安だ。

 でも、リラックスしたい。」

 

薬で、不安は取れましたか?

 

「夜、睡眠薬を飲むと、
 俺の頭が、
 『起きろ、睡眠薬に潰されるな!』
 って、睡眠薬に負けないように
 戦い出すんだ。」

 

そうなんですか?
それは聞いたことがありませんでした。
そういうこともあるんですね。

 

一瞬、漢方薬やハーブを

おすすめすることも考えた私ですが、

やめました。

 

何故なら、ポールさんの場合は、
「自分以外の力」で
自分の意志が変わることが
嫌なのでしょう?

 

「たぶん。」

 

では、今ここで、
深呼吸をしてみてください。

 

大きく息を吸って吐き出す
ポールさん。

 

深呼吸の効果は、どこかで
聞いたことはありますか?

 

「以前の俺のセラピストが、
俺がセッションで怒りをぶちまける度に
深呼吸を3回するように
言っていた。」

 

効果はありましたか?

「スッキリした。」

 

3回で?

「自分を取り戻すことができる。」
「でも、ずいぶん前に言われたことで、
 最近は、意識して息を吸う必要性を
 忘れている。」

 

では、今晩から、
始めてください。

 

そういう私に

ニッコリするポールさん。
「ひょっとして寝る前に?」

 

ですね。

 

3回と言わず、
落ち着く感覚が出るまで
出来ると理想です。

 

でも、それが難しかったり、
いつの間にか深呼吸を忘れて
違うことを考えたりしたら、

次のセッションで、
呼吸の何が難しいかについて
教えてください。

 

ところで、
スマートフォンはお持ちはですか?

「うん、これ。」

 

深呼吸のアプリもあるので
そういったものも一緒に探しても
いいですね。。

 

「深呼吸か。これはいい。」

 

ですね。
自分の体を、自分の力で
コントロールする、
その感覚でもって、
睡眠の質を上げることが出来るように
これから色々考えてみましょう。

 

「ありがとう、先生。」

 

何がうまく行くかは、
やってみてからわかるので、
これから何か合う方法が

うまく見つかると
いいですね。

 

そんな風に今日のセッションは
終わりました。

 

ところで、これをお読みの皆さん。
深呼吸と睡眠がどんな関係があるのか
とお思いの方も居るかもしれません。

 

それは自律神経と関係ある
お話です。

 

そんな話も徐々に、ここで
させていだかくことが出来たら

と思います。

 

***

 

このブログでは、皆さまの

ご意見を伺いたく思います。

 

ブログの内容に感じた事。

率直に教えてください。

 

また、知りたいこと、

「こんなこと書いて」など、

何でもコメント、

有り難く拝見します。

 

よろしくお願いします。

突然大事な人を亡くした自分。

我が家が突然無くなった私。

戻れる故郷が消えた私。

 

こういった人たちの、心の痛みが

ブラウン管を通して

沢山伝わってきました。

 

今回の一連の「NHKスペシャル」は

東日本の皆さんの「心」に

焦点を置いたイメージですが、

 

気になるのは、政府が今後

人々の心の傷に、どう対処するかの

回答らしきものを、

全然取り上げていない点です。

 

この5年間仮にその皆さん一人一人に、

心理の専門家と語る場がすでに

提供されていたら。。。

 

一人で悩む人や

前に進もうとしながら出来ない人や

災害の記憶の為に仕事ができない人や

引きこもって衰弱する人の話が

こんなに多くなかったばかりではなく、

 

今回の一連の「NHKスペシャル」の形も、

もっと今後の対策や

国の政策の活動内容に

焦点を置いていたのでは、と

疑問に思う私です。

 

国会が出来ていない部分を

テレビが間接的に補っている。

心の問題はずっと、そんな感じですね。

 

人々の心に、国が出来る事は

沢山あるはず。

 

これは別の国の例ですが、

兵士が戦場から帰還したら、

自動的に心理セラピストとの予約が入ります。

 

費用は政府が持ちます。

 

これは、災害などのトラウマが

人間の脳にどれだけ危険かのデータを

知り尽くしている国の政府が取る策です。

 

 

戦場で逃げ遅れた友人を

助けられなかった、

そんな自分を責め続ける毎日。

 

そんな人が、

自責感を吐き出し、

相手に対する気持ちを吐き出し、

持ちたかった希望について語り、

心を整理し、

物事の「全体」を徐々に見ることが

出来るようになる。

 

医学的にざっと言えば

感情にかかわる扁桃体の異常活動が

感情を「放電」することで徐々に抑えられ、

頭の中の化学物質や血流のバランスを整えられ、

前頭葉等が正常活動することで

物事を徐々に客観視できるなる、

と言えば良いでしょうか。

 

この話は、東日本で家族を失った

沢山の人々にも

通じるお話しのはず。

 

ある東日本の10代の少女は、

父親が逃げ遅れたのは

自分のせいだと思って、

今でも自分を責めてしまうのだそうです。

 

その子が言っていたこと。

 

「忘れちゃいけないんだけれど、

 忘れないと前に進めないし。」

「少しずつ置いて行かなくては

 いけないのかと思う。」

 

一人で考えているのだとか。

 

「解決=忘れる事」

と信じて疑わない彼女が

不憫でならないです。

 

専門家が傍に居れば、

お父さんの事を忘れないでも

充分心を軽くして

将来、活躍しながら生きることが

絶対にできるのに。

 

国はこのような人に対して、

どう対策を取っているのか?

 

心理職の業務の適正化を図る

公認心理師法が

参議院本会議で全会一致で可決したのが

ほんの去年の9月9日。

 

心理士の国家資格の話は

今に始まったのではなく、

20年以上前からしてきているお話しです。

 

心理セラピーやカウンセリングに

いまだに国民健康保険がきかないのは、

こうした政府の後回し的対応が

理由でしょう。

 

経済を活性化する為に、

オリンピックも大事かもしれませんが、

 

人々の元気がなくては、

国も元気になりませんですね。

 

私達には何ができるのかを、

模索していきたいと思う

今日この頃です。