滝澤志野ピアノリサイタル 〜 バレエ音楽の輝きを聴いてきました。今年のベストコンサート候補になるほど素晴らしい公演でした
2023年7月21日(金)19時開演 王子ホール
滝澤志野ピアノリサイタル 〜 バレエ音楽の輝き
●チャイコフスキー『眠れる森の美女』Op.66より
プロローグ リラの精のテーマ
●ショパン
マズルカ第13番イ長調Op.17-4『アザー・ダンス』(ロビンズ振付)より
ワルツ第14番ホ短調 Posth 遺作『コンサート』(ロビンズ振付)より
バラード第1番Op.23『椿姫』(ノイマイヤー振付)より黒のパ・ド・ドゥ
●プロコフィエフ『ロミオとジュリエット』より
序曲
第1幕:朝の情景 〜 少女ジュリエット 〜 仮面 〜 バルコニーのパ・ド・ドゥ(バルコニーの情景 〜 ロミオのヴァリエーション 〜 愛の踊り)
休憩
●マスネ 『マノン』(マクミラン振付)より
寝室のパ・ド・ドゥ、沼地のパ・ド・ドゥ
●即興演奏
●チャイコフスキー『くるみ割り人形』より
1幕 情景(松林の踊り) 2幕 葦笛の踊り、花のワルツ、グラン・パ・ド・ドゥよりアダージオ
【アンコール】
アドルフ・アダン作曲 滝澤志野編曲:『ジゼル』 第2幕パ・ド・ドゥ
4月の発売初日に買ったチケット。公演当日の朝にセブンイレブンで発券したら、座席が自由席だと気づいただとすれば仕事をしている場合ではない。18時少し前にタクシーで王子ホールに着くと15番目くらい。先週の堺の公演に駆けつけた佐渡裕さんからお花が届いていました。
最前列センターブロックやや下手側。志野さんの横顔を斜めから拝見する座席。
志野さんの演奏を聴くのは、2019年6月にウィーン国立歌劇場で観た『MARGUERITE AND ARMAND』での演奏(Franz Liszt ロ短調ソナタのピアノ協奏曲版)以来4年ぶり。
12年間ウィーン国立歌劇場バレエ団専属ピアニストとして活躍されてきて、バレエ愛に溢れる演奏は素晴らしいとしか言えない間に挟むトークでもその溢れるバレエ愛、ダンサーさんたちへのリスペクト、寄り添う気持ちが伝わってきて、なんて素敵なお人柄
まずリラの精を最初に選んだ理由も志野さんらしい。客席のみんなをバレエの世界に誘いたいからとのこと。ショパンの3曲はとてもしっかりとした打鍵で、迫力十分。とりわけバラードが聴きごたえがあった🎹
後半はマノンからスタート。即興演奏は、もう一度聴いてみたいけど、即興だから無理なんだろうかバレエでも古典だけじゃなくてコンテンポラリーが踊られていることからも、ピアニストは過去からある楽譜に基づいて演奏するだけでなく、新しい音楽を奏でたいとのこと。とても素敵な即興演奏でした
チャイコはやっぱり泣ける大大大好きな松林。若いダンサーが初めて主役の座を射止めて、初めて踊るこのパ・ド・ドゥを踊るところを客席から見る(チェレスタの演奏は第2幕だから)…という話をされていたけれど、ほんと…えぇ話やなぁ…志野さんの素敵なお人柄がよく伝わってくるトークだったそれもあって松林はよけい泣けた花のワルツもグラン・パ・ド・ドゥもとても美しくてウルウルきましたそしてアンコールはジゼル
年間何十回も演奏会に通っているけれど、これほどまでに幸せな気持ちになれるリサイタルはかなり稀有。周りのお客さんたちもバレエ愛に溢れる人ばかりで、みんなうっとりと微笑を浮かべながら聴いていたのが印象的。最初から最後まで大満足
公演後にサイン会。初めてサインをいただいたのは、2018年5月ウィーン国立歌劇場来日公演『海賊』の時、オーチャードの入口付近…なので2回目。少しお話させていただき、一緒に写真を撮らせていただきましたが、とっても素敵なお人柄だ
最後にお花をいただきました。