長年お付き合いのある生命保険会社。そのうち大半を担当されたHさんには、なぜかこの方の婚活相談に乗ったり、雑談・愚痴の聞き手になったりと仲良くしてきた。その方は5年程前に結婚・退職され(実際には、営業のしんどさの割に得るものが少ないから)今の担当者Yさんに。引き続き契約をお願いされたり、悩み事相談に乗ったり。何をしてるんだか
その彼女がいつにもまして熱心に猛烈な営業攻勢を仕掛けてきました。先日は子どもたちへの贈与税がかからない限度額いっぱいの保険の提案でしたが、今回はなんと一括前払型5年満期の死亡保険です
子どもたちはみんな成人したので、死亡保険なんて全く不要で最近は保険額を下げてきたところ。私が死んでも家族はまったく困ることなく生活できるし、むしろ死んだ方が遺産が入るので喜ばれるかもしれません遺産があるから死亡保険は不要。と言うか、預けた金額にほんの少しプラスアルファされて返ってくるだけで、ほとんど意味がない。
以下、彼女との会話等をざっくり要約すると…
Yさん「あと1件なのです。Joliさんだけが頼りです。Joliさんしかいません」
私「いくらなの?」
Yさん「◯千万円でお願いします」
私「はぁ…その金額、本気で言ってるの?しかも死亡保険でしょ…そもそも要らないよ」
Yさん「1,000万円でもいいです。助けてください」
私「ほぼ貯蓄型とはいえ、ベタっと5年程寝かせておいてそれだけしか増えへんし、ありえへんよしかも、2年以内に解約したら怒るんやろ?」(2年以内に解約されたら営業職員にペナルティがあることはよく聞いています)
Yさん「1年経てば解約返戻金が元金を上回るので、損しないようにしてあります」
私「いやいや…そこは問題じゃないよ(iPhoneの電卓たたいて)利回りって年0.7%くらいしかないやんそんな利率で5年とか寝かせとくのって全く経済合理性がないし、株を買った方がリスクはあるけど配当もあるから有利だと思うけどね。よくそんな商品を俺んとこに持って来たな死亡保険は私のニーズに合わないってずっと前から言ってるよね」
Yさん(スタバで)「何か飲まれますか?コーヒーでいいですか?」
私「借りは作らないからね。今までもご馳走してもらったことないし。Yさんが立ち上がった瞬間に帰るから」(こういう時に断りにくくなるため借りを作りたくないので、たまにランチしたりスタバで会う時は私が必ずゴチしています)
Yさん「え〜…じゃ、コーヒーはやめときます。500万円でお願いできませんか。出来れば5年がありがたいですけど、2年でもかまいません」
私「500万ベトナム・ドンならいいけど」(3万円弱)
Yさん「円です!」
私「でも、2年後に実際に解約しようとしたら引きとめるでしょそもそもこんな商品を買ってる人いるの?」
Yさん「います!普通預金に置いておくよりは利率がいいので。最低金額が200万円なので、なんとか200万円でも」
私「まぁ、そりゃ、普通預金に寝かせるよりはマシなのは分かるし、寝かしてるのもあるけどね…200万インドネシア・ルピアならいいけど」(2万円弱)
Yさん「円だってば!」
私「でも、死亡保険なんて、とにかく私のニーズを完全に無視してるよね娘の保険に入ってあげたほうがマシ」
Yさん「じゃ、次はお嬢さんのプランを!」
私「いやいや…とにかく今はめちゃくちゃ忙しいので、仕事に戻るね」
というわけで、残酷にも彼女のノルマの締切が来たのでありました
生命保険の営業職員はノルマ、ノルマでホントにホントにたいへんですね。電話代、お客さんに配るカレンダーやお菓子も全部自腹で会社から天引きされます。しかも最近はコロナでなかなか会ってもらえないし。助けてあげたいのはやまやまだけど、全く合理性もニーズもない商品は買えません。ごめんね