名古屋市東区筒井町にある、徳興山・建中寺。
戦後、名古屋市は焼け野原となってしまった街をこの際に大規模に改造しようとし、戦災復興都市計画における区画整理を行うこととし、それによって境内の規模は更縮小してしまいました。
創建時は上の地図のように、東区役所、東海高校、あずま中学校、筒井小学校なども境内地でした。
昔は5万坪あったそうですが、現在は1万坪となっています。
大きな三門。
1652年に建立された、総檜造りの三間一戸二重門、入母屋造の本瓦彗きの門。
二階には、釈迦牟尼仏を中心として十六羅漢の像が祀られています。
二階部分は覆われていて中には入れません。
三門とは、空門一無相門・無願門の三解脱門の意味を持ち、佛教の覚りの境地を表すものです。
三門は名古屋市指定有形文化財に指定されています。
建中寺は、江戸時代を通じて代々の尾張藩主の廟が置かれており、また尾張徳川家代々の菩提寺として尾張藩全ての人々の心のよりどころとなっていました。
境内に入ります。
御手水。
お地蔵様が置かれています。
向こうに見えるのが建中寺の本堂。
龍卷奥 ノ院春日燈籠。
昇竜が彫られている燈籠。
境内の色んな所にお地蔵様がいました。
観世音菩薩。
本堂。
建中寺は1651年に第2代尾張藩主徳川光友が、父で
ある初代藩主徳川義直の菩提を弔う為に、下総国結城の弘経寺住持であった成誉廓吞上人を開山として義直の位牌を祀る本堂などが建立されました。
本尊は阿弥陀如来坐像。
開山廓吞上人が結城弘経寺から招来された、止利仏師作と伝えられる中品中生の印を結ばれた大変貴重
な仏像でその円満な相好は拝する者に対して清らかな信心を起こさせるものです。
鐘楼
入母屋造り本瓦茸き、台形の誇腰つきの建築様式、五百貫(1,923kg) の梵鐘がつるされています。
名古屋市指定文化財となっています!
開山堂
本尊阿弥陀如来を中心として建中寺の開山上人中興上人の木像を安置し、代々の住職の位牌が祀られています。
寄せ棟造り桟瓦暮き総櫻造りで、建中寺の伽藍建築を理解する上で貴重な這構であり、名古屋市指定文化財となっています❗
書院
明王殿
普段前立て本尊が正面に安置してあるが、その奥に秘仏が安置されています。
本尊不動明王は、江戸時代がら尾張徳川像家戦勝祈願の秘仏として伝えられてきた大変青重な物です❗
また南側の部屋には不動堂を再建した当山三十四世感瑞上人の木像が安置されています。
名古屋商業会議所(現商工会議所)本館として建てられ、当初は洋風の議事堂が附属していました。
入母屋造瓦葺で、2階部分を大空間の集会所としており、建中寺に移築されてからは畳敷の大広間となっています。
名古屋市街地に建つ木造建築としては最大級の物であり、国の登録有形文化財となっています❗
経蔵
一重もこし付、宝形造り本瓦彗き。
内部に精密な八画輪藏を安置しています。
内部の八画輪藏內には鉄眼禅師開版の黄裝版大蔵経五千八百巻が納められ、実際に輪藏を回転させることができます。
まるでお城🏯のような蔵です
名古屋市指定文化財となっています!
境内には色々な石碑お墓があります。
侯爵徳川義親題額。
殉國之碑
戦後に尾張藩の歴代藩主の墓所が整理された際に、唯一此方だけが建中寺に残されました。
徳川家霊廟。
お寺の裏側に回ってみましたが、入ることも出来ないですし、屋根部分を撮影するのみとなりました。
1786年から1798年にかけて初代藩主徳川義直の御霊屋 (源敬公御霊屋) として、義直の150年忌に合わせて本堂の北隣に新たに建立されました。
仏堂形式の権現造はこの建物の他には栃木県日光市の輪王寺にある徳川家光の霊廓「大献院廟」だけだそうです!
愛知県指定有形文化財となっています!
御成門。
四脚平唐門。
もとは第5代藩主徳川五郎太の廓の門で、名古屋市都市景観重要建築物指定物件。
入口の所にあった立派な松。
建中寺のすぐ横には幼稚園。
建中寺幼稚園です。
建物がお寺の幼稚園だな~という感じ。
幼稚園の門にもーー
葵の紋章がーー
お寺の道路を挟んで向かい側には、建中寺公園⛲
まあいたって普通の公園⛲です。
町の人々の憩いの場所
元々は建中寺公園⛲も建中寺の敷地でした。
ですから公園⛲には建中寺の総門が建っています❗
建三間薬医門、両脇に築地塀が付いています。
名古屋市指定有形文化財になっています!
筒井町商店街。
昔ながらの商店街って感じで、懐かしさがあります
建中寺、筒井町商店街では、毎年6月の第1土曜・日曜日に、筒井町天王祭が行われます
今年(2024年)は6月1・2日に開催されました
ちょうど1日に筒井町の辺りを車🚗で通ったのですが、賑わっていました
高校生の頃に1度だけ行ったことがあります
筒井町天王祭は、東区山車まつりという、江戸時代より名古屋市東区の筒井町と出来町に伝わる伝統行事です
天王祭は、もともと牛頭天王を祭ることにより、疫病を鎮めようとする天王信仰の祭礼であり、疫病流行のきざしや農作物に被害が出やすい初夏に、これらを払いのけることを祈願する祭りです。
神皇車・湯取車という山車が町内を練り歩きます。
筒井町天王祭の2輌の山車(神皇車・湯取車)と出来町天王祭の3輌の山車(鹿子神車・河水車・王羲之車)が向き合い、それぞれの山車の代表者があいさつを交わした後、からくりの競演や山車の回転などを行います。
山車は二層式でこのようなからくり人形が乗っています。
神皇車・湯取車は名古屋市の有形民俗文化財に指定されています!
夜の天王祭
山車に灯りがともり美しい
筒井町・出来町の山車5輌が徳川園内広場に集まる、徳川園山車揃えという行事も行われています
本展では、建中寺が所蔵する宝物を中核に、所縁の品々を通覧することで、尾張徳川家とともに歩んできた建中寺の歴史を細解いています。
また近年、修復が進められている建中寺の御霊屋についても紹介されています。
2024年7月21日 (日)まで開催されています
🔶徳川園のお話🌳
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