どんなときでも笑顔でいよう | 編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

出版業界33年。
営業(広告、書店、取次)から編集に至るまで、まるっと制覇!
出版業界を知り尽くした現役編集長が、出版のあれやこれをお伝えします。
元宝塚花組トップスター柚香光さんと上カルビをこよなく愛する肉食系編集長

編集長の富田志乃です。

 

いまの私しか知らない人からは、

 

「富田さんって、

学校のカーストのトップに

いた人っぽい」とか

 

「出版社でバリバリ働き

人生を謳歌している」とか

 

いろいろな印象を持たれているようです。

 

でも、

中学の頃は、

ひたすら暗いヤンキーで、

図書館と保健室にしか出没しなかったし、

 

高校の頃も、

孤高の人。

 

家庭の中でも

いろいろありましたから

 

順風満帆で生きてきた

わけではありません。

 

ただ、人は、

 

いまの姿をもって

「この人はこういう人」

 

どうせ、弱い人の気持ちなんか

わからないはずよと

決めつけるのです。

 

努力もせず

いまの人生を甘んじている人に限って

なおさら。

 

努力をしたり

歯を食いしばってきた人の

気持ちは理解できないのです。

 

まぁ、それはそれで

よいのですが・・。

私が

30代はじめの頃。

 

精神状態が

怪しくなった

時期がありました。

 

勤務していた出版社は、

その当時は

激しい男尊女卑

(いまは変わりましたが)

 

担当した出張先の

地方都市でも、

女性であることだけで

拒絶され、


なぜ、この地に

女の営業が来るんだ、

女なんかを担当にするなんて

あんたの会社は

馬鹿にしているのかと、


渡した名刺は空を飛び、

注文書は破かれ、


女に会う時間はないと、

わかりやすく

居留守をつかう、

老舗書店の二代目もいました。


とにかく25年くらい前までは、

出版業界の男尊女卑は

凄ましいものだったのです。


くそっ、今に見てろよ。

絶対に認めさせてやる


と、力が入っていたのは事実。

 

しかも直属の上司はうつ病で、

かつ、狂暴系のうつ病。

 

ところが、

我々部下に見せる顔と

まわりに見せる顔が違っていたので、

 

先輩や部署のトップに

相談をしても、

 

「気のせいだ」

「そんなことを言うものではない」

とことごとく相手にしてくれません。

 

そんなある日私が、

仕事で実績を出し始めると

私の担当する書店に

私に対する

誹謗中傷の電話が入るようになりました。

 

「殺すぞ」と脅迫電話が

直接私に入ったこともありました。

 

誰がやっているのかは

私はわかってはいましたが、

それでも、

ここで負けてなるものかと

歯を食いしばるしかありません。

 

でも嬉しかったのは、

電話が入った書店さんのすべてが

 

「富田さんはよくやってくれています。

こんな電話は、業務妨害です」

と強く拒絶してくれたこと。

 

ただ、書店さんから

そんな電話が入っている、

気を付けた方がいいと

聞かされたことで、

 

しばらく私は

書店さんに行くこと自体が

怖くなってしまいました。

 

書店さんの前に立つと

怖くて足が震え、

涙が出てくるのです。

 

そんな私に

「そこで待ってってお茶に行こう」

「負けるな、勇気をもって店内に入ってこい」

と、慰め、励ましてくれたのも

書店さんでした。

 

結果としては

勤務していた出版社の社長が

事情を知り、

「警察に通報しましょう」と

言った瞬間、

脅しも、誹謗中傷もなくなったのですが・・・。

ちょうどその頃は

仕事だけでなく、

恋愛のあれこれも相まって、

私の心はどんどん固くなっていきました。

 

人前では無理をしていても、

 

家に帰ると

能面のように

一切表情が変わらないのです。


笑えないのです。

 

どうしよう、

わたし、このままだと

本当に壊れちゃう。

 

そんなとき、

ふとテレビをつけると

綾小路きみまろさんが出ていて

おなじみの漫談をされていました。

 

おもわず、私、

「ぷっ」と笑ってしまったんです。

 

笑ったら、

一瞬にして気持ちがラクになりました。

 

固くなって

動かなくなっていた心が

 

動き出したのです。

 

そこからは

とにかく「笑顔」でいようと

心に誓いました。

 

どんなに苦しくても

どんなに辛くても

 

「笑顔」でいようと思ったのです。

 

人は、ふとしたことで

心が止まってしまいます。

 

動かなくなってしまうんです。

 

だからこそ、

笑うことが大切なんだと、

本当に本当に思うのです。

 

可愛いペットの写真に

微笑んでもいい。

 

推しの写真に話しかけてもいい。

 

なんでもいいから

笑うことが大切なのです。

ちなみに

くだんの上司は、

数年後にはもっと状態が悪化し、

社内全体の知るところとなりました。

 

そしてその上司の同期から

「彼は入社当時から少し様子がおかしかった。

本当はわかっていたんだけど、

関わるのが怖くて、こめん」と言われました。

 

心の病は誰にでもおこりうります。

だからこそ、

専門家のアドバスを受けていたら

上司だって、あれほど

追いつめられることは

なかっただろうと思います。

 

そこから数年後、

社員の「うつ病」における

職場のケアが求められるように

なりました。

 

もっと早く、その制度があったらと

思わずにはいられません。

最近笑ってないなと思ったら

頑張って笑う努力をしてください。

 

それでも笑えなかったら、

家族や友達や同僚に

相談するのではなく

 

専門家にアドバスを

求めてください。

 

素人が間違ったアドバイスを

することで、

悪化させてしまうこともあるようです。

 

ただ、まずは

心が動かなくならないように

「笑顔」を心がけてください。

 

これはたくさんの方に

お伝えしたいのです。

 

連休あけ、

5月病にならないためにも

まずは笑顔です!!

 

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