「小口投資の落とし穴とは…?」
こんにちは。
㈱ニュートラルAの堀です。
SNSやニュースをにぎわせた
「みんなの大家さん」成田シリーズの工事延期・配当停止」 の話題。
取引先からも何件か質問・相談(被害はない)があり、
これは一度まとめておくべきと感じ、今回のブログにしました。
🔥【まず最初に】
「みんなの大家さん」とはどんな投資?
一時は誰でも簡単に大家さんになれるとして大人気だった不動産ファンド。
1口100万円から投資でき、年利7%前後という高利回りを謳い、
累計で約2,000億円もの資金を集めたと言われています。
「現物の不動産を自分で買うのは高いけど、
ファンドなら小口で参加できる」
――そんな魅力が支持されてきました。
しかし、今その中核である「成田シリーズ」に
異変 が起きています。
⚠️【今起きている事実を整理】
■ 1)成田シリーズの工事が複数回延期
■ 2)関連商品27件で配当がストップ
■ 3)成田空港(NAA)が「資金力の不足」を理由に賃貸契約終了の方針
■ 4)1,200人以上の投資家が集団提訴
これらの情報は、決して噂ではなく、
公開された資料・報道ベースに基づく 確認された事実です。
「成田シリーズの開発地として注目されたエリア」
🧩【なぜ、ここまで問題が大きくなったのか?】
■ 高利回りには理由がある
不動産投資の世界では、
現物で利回り10〜15%を確保するのは相当なリスクを取る必要がある
とされます。
昔は20%なんて物件もゴロゴロありましたが、
今は物価高と需要増もあり、
中古の収益物件も普通の住宅も 高値が続く時代。
つまり――
普通に考えると7%の安定利回りは出しにくい構造になっている のです。
そんな中で、
1口100万円
7.0%
満期でドン
途中解約もOK
…と言われると、
「え?美味しすぎない?」と思ってしまうのが投資心理。
資金の敷居が低いと、
そこに多くの資金が流れ込みます。
しかし私は、現場の不動産屋として長年見てきましたが…
👉 甘い話に乗って財を築いた人を、ほぼ見たことがありません(笑)
逆に、
「最初に気づいて避けた人」ほど大損を防いでいます。
「高利回りには“理由”がある」
🏚️【過去の行政処分も注意シグナル】
運営会社は過去に、
契約書の記載不備や説明不足により行政処分を受けています。
繰り返しますが、
これだけで悪い会社と決めつけるつもりはありません。
ただし、
・コンプライアンス
・ガバナンス
・内部統制
こうした部分に弱さがある会社は、
事業リスクが高まりやすいことも事実。
投資家としては
「知った上で判断する」
これが非常に重要です。
🌀【資金が戻りにくい=実質的な流動性ゼロ】
ファンドの中には
・途中解約OK
・満期まで安心
・安定した賃料収入
と書かれていても、
実際には
半年以上返金されないケース や
償還遅延 が確認されています。
お金を入れたら、
自由に引き出せるわけではない。
👉 これは投資ではなく、ほぼ“ロック”です。
🔥【追記】なぜ今こうしたファンドが増えるのか?
私は最近よく思うのですが…
中古住宅も、収益物件も、
本当に値段が高い。
昔は「サラリーマン大家さん」という言葉もあり、
年収500~600万でもアパートを買えた時代がありました。
しかし今は…
・1棟アパート2000万〜
・融資も厳しい
・頭金も必要
・物件数は減り、価格は高止まり
買える人は買えるけど、
買えない人は全く買えない。
こうなると、当然…
👉 小口で参加できるファンドに資金が流れやすくなる。
だからこそ、
今この手の案件が増えているのだと思います。
「儲け話」はいつだって、
世の中のできない人の穴を突いてきます。
そして…
👉 うまい儲け話に乗って大金持ちになった人には、私は今まで会ったことがありません(笑)
「うまい話には・・・・💦」
🔍【まとめ:大切なのは知ってから判断すること】
記事の締めに入る前に、誤解を避けたいのでお伝えします。
★ 個別の企業を否定する意図はありません。
★ 現時点で運営会社が営業停止を受けているわけではありません。
★ 法的に事業が中止したわけでもありません。
今回の記事はあくまで
「報道と公開情報をもとに、投資判断に役立つ材料をまとめた」
というスタンスです。
ただし――
工事延期
配当停止
行政指導歴
流動性の低さ
集団提訴
これらは、投資家にとって冷静に見逃せない事実です。
危険だと決めつける必要はありません。
ただし、“知った上で参加するかどうかを選ぶ”ことは絶対に必要です。
皆さんの大切な資金が、
より良い未来につながるように。
これからも不動産の現場から、
「リアルな話」を発信していきます。
「大切なのは、知ったうえで自分で選ぶこと」
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