新之助さんの「毛抜」 | お気楽マーニャのブログ

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歌舞伎座。十三代目市川團十郎白猿襲名披露公演  十二月大歌舞伎  八代目市川新之助初舞台  昼の部  演目 歌舞伎十八番の内  「毛抜」










新之助さんが、粂寺弾正の衣装で、花道に登場すると、会場から割れんばかりの拍手が!👏👏👏  衣装が良く似合って、ちっちゃくて、お人形さんみたいで可愛い!綺麗な顔立ちが華やかな衣装に負けていないし、堂々としている。一瞬で観客を魅了するわね。さて、どんなお芝居になるのか、興味津々。良く通るいいお声。でも、まだまだ可愛いお声だから、この役にピッタリとはいかない。9才ですから当然です。このお芝居で一番会場が湧いて、拍手喝采になったのは、給仕の為に現れる秀太郎(中村児太郎さん)や、腰元の巻絹(雀右衛門さん)を弾正が口説いては、あっさり振られ、苦笑する場面。大人の歌舞伎俳優がこの場面を演じると、頼れる男だけれど、好色さが滲みでて、二枚目のヒーローとは違う人物像となる。いったいどう演じるのかと想像できなかったけれど、新之助君の弾正は、愛嬌たっぷり!口説く時の顔や、振られて照れる顔は、本当に表情豊かで、思わず吹き出してしまう!場内からも大きな拍手。私が受けた印象は、クレヨンしんちゃんが、綺麗なお姉さんを見かけた時、牛乳一緒に飲まない?とナンパする場面。もし、クレヨンしんちゃんの実写版をつくるなら、是非新之助君にやってほしいわ〰️、と思いました。とにかく、9歳の少年が、沢山の台詞と所作を覚えて、必死に、でも生き生きと楽しく演じている。歌舞伎役者の演技うんぬんというより、カンカンが生まれ持ったスター性、タレント性、皆から愛される天然の愛嬌、演技の間のよさ。人気役者にとって必要なものを既に持っているということ。ただ、お声はいいけど、滑舌はイマイチ。まー、難しい台詞を早口で言うのだから、お子さんには無理でしょう。このお芝居が、歌舞伎の本公演として成立しているのは、脇を固める先輩役者さんたちのお陰と思ったわ。特に、八剣玄藩役の市川右團次さんの功績は大きいですよねー。ありがたいことです。大役を終えて、花道を引き上げる新之助さんの顔はキリッとして男前。成田屋、安泰です!✨✨✨