歌舞伎 藤戸 二世中村吉右衛門一周忌追善 | お気楽マーニャのブログ

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歌舞伎座

秀山祭九月大歌舞伎  

二世中村吉右衛門一周忌追善公演

                                          






第三部

演目は、舞踊劇  「昇龍哀別瀬戸内   

                                                『 藤戸』」



主演は、尾上菊之助さん。戦いでわが子を殺された母の哀しみを舞う。




菊之助さんのお衣装が豪華で素晴らしい。抑えた色彩が菊之助さんの美貌を際立たせる。歌舞伎役者は、綺麗なだけではダメ、やはり品格がないと、とつくづく思わせる。姿だけでなく品格のある舞い。歌舞伎の醍醐味。
菊之助さんが舞台から去ると、浜の親子が登場して、死んだ漁夫の供養の為に念仏踊りを舞います。父親に扮するのは、中村種之助さん。踊りが達者。母親に扮するのは中村米吉さん。以前はお顔がふっくらされていて可愛い!という印象だったのに、随分ほっそりされて、美しい!とバージョンアップ。そして子どもは、尾上丑之助さん。もう、天才!こんなに幼いのに、技量はお二人に負けていません。微妙な体や手の傾き、リズム感、絶妙!人間国宝の二人のお祖父様の血を引く逸材。ただもんではない雰囲気。恐れいりました。将来、吉右衛門さんを継いで欲しいわ〰️。私は高校生の時、吉右衛門さんの後援会メンバーでした。二度、30人位のファンと吉右衛門さんを囲んでのお茶会がありましたが、多分最年少だった私は緊張で話しかけられず、皆さんのお話しを聞くのがやっと。若かりし頃の吉右衛門さん、本当にカッコよかった〰️。その頃はまだまだお兄様の人気に隠れていた存在で、鬼平犯科帳で大ブレイクして、まさか、国民的スターになるとは想像出来ませんでした。銀座線の駅に、等身大の鬼平の立て看板を見たときは、感慨深くて、暫く動けなかったわー。大学卒業後、ある新聞社の文化部で一時アルバイトをしていたことがあります。その時、その新聞社主催の展覧会が上野の美術館であり、上司から、『各界の有名人の方に展覧会を観て頂き、感想を毎日夕刊に載せようと思う。原稿を書いて欲しい人をそれぞれ提出して。会議で通ったら、原稿は提出した人に取りに行って貰うから』という有難いお話がありました。私はすかさず、吉右衛門さんの名前を書いて提出。会議で通って、吉右衛門さんが美術館にいらっしゃる日は、はり切って、上野の老舗の水羊羹を準備。上司とお話ししていらっしゃる吉右衛門さんに、緊張しながらお茶と水羊羹をお出ししたけど、お顔はちらっとしか見られなかったわー。😓残念。ご自宅に原稿を取りに伺った時は、御本人は舞台中で、お嬢様が丁寧に対応して下さいました。話がそれましたが、お三人のお写真、インスタグラムからお借りしました。


息のあった、踊りを披露した三人が舞台を去ったあと、竜神登場。死んだ漁夫の霊が竜神に変身。このお衣装も素敵。



舞台も迫力満点ですが、立三味線の演奏も素晴らしかった!終演後、パンフレットを買いに行ったら、売り切れだったのでお名前はわかりませんが。パンフレットは、写真入りのものが18日から売り出されるそうです。
幕が引かれたあと、太鼓、鼓、笛の奏者が花道傍に座り、竜神の引っ込み。より近くなった太鼓の音の迫力と、見せ場たっぷりの竜神の引っ込み。私は初めてでした。
『仮名手本忠臣蔵』も『藤戸』も見応え十分で大満足。お席も通常通りになって、歌舞伎座以前の華やかさがほぼ戻って来ましたねー。
売店には、吉右衛門さんがお好きだった、品々のコーナーが。



私はべったら漬けとらっきょうを購入。どちらも、銀座やまう、さん。けっこう甘口です。