アート学生だった、
うちのダーリンさん。
学生時代からパリの美術館や
博物館へ足繁く通い、ほとんど
の施設に足を運んでいます。
先日、そんな彼のおすすめの
博物館へ行って来ました。
場所はパリ3区、メトロ Arts et
Métiers(アールゼ・メティエ)
駅の目の前にある「Musée des Arts
et Métiers(工芸博物館)」。
博物館の前は何度も通っていますが、
中に入るのは初めてです。
1794年、「有益な新発明の保管場所」
として、グレゴワール神父によって
創設されました。
11世紀建造の修道院を改修した博物館
には、3,000を超す発明品をはじめ、
膨大な数の展示品が収められています。
どういうわけだか博物館の敷地内で、
ビニールシートを敷いて、
上半身裸で日光浴する男性。
そこへ職員がやって来て、
注意されるの図。
そりゃ、そーでしょ!
パリ・プラージュに行けばよいのに、
なぜ、この場所を選んだかね?
フランスが米国に贈った
「自由の女神像」の試作品の
石膏から作った銅像。
環状電機子を用いたグラム発電機
を開発したベルギーの電気技術者
であり、発明家のゼノブ・グラム
の記念像。
コレクションは科学器具、素材、
エネルギー、機械、建築、通信、
輸送の7分野に分かれ、およそ
16世紀から現代までの時代順に
展示されています。
ブレーズ・パスカルが17歳の時に、
構想・設計・製作に着手し、19歳の
時に完成させた世界初の計算機
「パスカリーヌ」。
行政官として、徴税の仕事をしていた
父親の業務の負担を軽減するために
発明されたもので、歯車を組み合わ
せることで計算を可能にしています。
足し算と引き算しかできないもの
でしたが、当時は画期的でした。
計算機は親孝行から生まれた
産物だったのですね。
体重計
木製クレーンの模型
自動車の発明家でもあるレオン・
ボレの1889年製作の計算機。
機織り機
展示物のひとつひとつが興味深くて、
ゆっくり鑑賞していたら、夫に
「この博物館は広くて、まだ他にも
見るべきものがたくさんあるから、
もう少しペースをあげて。」
と言われてしまいました。
19世紀の日本のマジックミラーも
展示されていましたよ。
18世紀から19世紀前半にかけての
工芸品。
素晴らしい技術です。
100年前にはアルミホイルも
ありました。
「人形の館」的なスペースもあり、
可動するアンティークドールが
展示されています。
このように展示されていると、
どういう仕組みで動くのかが、
なんとなく理解できます。
私たちがこの辺りの展示物を
鑑賞していたところ、担当の
ムシュウがやって来て「興味が
あれば、ビデオもありますよ。」
とお声をかけてくださいました。
そして、始まった約10分ほどの
上映会。
上映時間が決まっているわけでも
なさそうで、ある程度、人が
集まった時点で、担当者の判断で
上映される感じ?
こちらはフランスの発明家
クレマン・アデールの飛行機。
コウモリのような格好をした
単葉機で、飛行実験ではわずかな
浮上にしか成功しなかったそう。
その数年後の1903年、ライト兄弟
によって、飛行機による有人動力
飛行が世界で初めて成功しました。
クレマン・アデールの飛行機は、
実際には飛んだとは言えませんが、
まるで飛んでいるかのように、
この素敵な空間に展示されているのが
素晴らしいではありませんか。
どなたのアイディアかは
存じませんが、その方に
とお伝えしたいです。
次回はこの博物館のハイライト
とも言える場所にご案内します。
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